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暁の舞

作者:migfeel
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純白の騎士

 
前書き
作者代わっての初投稿です!暖かい目でご覧下さい! 

 
「赤虎どうしちゃったの!?」渚が叫ぶ。
しかし今の赤虎には渚の声は届いていないようだ。
「グラァァァァァァッ!!」赤虎が雄叫びをあげ煉獄刀を天に向ける。
「や、やめて!赤虎!」
渚が叫ぶと煉獄刀に黒いオーラが纏い始める。
「あたしは赤虎とは戦いたくない!お願いやめて!」
渚が叫ぶが赤虎は未だに煉獄刀に力を溜めている。
そして黒いオーラが最大限の力を蓄積して
煉獄刀を渚に向かい振り下ろした。
ズガガガガガガガッッ と地面を削りながら巨大な鎌鼬のようなものが襲う。
渚が自分の剣を盾にして防ごうとしたときだった。
__________________フッ と渚の前に白い人影が写った。

ズガーーーーーーンと渚の前で爆発が起こった。
「きゃあああああああっ!!」
渚は5メートル程後ろに爆風で飛ばされたが無傷で済んだ。
渚が爆風の発生したところに顔を向けると
純白の服を纏った30代手前と見受けられる男の姿があった。
渚はその男を知っていた。
「……………貴方は…剣将アレクセイ…!」
そうその純白の服を纏った男は剣の腕は世界で3番目に強いと言われる
騎士団四天王だった。
「何故貴方様がこんなところに?」
渚はアレクセイに質問するが
「今はいいだろう。まずはこいつを戦闘不能にする…」
アレクセイは長めの灰色の髪を揺らし呟いた。
「グラァァァァァァッ!」
赤虎が雄叫びをあげアレクセイに斬りかかる。
「……………フンッ」
赤虎の高速の煉獄刀の攻撃をアレクセイは簡単に弾く。
キィン キィン キィン と音が響いている。
「……凄い、あれが騎士団四天王……あの状態の赤虎に手加減している……」
そうアレクセイは手加減していた
アレクセイはただ赤虎の剣をさばくだけで遊んでいるようにも見える。
「グラァァァァァァッ!」
赤虎は叫び渾身の一撃をアレクセイ目掛けて振り下ろした。
「そろそろお遊びはお終いだ…」
アレクセイは初めて剣を両手で持って
「至上天破斬!」
アレクセイは剣を振り上げ赤虎ごと吹き飛ばした。
「封術秘拳!」
アレクセイは吹き飛ばした赤虎に立ち上がる時間も与えず
地面に倒れた赤虎を上から腹に拳を叩きつけた。
「グワァァッ!」
赤虎はその攻撃を受けると立ち上がらなかった。

「赤虎!!」
渚が心配そうに赤虎に駆け寄る。
「大丈夫だ殺してはいない」アレクセイが呟くと
赤虎が黒い髪からいつもの赤い髪に戻った。
「封術秘拳が効いたみたいだな…」
アレクセイが呟くと渚が話した。
「封術秘拳って呪印などを抑える技ですよね…?何で赤虎に?」
アレクセイは赤虎を見ながら
「さっきのそいつを見ただろう?」
渚も赤虎を見ながら呟いた。
「……はい、いつもの赤虎じゃありませんでした。あれは呪印なんですか!?」
アレクセイは自分の剣を直しながら話す。
「いや呪印ではない、あれは鬼人化だ」
「鬼人化!?何なんですかそれは……」
渚がアレクセイを見ながら呟いた。
「俺も詳しくは知らん。ただなんらかのせいで鬼の力が身体に含まれ、何かが器を乗っ取った時に鬼人化する………と言われている」
「赤虎…………」
渚が呟くとアレクセイが
「今は彼を安静出来る場所に連れてくぞ」
と話しアレクセイと渚はルフレスの宿屋に向かった。

俺が気付いた時、俺はベッドで寝ていた。
(あれ?確か俺は渚と一緒に鬼と戦ってて、妄想の神様が…そこから記憶が…渚は!?)
「渚っ!痛っ!」
俺が身体を起きあげた瞬間身体に鋭い痛みが走った。
「あ、赤虎目が覚めたんだね!」
渚が安心した様に駆け寄る。
「渚、無事だったんだな!良かった……そうだ鬼は!!」
俺が聞くと「赤虎が倒したんだよ」と笑う。
「俺が………?」俺がなんのことと聞こうとすると
「お前が鬼人化して倒した」
純白の服を纏った男が話した。
「アレクセイさん来ていらしたんですね!」
渚が呟くと俺は思った。
「純白の服にアレクセイという名前……もしかして!」
渚は頷き「うん騎士団四天王アレクセイ・バークライトさんだよ」
俺は憧れの四天王を前に感動したが鬼人化という言葉が引っ掛かった。
「お会いできて光栄ですアレクセイ殿。すみませんが鬼人化とは?」
俺が尋ねるとアレクセイは
「やはり自覚はないか…お前には何故か鬼の力が眠っている…身に覚えはないか?」
しかし俺は全く身に覚えがなく
「いいえ全く」
アレクセイは「そうか」短く話し椅子に座った。
「鬼の力は俺が封印しておいた、まあ一時的なものだがな…己の意思にもよるが…お前が鬼の力を求めれば…その時は解るな?」
「……はい、力が解放される…と言う事ですね……」
俺が呟くとアレクセイは頷き
「…ふっ、物分りが良くて助かる」
アレクセイは少し笑いながら話した。
「この暁の娘に心配かけるなよ…それじゃあな」
アレクセイは俺の肩を叩き去っていった。
「赤虎心配したんだよ……」と渚が俺に近付く。
「ごめんよ渚…心配かけたな」俺も近付いた時、
「忘れ物……」とアレクセイが帰って来た。
俺たちは近付いていた顔を戻す前にアレクセイに見られた。
「あちゃーしまったな、来るのが早かったか…あんまりやらかすなよ若いの」
と実際は忘れ物が無かったアレクセイが笑いながらまた去っていった。
「「……………………………」」
俺たちは恥ずかしさで顔を埋めながら同時に
「「ぷっ…………あはは!」」と笑った。
「うん赤虎だ!」と渚
「うん渚だ!」と俺も当たり前の事を確認し合いながら笑いあった。 
 

 
後書き
赤虎「鬼の力か…なんで俺に…?」
渚「どうしたの?赤虎?」
赤虎「いやなんでもない!」 
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