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ハイスクールV×D ライド16
ゼノヴィアのアーシアへの魔女発言の後、それに怒った一誠がゼノヴィアへと戦う事となり……そこに既に我慢の限界となった木場が参加したわけだが……
二人と戦う前に一誠は四季の手によって地面に突っ伏す事となりました。
「おいこら、変態……随分と自分勝手な言い分だな」
既に顔面を床に叩きつけられて……床に叩きつけられた衝撃で空いた頭を入れるのに丁度言いサイズの穴に頭を生めて気絶している一誠を見下ろしながら、#マークを貼り付けた四季は、
「人様に似た様な事を言っておきながら、自分の仲間が言われたら怒るか? 随分と都合の良い脳味噌してるんだな、お前は」
……一誠君以前詩乃さんに対して、本人を前にしているわけではないが『人殺し』と言っています。
問答無用で地面ならぬ床に沈められた一誠の姿に沈黙する一同……。
「お、お前は?」
どこぞの奈落龍を連想させるどす黒いオーラを纏っている四季から意図的に意識を外しつつ、木場へと問いかけるゼノヴィア。……誰だってとばっちりは受けたくない。
「君達の先輩だよ。失敗作だったそうだけどね」
彼の憎悪と言う意思に応えるかのように無数の魔剣の刃を出現させながら、木場はそう告げだ。
「邪魔!」
「ひでぶっ!」
まあ、その魔剣の群も一誠にキレた四季のその一言と共に振るわれた超兵装ブラスター・ブレードによって一瞬で砕かれ薙ぎ払われた挙げ句、その破片の一つが頭に直撃する木場君でした。
流石にそれを見て顔を蒼くしながら四季から離れる聖剣コンビ。……誰だって木場と一誠のようにはなりたくない。
『聖剣計画』の失敗作、それが意味する所は二人も知っているが……色んな意味で今の木場の姿は哀れみさえ感じさせてくれる。
二人としても生き残りは居る可能性は考えていたが、それが悪魔として転生して生きていると言うのは予想外だった様子だ。だが、寧ろ教会に殺されかけた身の上としては悪魔に転生する事に迷いなど無いだろう。……裏切ったのは教会……更に言ってしまえば彼らが信じていた神が先に裏切ったのだから。
流石に本人に対して一誠の言葉を報告する気は無かった四季が、何故怒っているのかを大体察した詩乃に止められて一誠は解放される事となったのだった。四季から一誠が解放されると慌ててアーシアが一誠と木場を回復させる。
この先の木場とエクスカリバー使いの決闘は依頼されていた交渉の範囲外。『これ以上つき合う気は無い』と言う事で詩乃と共に部室から立ち去ろうとするが、
「待て」
ゼノヴィアから呼び止められる。
「お前があれだけ此方の事情を知っているのは、その情報屋からなのだな?」
「自力で調べた部分も有るけど、大体そうだな」
流石にある程度の情報は自力で調べる事にしているが、こうして各勢力の内部の情報ともなると、専門で情報を扱っている者に聞いた方が効率的だ。三大勢力の隙間で活動する賞金稼ぎ間の連絡網はその一つである。
「そうか。なら、その情報屋の居場所を教えろ」
「……どうするつもりだ?」
「簡単な事だ。此方の聞きたい事を教えさせる」
「……断る。オレ達みたいな三大勢力間の隙間で生きるフリーにとって、同類との信頼関係は何より重要なんでな」
内心で『素直に金を払って買うなら仲介くらいするのに』と思いながら、ゼノヴィアを一瞥。
「なら、喋りたくさせてやろうか?」
「出来ると思うか?」
詩乃に下がっているように促し、ブラスター・ブレードを手の中で持ちながら睨み付ける四季の視線とゼノヴィアの視線が重なる。
そんなやり取りの果てに何故か四季VSイリナ、木場VSゼノヴィアと言う図が完成してしまった。
「……今更ながら、なんでオレと君なんだ?」
「まあ、向こうは二人とも頭に血が上ってるみたいだし」
半ば挑発に近いやり取りで苛立っている様子のゼノヴィアと、憎悪に染まった視線を向けている木場の姿を見て苦笑を浮べるイリナ。
はっきり言って利の無い戦い。此処最近全然自分にとって利益が無い戦いが多いことに頭を抱えたくなる四季だった。ふと、視線を向けた先に居るのは詩乃。どうも、苛立つ時に彼女の姿を見ただけで心が落ち着く。
「さて、マイ・ヴァンガード、ご命令を」
「それじゃあ……四季、勝って」
「イエス、マイ・ヴァンガード!」
詩乃の言葉に何処か騎士を思わせる言葉で答える。最初は乗り気ではなかったが、これで戦う理由は出来た。それを理解していたから、彼女も敢えてその言葉を選んだ。
おまけ……
「はっ! 四季さんの所に新しい女の気配が!?」
……そう言って声を上げるのは『桐ヶ谷 直葉』。四季の友人である惑星クレイのクランの一つ『なるかみ』の力を宿した神器を宿した『桐ヶ谷 和人』の妹であり、四季とは幼馴染と言う間柄である。
ぶっちゃけ、直葉さんの方が詩乃よりも先に知り合った訳で、彼女もまた四季に好意を持っている訳では有るが……四季の兄弟に邪魔された為に結局の所詩乃に取られたと言うわけである。
なお、四季の兄弟については俗に言う『転生者』なのだが、和人や直葉が近くに居た事から、この世界がどう言う世界なのか“勘違い”した為に、既に物語の本筋から離れた所まで行っている。……発売される筈の無いゲームの存在を求めて……。まあ、本編では一位触れる事が無いと思うので多くは語らないが。
『……近くなのだから様子を見に行けばいいのでは無いか?』
「っ!? そうよね、これ以上ライバルを増えさせてなるものか!!!」
『はぁ』
彼女へと語りかけるのは彼女の中の神器に宿る存在……『ドラゴニック・オーバーロード』。数多の戦いを経て寿命を終えたはずが何故か神器として彼女の中に宿っていたと言うわけである。
同じくフリーの賞金稼ぎとしての日々を歩む事になった宿主に振り回される毎日を送りながらも、内心ではこの世界に居るという龍の皇帝と帝王と本来の姿で渡り合う事を望んでいる龍の大帝。
四季達の住む駒王の地から電車に一駅の所に四季の実家のある場所はあったりする。
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