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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  0878話

 ハイヴ攻略が終わって暫く、オーストラリアに基地を用意して貰って母艦級や反応炉の研究を各国の研究者と始めたり、各種式典なり、ハイヴのデータ検証といった事を含めてようやく諸々の面倒くさい後始末が終わった俺達シャドウミラーは、以前からの約束通りに京都へと花見にやってきていた。
 ……この世界の日本って、東京じゃなくて京都が首都なんだよな。その辺に違和感があるものの、丁度4月で桜が満開の時期という事もあって、花見に関しては関係ない件に関しては取りあえず置いておく。

「アクセル……これが、桜?」

 俺の隣で、呆然とシェリルが二条城に咲いている桜へと視線を向けながらうっとりとした声を出す。
 そう、俺達が……より正確にはシャドウミラーの幹部達は京都の二条城で花見と洒落込んでいた。
 もっとも、さすがに全員がいる訳では無い。ホワイトスターを空にする訳にもいかないので、向こうにはエキドナ、レオン、ムラタが残っている。
 ……ムラタが残っても戦闘時しか役に立たないと思うんだがな。
 そして……

「ふははははは、見ろぼーや! これだ、これこそが古都京都の美しき桜の景色だ!」

 エヴァがテンションMAXで騒ぎ、ネギやネギパーティを前に張り切っている。

「アルト先輩、凄いですね……」
「ああ。この桜吹雪の中を飛べたら、どんなに気持ちいいだろうな……」
「って、お前は結局飛ぶ事だけかよ。ライブのせいで来られなかったランカちゃんの為にも、何か土産は買ってってやれよ」

 ルカ、アルト、ミハエルのスカル小隊3人組は持ってきたジュースを飲みながら呟く。
 今回は男3人だけで、それぞれの恋人は連れてきていないらしい。

「星刻、星刻、綺麗だね」
「はい。桜というのは日本の象徴とも言える花だとか。私達の世界に戻ったら、黒の騎士団に連絡を入れてみるのもいいかもしれません」

 麗華と星刻が桜に見惚れながらそう呟く。
 麗華が桜の花びらの舞う中をチョコチョコと走り回っているのを、星刻は笑みを浮かべて眺めている。

「その、ムウ。私も来て良かったんですか? これはシャドウミラーの行事なのに」
「気にするなって。きちんとアクセルから許可も貰っているしな。それよりもお前さんやレイと一緒にゆっくりと過ごすっていうのも久しぶりだしな。どうだ、レイ?」
「はい、その……見事、と言うしかありませんね。出来ればシン達も連れてきてやりたかったです。彼女もいますし」

 サンドイッチやオードブルを中心とした、洋風な行楽弁当を食べながらナタル、ムウ、レイの3人は空中を舞う桜の花びらに目を奪われながら言葉を交わす。
 ……そう、今回の件を聞きつけた者達が色々な世界から参加しているのだ。
 色々と、本来であればここにいてはいけないような面子もいたりするが、エヴァやネギ、それにネギパーティがいる時点で身の危険を心配する必要は無いだろう。
 それに……

「うわっ、また桜だよ美砂」
「花より団子だった円も、アクセル君と出会ってから変わったわねぇ……」
「それを言うなら美砂も……あ、ごめん」
「ちょっ、何よそれ!」
「お二人共。折角のお花見なんですから、あまり騒がないで下さいな」
「あらあら、まぁまぁ」

 あやか達4人もいるしな。

「その、アクセルさん。私達が来ても良かったんでしょうか? それも、貸し切りなんて……」

 そんな騒がしい面子を見ながら、広げられたシートの上に座って料理を楽しんでいると、不意にそう声を掛けられる。
 声のした方へと振り向くと、そこにいたのはどこか居心地が悪そうにしているオウカ。
 ただし、居心地が悪そうにしているのはオウカのみであり、スティングとアウルは花より団子とばかりに弁当へと手を伸ばしている。
 そんな2人の横で、ステラは手に持ったおにぎりをゆっくりと口へと運びながらも、ひたすら桜の花に目を奪われていた。
 そんな3人へと視線を向け、俺もまた今回の花見用に用意された行楽弁当の中の唐揚げを口に運びながら小さく肩を竦める。

「気にするな。確かにこの花見はハイヴ攻略の祝いで行われたが、同時にお前達の惑星調査を無事終了させた祝いというのも含まれているしな。それに、オウカってのは桜の花って書くんだろう? お前の祝いとしてはこれ以上ない程の場所だと思うが」
「それは……その……で、ですけど、わざわざ私達の為に貸し切りなんて真似をしなくても……」

 照れくさそうに、クッキーへと手を伸ばすオウカ。
 そう、俺達が今日いる京都の桜の名所としても名高いこの二条城一帯は、現在シャドウミラーで貸し切りとなっていた。
 本来であればそこまでするつもりはなかったんだが、夕呼を通して日本の外務省に話を持っていったら、あれよあれよという間にこんな風になっていたわけだ。
 そして……
 チラリ、と混沌精霊特有の視力の良さでこちらから見えないようにして周囲に散らばっている者達を見る事が出来る。
 あの制服は確かストライクダガーを引き渡した時に夕呼や月詠と一緒に来ていた斯衛が着ていたものの筈。となると、今回の件にはあの時に縁が出来た斑鳩家、煌武院家とやらが関わっているのか?

「ま、この場を用意してくれた日本にしても、色々と考えがあっての事だろうからな。あまり気にする必要はない。俺達は十分にもてなしを受ければいいのさ」
「は、はぁ……そうです……か?」

 何故か視線を俺の背後へと向けて小首を傾げるオウカ。
 こっちに近づいてきている見覚えの無い相手に対してだろう。

「こんにちは」
「おう、来たな」

 その気配は感じ取っていたので、背後から掛けられる声に言葉を返す。
 そこにいたのは、国連軍の制服にウサギの耳飾りを付けた社と、同じく国連軍の制服の上から白衣を纏った夕呼。

「どうやら満足しているようね」
「ああ。この桜の景色は絶景だな」
「それはそうでしょ。ここは京都でも有名な花見スポットなんだから」

 そう告げながら、夕呼はひょいっとばかりに俺の前に広がっている数々の行楽弁当の中から野菜のテリーヌを摘まんで口に運び……その動きを止める。

「……博士?」

 コテンと小首を傾げて尋ねる社に、ようやく我に返った夕呼はジト目を俺の方へと向けてくる。

「あんたねぇ……こんな美味しい料理を独り占めするなんてずるいわよ」
「ま、折角の花見だしな。さすがに合成食って訳にもいかないだろ」

 ここで合成食なんかを出そうものならエヴァ辺りが本気で暴れかねない。

「それより、オルタネイティヴ4の総責任者が護衛も連れずに出歩いていいのか?」
「護衛? 当然連れてきてるわよ。ただ、今は二条城の外で休ませてるけどね。何しろ、ここは斯衛が警護をしているのよ? 身の不安なんか全くないわ。……いえ、アクセル達がいるって時点でその辺の心配はしてないんだけど」

 やっぱり重要人物だけあって護衛がつくのは普通なんだろう。展示会の時も色々と護衛の類は付いてきてたし、ストライクダガーを引き渡した時は月詠とかがついていたしな。
 そのまま夕呼と社は、俺の近くに座って料理を食べ始める。
 夕呼はレモンやマリューと技術的な話をしているからいいんだけど、社が俺の側から離れないんだが……そんな風に思っていると、不意に美砂と円がこちらへとやってくる。

「アクセル君、その可愛い子は誰?」
「はっ、ま、まさかアクセル君……その子にも手を出したんじゃ……」

 円と美砂の言葉に思わず溜息を吐く。

「幾ら何でもそれはない。人を犯罪者にするなよ」
「えー、でも中学生の私達に手を出したのを忘れちゃいないわよね? その子と5歳くらいしか年は離れていないわよ?」
「……鬼畜?」

 コテンと小首を傾げて尋ねてくる霞。
 どこでそんな言葉を覚えた……と思うものの、誰が吹き込んだのかなんてのは考えるまでも無いだろう。
 その元凶であるだろう夕呼へと一瞬視線を向けるも、本人は全く気が付いた様子もなくレモンやマリューとの会話を楽しんでいた。
 小さく溜息を吐き、改めて視線を美砂と円の方に向けて説明する。

「社霞だ。ほら、挨拶しろ」

 そう促すが、俺の服を握ったままペコリと小さく頭を下げると再び俺の後ろに隠れる。

「うわっ、なんか反則的に可愛いわね。エヴァちゃんの大人しいバージョンって言うか」
「ちょっと、美砂。あんたまた……エヴァちゃんに聞かれたら氷に閉じ込められるわよ? 言っとくけどそうなったら1人でやられてね。私を巻き込まないように」
「あ、ちょっと円。私を見捨て……」

 そこまで告げた、その時。美砂の肩にポンと手が乗せられる。
 あまりのタイミングに、ビクリと身体を震わせる美砂。
 だが振り向いた先にいたのは、エヴァではなくアウルだった。

「ふふん、どうしたんだ? やっぱり俺達が先にシャドウミラーに所属する事になったから……って、おい、本当にどうした? いや、ちょっと待て。おいこら、一体何を……」

 最初は自慢そうに美砂に告げたアウルだったが、美砂からの視線が剣呑なものであると知り、思わず後退る。
 そう言えばこの2人って相性が悪いというか、何かと張り合ってたんだよな。
 以前にも確か似たような事が何度かあった気がする。

「ふっ、ふふふふ……ふふふふふ……私を怒らせたその愚かさをあの世で悔いなさい!」

 そう告げる美砂の周囲には光の矢が10本程浮かび上がる。
 ……へぇ、無詠唱を使いこなせるようになっているのか。随分と成長しているな。

「おい、何だこの女。何いきなりぶち切れてるんだよ! アクセル、アクセル!」
「……呼んでますよ?」

 クイクイ、と服を引っ張って尋ねてくる社だったが、それには問題無いと頷く。

「ああ見えて、あの2人は結構仲がいいんだよ」
「……そうでしょうか?」

 小首を傾げる社だったが、実際にあの2人の相性はそう悪いものでは無いと思っている。
 美砂にしろ、円にしろ、将来的にシャドウミラーに入るというのなら、今から交流を深めておくのは大事だろう。

「全く、分かってるのかいないのか……ま、そこがアクセル君らしいって言えばらしいんだけどね」

 何故か呆れたような笑みを浮かべつつ、円が俺の隣――社とは反対側――へと腰を下ろす。
 そんな円へと視線を向けていた社だったが、視線が合うとビクリと身体を震わせる。
 だが、円はそんな様子には気が付かなかったかのように、口元に笑みを浮かべて口を開く。

「社ちゃんだったわよね。私は釘宮円。あそこで追いかけっこをしている美砂と一緒にアクセル君の従者をやってるわ」
「従者、ですか?」
「そ。ほら、こういうの」

 興味深そうに尋ねた社に、円はパクティオーカードを取り出して見せる。
 踊り子の如き衣装を身に纏っている円の姿が描かれているカードを。

「えっちぃです」
「ぐはっ!」

 社の口から漏れたその言葉にダメージを受ける円。
 色々な意味で混沌としてきたな。
 立ち直った円が、オズオズとだが近寄っていった社と話しているのを見ながら、俺は桜へと視線を向ける。
 青い空に白い雲。まさに行楽日和といった天気の中で、桜の花びらが舞う。
 そして背後から聞こえてくるのは美砂とアウルの起こしている戦闘音。
 ……最後のだけはどうなんだろうな。

「おーい、美砂、アウル。ここは貴重な文化遺産の場だし、花見をする為に明日からも人が多く来るんだ。あまり破壊するような真似はするなよ」
「なら、俺にじゃなくて、この女に言えよ!」

 何気にアウルも魔法を使えるようになっていたのか、風の矢を放って美砂の光の矢を迎撃している。
 と言うか、魔法発動体はどこから……いや、シャドウミラーにいれば手に入れるのはそれ程難しくはないか。

「ふふん、なかなかやるけど……まだまだ甘いわよ!」

 再び放たれる光の矢。
 確かにアウルも魔法を使えるようにはなったんだろうが、それでも魔法に触れた年月で言えば美砂の足下にも及ばない。
 結果的には風の矢は光の矢に押し込まれていき……

「はい、そこまでよ美砂」
「ギュペ!?」

 不意に姿を現した千鶴が自らのアーティファクト、虹色領域の腕輪の力によって生み出された重力で美砂を押し潰す。

「おいおい、マジかよ……なんつーか、俺ってば初めてお前の事を尊敬するかも」

 ミハエルがサンドイッチを手に、そう呟く。
 その視線が不意に俺の隣にいる社へと向けられるが……さすがに10歳程の社を口説くつもりにはなれなかったらしい。

「そう言われてもな……いっそ、ネギま世界ではそう珍しくも無い、普通の出来事だぞ?」
「……あれでか……」

 まぁ、さすがに魔法の事を知らないメンバーの前ではそんな風にはならないだろうが……うん?
 不意に、こちらへと近づいてくる複数の人間の気配を察知する。
 俺が連れてきたメンバーはこの近辺に全員いるから、当然近づいてきているメンバーは俺達以外の者だろう。
 そう思って視線を向けると、2人の人物と4人の人物がこちらに近づいてきているのが見える。
 ここで2組に分けたのは、2人の人物はともかく4人の方はこの二条城を警護している斯衛と同じ軍服を着ていたからだ。
 そして、2人のうちの片方は見覚えのある顔だった。
 周囲にいる者達も、こちらに近づいてくる集団に気が付いたのだろう。シンと静まりかえってそちらへと視線を向けている。
 やがてその集団が俺の座っている場所から2m程の位置で止まると、見知っている顔が口を開く。

「アクセル代表、二条城の桜は楽しんで貰えているかな?」
「ああ、無理を言ってこの場を用意して貰った日本帝国に関しては感謝してるよ。斑鳩崇継……だったな?」 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:55
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1120 
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