ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
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SAO編
Chapter-5 触れあう手たち
Story5-1 奇跡の再会
第3者side
フローラは54層フライズの街に来ていた。
鍛冶屋に防具の新調をお願いするためだ。
「ミズキ、どこに店構えたんだろ?」
そんなフローラの耳にある噂が聞こえてきた。
『お前さ、この町にいるかわいい鍛冶屋の噂知らないか?』
『知ってるさ。何でもその容姿に似合わず凄腕なんだとか。
マスターメイサーでもあるらしいぜ』
――誰だろ? 気になるし、聞いてみよっ!
フローラはその鍛冶屋が気になり、男二人組に聞いてみた。
「ちょっといいかしら?
その鍛冶屋ってどこに店を構えてるの?」
「え~と、この層のこの町の中央通りだけど」
「分かった!ありがとね」
フローラは男二人組に別れを告げ、中央通りに向かった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
フローラは中央通りに来た。
「え~と、あそこかな?」
その目線の先には一件の鍛冶屋。
『鍛冶屋STAR RAY』
行ってみることにした。
「こんにちは!」
「こんにちは。本日のご用件は何でしょうか?」
NPCの店員が用件を聞いてきた。
「え~と、防具の新調をお願いしたいんですけど」
「分かりました。 店長、来てください!」
奥から金髪の女の子が出てきた。
「はーい。
あっ、フローラ!久しぶり」
「久しぶり!ミズキ」
「えっと、防具の新調ね。任せて。すぐに終わらせるから」
「お願い!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
待つこと40分。
「お待たせ~!出来たよ!」
フローラは、ミズキの作業があまりにも早いので品質を疑っていた。
しかし、出された防具は高品質だった。
「えっ、こんな短時間で…………」
「ウチは速くて良いがモットーですから」
「こんなにすごい鍛冶屋になってたなんて…………」
「私だって頑張ったんだからね」
フローラは、ここで本当の用件を話す。
「あ、そうだ!
今日こそ、38層の迷宮区に行ったとき、何があったのか聞かせてよ。
ミズキ、いっつも話してくれないじゃない」
「別にいいじゃない。フローラに言ったって別に何も変わらないし」
「変わるよ!だから、ミズキ、話して!」
いつになく真剣なフローラ。ミズキは理由を聞いてみることにした。
「ねぇ、なんでそんなに知りたいの?」
「だって、このままじゃ、シャオン君が可哀想だよ……
私はあんなシャオン君の姿見たくないもん」
「どうしたの?」
「その事件のこと、まだ悔やんでるんだよ…………
お願い!ミズキ、私に教えて!」
「ふぅ…………しょうがないわね…………
彼はいきなり来た私の頼みを聞いて、快く引き受けてくれたの。
攻略を手伝わないといけないのに時間を割いてくれて……
でも私が足引っ張っちゃったんだ。
アラームトラップ引いたせいでモンスターに囲まれて、
それでもシャオンは必死に助けようとしてくれたのに…………
私はどこかから飛んできた転移結晶で脱出したけど、そのあと気を失って…………」
「そう……
じゃあ、今から私についてきて」
「どこへいくの?」
「シャオン君のところへ。
あなたが転移結晶で脱出したとき、その光を死んだときのポリゴンの光と勘違いしちゃって…………それからずっと心に傷を負ったままなの。
今でも、ずっと夜泣いてる」
「そうだったんだ…………私、ちゃんとシャオンにあやまらなきゃ!」
そんなこんなでフローラとミズキはシャオンのホームのある52層に向かった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
52層 シャオンのホーム
フローラとミズキがシャオンのところにやって来た。
「シャオン君、久しぶり」
「久しぶりだな」
「早速だけど、君に会わせたい人がいるの」
「誰かな?」
「君が今、会わなければいけない人だよ」
「そんな人いたっけな…………」
「ミズキ、こっち来て!」
「…………!」
シャオンはベッドから勢い良く起き上がる。
フローラの後ろからミズキが現れる。
「シャオン、久しぶり」
「嘘だろ……ミズキはあのとき…………」
「私、どっかから飛んできた転移結晶でちゃんと脱出してたんだよ」
「そっか……たぶん、俺が放り投げた転移結晶で脱出してたんだな。本当によかった、無事で」
「やっと元気になった。シャオン君はそれが一番だよ」
「フローラ、俺のためにありがとう」
「うん!」
「…………そういえばミズキ鍛冶屋だったな。
じゃあ、再会記念にオーダーメイドの依頼させてもらおうかな」
「分かった。お店に行きましょ」
「私はホームに戻るね。いってらっしゃい」
「ああ、行ってくる」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
シャオンは店についたあと、細かい数値を出した。
「それだと…………ここにある素材じゃ無理かな。
てか、あんたすでに一本いいの持ってるじゃん」
「実はもう一本必要なんだ。理由は、誰にも言わないって約束するなら、帰ってきたら教える。素材とりにいくから、手伝ってくれる?」
「もちろん!私、アンタに迷惑かけっぱなしだから!」
「じゃあ、明日、49層に集合な」
「了解!」
Story5-1 END
後書き
ミズキ、久々の登場!
死んだと思われていましたが、ちゃんと生きてました。
ちゃんと伏線、はってますよ。だから、ミズキは死んではいないことが
ミズキ初登場回で分かるんですね、わかる人は。
別に分からなければ分からなくても支障はないですけどね。
てなわけで、今度はキリトでいうリズの立ち位置になったミズキ。
どんなことが起こるのか、お楽しみに!
じゃあ……
フローラ「次回も、私たちの冒険に!」
シャオン「ひとっ走り……付き合えよな♪」
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