戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第十一話 南雲大尉!!本人は水雷出身だった!!その十四
「アホか御前等」
いきなりこうだった。
「まける筈ないやろが」
「おい、何でまけないんだよ」
「俺達正義の味方だぞ」
「正義の味方があんたの店のたい焼き食ってやるんだよ」
「だったら少し位まけてもいいだろ」
「御前等の何処が正義の味方やねん」
正論で返す親父だった。
「卑怯な真似しくさって、御前等には金三倍や」
「おい、一個百円が三百円かよ」
「ボリ過ぎだろ、おい」
「そんな高いたい焼き何処にあるんだよ」
「手前は暴力バーの親父かよ」
「うるさいわ、本来は御前等みたいな悪い奴等にうちのもの売らんわ」
親父は口をへの字にさせ腕を組んで言った。
「悪いことばかりしくさって」
「だから俺達は生義なんだよ」
「正義の味方つってんだろ」
「それが何でわからないんだよ」
「親父頭悪いのかよ」
「そんなことあるか、わしは海軍兵学校出身じゃ」
親父は怒って二人に返した。
「祖父さんがな」
「じゃああんたは何処出身なんだよ」
「海軍兵学校なんてもうないだろ」
「どうせその辺りの高校で不良やってたんだろ」
「その態度じゃな」
「わしはオックスフォード卒業じゃ」
親父はこう言って卒業証書を出して来た、勿論英語である。
「それで八条百貨店ロンドン支店で店長やってたんや」
「それで定年後はか」
「たい焼き屋の親父か」
「そうや、ついでに言うと人間の頭は学歴やないわ」
また正論で返す親父だった。
「ええ大学出ててもアホはアホ、能なしは能なしや」
「まあそれはそうだよな」
「どんな大学出てても馬鹿っているからな」
「鳥みたいな名前の元首相とか震災の時の首相とかな」
「かたっぽ東大、もうかたっぽ東京工業大学出身だけれどな」
どちらも偏差値はかなり高い、しかしだ。
「どっちもどうしようもない馬鹿だよな」
「冗談抜きで禁治産者レベルだろ、あれは」
「わかるやろ、ええ学校出てもアホはアホや」
「だよな、じゃあな」
「親父さんの頭の悪さは学歴じゃないんだな」
いい大学を出ていることと頭の出来は関係ないことがわかってもだ、二人は親父に対して言うのであった。
「そういうことだな」
「俺達が正義だってわからないんだからな」
「やっぱり頭悪いぜ、この親父」
「どうかしてるぜ」
「御前等ほんま大概にせんと冗談抜きで三倍にするぞ」
たい焼きその値段をだ。
「ええから買うんやったら買わんかい、他のお客さんも待ってるわ」
「そや、はよ買わんかい」
「待ってるもんの身にもなってみい」
後ろにいるお客さん達が抗議する。
「全く、おどれ等は卑怯なことばっかりするし」
「お店でしつこく値切るし」
「ほんまどうしようもない連中やな」
「親の顔が見たいわ」
「親御さん達悲しむことはするな」
「ええ加減に足洗えや」
こう二人に言うのだった。
「さもないと簀巻きにすんぞ」
「そっから清水寺の舞台から放り投げるぞ」
「それが嫌やったらはよたい焼き買って食え」
「そのまま清水に行って負けて来い」
「ちっ、わかったぜ」
「たい焼きまけないなんてケチな親父だぜ」
二人は他のお客さんに対しても悪態をついた、相変わらず悪びれていない。ふてぶてしい態度でこう言う始末だった。
「しかも国民の理解もないしな」
「ヒーローって辛いぜ」
「孤独なもんだ」
「誰にも理解されてないんだな」
「理解しとるから言うんや」
「根っからの屑やからな」
最低の人間だというのだ、二人が。
ページ上へ戻る