千年の魂.
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第二シーズン〜時空大冒険〜
第六章 【Douglas of the attack】
第九話 《古びた記憶-前編-》
前書き
千魂ターイム‼︎
風刹 瑆・・・ナイトスキル、《イノセントシャイン》を使う《魂の騎士》
破壊的な移動速度を誇り、その勢いを利用した攻撃も恐ろしいものだ、しかし、そんな彼にも弱点がある、カッコ良いの概念を勘違いしていることだ、、、
リヴァイア「待て、カイン!貫は、どうする⁉︎」
風刹は、その言葉に静かに反応した
風刹『カイン、、、、?』
風刹は、「まさかな」とつぶやき、リヴァイアやカインに向かって、貫が、小屋にいることを教えた
風刹「その、貫とか言う奴なら、多分、うちにいるぞ?」
「へ?」
一同は、唖然とした
*
ダグラスツリーの森-深部-
迅「畜生が!一体何体いやがるんだ!やってもやっても湧くように出て来やがって!」
迅と空音は、森に入った時から、迷わずに直進し続けていた
それ故に、現在はかなり深い所までやってくることができている
しかし、森の中はダグラスの巣窟だ
これより先、出てくるダグラスを全て倒して進むのはおそらく無理だ
そして、迅が考えながらも、目の前のダグラスの頭を切り飛ばし、続けてダグラスの身体を縦に真っ二つにする
すると、その間から、ダグラス四体の拳骨が、空音を一斉に襲うのが見えた
迅「空音!」
迅は、驚き空音の名を叫ぶが、当の空音は、非常に落ち着いている
空音「、、、《月光聖歌》」
その瞬間、空音の手元が煌めきダグラス四体はその光に包まれる
迅は、右腕で顔を覆うようにして、光を遮る
光が収まったのを確認し、空音の方向をみる
すると、そこには、既に旋律を奏でた痕跡-ダグラスツリー-が4本根を下ろしていた
迅は、すぐに地面に降りて、空音の元に駆け寄った
迅「空音!大丈夫か⁉︎」
空音は、笑顔で答えた
空音「この通りよ」
迅は、空音の言葉が確かなのを確認した後、先程の輝きについて訪ねた
迅「さっきの技は一体何だ?あんなことできたのか?」
空音は、少し胸を張った感じで答えた
空音「私のナイトスキルは、歌を操れる、だから、歌の旋律を刀捌きに取り入れて、さっきみたいな技を出したの」
迅は、その説明では、よく分からなかったので、勘も交えてまとめてみた
迅「要するに、リズミカルに刀を振ったってところかな?」
空音は、刀を鞘に収めながら言った
空音「まぁ、それでいいかな」
その時、新たなダグラスが周りの木の裏から十体並んでゴタゴタと音を立てて現れる
迅と、空音は一旦、そいつらから距離をとる
迅「どうする空音?」
空音は刀に手を添え無表情で言う
空音「殺る」
迅は、少し顔を強張らせながら、空音の言葉を聞こえなかったことにして話す
迅「よ、よしっ!いい事思いついたぞ」
空音は、迅の言葉を聞き刀に添えた手を離す
迅「かわすぞ」
空音はその一言につまらなそうな顔をしながらも頷いた
迅「まぁ、そんなにつまんなそうな顔すんなって、行くぞ!」
そう言って迅は、ダグラスの間めがけて飛び出し、空音もそれに続く
ダグラス十体も、こちらに向かって走って来ている、一見、迅たちが通るくらいの隙間は大量にあるように見えるが、ダグラスに感ずかれれば一瞬でその隙間は、無くなり、地獄への隙間が開かれる
空音「迅くん!どうやってかわすの⁉︎」
迅は、剣を抜いて、腰に腕を回すようにして持ち、空音を見て頷き、『大丈夫だ』のサインを送る
迅は、一旦身体をひねった後、逆方向に勢いよく回転するそして、ダグラスの間めがけて飛び込む
空音「回転斬り⁉︎
そうか!回転斬りなら常に力が外に向かっているから、ダグラスに潰されそうになっても、ダグラスもしくは、自分の身体が弾かれて結果ペシャンコになるのだけは防げ------!!!」
その時、空音の視界に、白く煌めく輝きが見えた
空音は光の形や強さを見て、その光が何処へ飛んできているのか予測した
おそらく、その光が狙っているのは、ダグラス十体、しかし、あの光の軌道と迅が進む道が完全に被っている
空音「迅くん!危ない!!」
迅は、その声に反応して回転しながらも、光の矢がこちらに向かって飛んできているのを確認した
しかし、反応していても身体は今、フルスピードに近い状態で回転している、到底あれを避けることはできない
しかし------
迅「弾きかえす!」
迅は、一層、回転の速度を上げる、そして、光の矢と迅の剣が相殺し
バシイィィィィィィィィィィィィイン!!という、金属と金属が激しくぶつかった音に似た音を立てて、光の矢は、近くのダグラスツリーに、迅は、体勢を崩しながらも地面に着地した
着地するなり迅は、光の矢が飛んできた方を見る、そこにいたのは、白馬、、、ではなく、カイン⁉︎に肩車して貰って乗っている
いかにも自分を王子のように見せようとして失敗している、残念な奴だった
しかし、さっきの技は、間違い無い、こいつのものだ、格好は残念だが、おそらく、力量で言うと、俺とカインを足したぐらいか、それ以上だ
迅は、カインや、リヴァイアたちの姿も目に入ったので、そこに駆けつけようとした、
その時、再び、迅の顔の横を、光の矢が高速で通過する
迅は、思わず口をガクガク鳴らしながら矢が飛んで行った方向を向く
すると、残りのダグラス全てが綺麗に頭を飛ばされていた
そして、一斉にダグラスツリーへと変わる
風刹「脇見は事故のもとだ」
再び振り返ると今度は、カインが「チクショウ、ダリィなぁ」と言いながら、肩を回している
その前で、残念な王子は、すごくかっこいい事を言ったつもりになって、胸を張っている
迅は、どう突っ込んだらいいのか分からず、突っ込み担当の貫の姿を探す、しかし、そこに貫の姿は、、、、ない
その時、迅は、最悪の事態を予想してしまった
迅「まさか、貫は、ダグラスに、、
、」
それを聞いて、カインと風刹は悲しげな顔になる、そして、カインが、下を向いて悔しがりながら言った
カイン「いい奴だった、、、、」
風刹も同じように、頷き言った
風刹「冥福を祈る、アーメンナンマンダブ、、、」
それを聞いて迅は、下を向いてうつむく、そして、貫との思い出を思い浮かべる
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
貫「なんでだああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
貫「なんでだああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
貫「なんでだああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
貫「なんでだああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
迅は、涙を拭きながら言った
迅「あれ?、、、あいつ、なんでだああぁぁぁ以外になんか喋ってたっけ?」
その時、大木に包まれた空から、神が舞い降りた
貫「なんでだああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!」
そう、突っ込みの神が
貫は、腕に包帯を巻きながらも、天高くから迅に向かって、ドロップキックをかまして突っ込む
貫「なんでだああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!」
迅の身体は、貫のドロップキックにより近くの木に突撃し、低い打撲音を立てる
貫「なんで、俺が死んだ感じになっちゃってんの⁉︎カッコ良く、カインたちをかばったの‼︎えぇ⁈
それなのになんでだああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!
つか、『なんでだああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!』以外にも突っ込みやったわ‼︎
(とか言いながらも、何回もなんでだああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!を連呼してるけど)」
迅は、ぶつかった木の前にゆっくり立ち上がり、苦笑いしながら貫をなだめる
迅「おぅ!おぅ!、、たんま!たんま!待ってくれよ!」
しかし、貫の怒りは収まらずぶちぶちと文句をもらす
貫「ったく!帰りが遅いから心配して『様子見』に来たって言うのに」
しかし、突然貫の足元がふらつき地面にその場に跪く、そのまま身体を押さえる、身体には、激しい痛みが走り抜けていく
風刹「あ〜あ、無理するから〜、まったく、、、」
そこまで言うと風刹は、言葉を止め、振り返ってから、言いかけたことを言った
風刹「ついてこい、今日は、特別に俺の家に全員泊めてやる」
迅は、その言葉を聞き、右手を差し出しながら風刹の前に出る
風刹もそれに、反応し右手を差し出す
迅「俺は、風雅 迅だ、今日は、1日頼むぞ」
そう言って、迅は、風刹の右手を握る、しかし、風刹の右手には、不自然な力が入っている
顔もなんとなく、深く考えている顔だ
迅は、首をかしげ、風刹に問いかける
迅「おいっ!大丈夫か?名前くらい名乗れよ!」
迅の少し大きめの声に正気に戻され風刹は、無理に笑みを浮かべ、迅の右手を上下に軽く振りながら言った
風刹「俺は、風刹 瑆だ、よろしく」
そう言って、2人の右手は離れ、風刹は、再び、深く悩む顔になり、家の方へ飛び出した、迅たちもそれに続く
*
ダグラスツリーの森-深部 風刹家-
日は、完全に落ち、ダグラスが活性化する夜になっている、しかし、風刹の家の周りは、風刹の作り出した、《Light Zone》と言われる、光の壁に覆われていて、ダグラスは一切寄ってこない
おかげで、普段は、とても静かな夜なのだが今日は違う、、、
カイン「迅てめぇは、何人の肉とってやがんだよ‼︎」
カインは、空になった皿を迅に向かって手裏剣のように投げながら、ブチ切れている
そして、迅は、カインから奪った、骨つき肉を口にくわえながらカインから距離をとってから言う
迅「うるせぇ!てめぇが、俺がトイレに行ってる間に俺のチャーハンを米粒一つ残さずにめっちゃ礼儀正しく食いやがったのが悪りぃんだろ!」
迅は、肉を食った後の骨で、カインが投げた皿を全て、見事に割って避ける、
しかし、カインも負けじと投げる投げる
迅も負けじと、叩き割る叩き割る
空音は、椅子に座りのんびりと迅とカインの喧嘩を見ている
そして、貫、リヴァイア、エルン、ミーシャ、ラリルレトは、どうにか、迅とカインを止めようと、ワチャワチャしている
風刹、、、迅とカインは、彼の様子の変化に気がついていなかった、
風刹、は、青筋を浮かべながらも、ニコニコ笑って言った
風刹「それ、俺の家の皿、、、」
迅とカインは、自分のことで精一杯で、風刹のことには、全く気がつかない
その時、風刹の堪忍袋の限界を超えた
風刹の掌が光に包まれる
風刹「《粛光》!!」
風刹は、光に包まれながらも迅とカインの元へ突っ込んでいく
あまりの殺気にやっと、迅とカインが気づく
迅&カイン「あ、」
しかし、時すでに遅し
迅とカインの目の前には、風刹の拳が見えない速さで飛んできている
風刹「少し、黙ってろ!ガキ!」
ドゴオォォォオオオォォァオォオォォォォオオオォォオォォオォォオォォォオオオオオオオン‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
貫は、激しい砂埃を手で払いながら言った
貫「ゴホッゴホッ、、、風刹さん、あんたもあんただよ、、、、」
迅とカインがは、風刹の攻撃によって、完全に伸びている
風刹「ったく、」
そして、風刹は、2人が気絶しているのを確認して、貫の方を向いた
風刹「貫、少し付き合ってくれねぇか?」
風刹は、かなり真剣な顔をしている、貫は、その顔を見て頷くしかなかった
風刹「空音と言ったな、あと、リヴァイア、迅とカインが外に出ないように、見張っててくれないか?」
それが何のためなのか、分からなかったが、空音とリヴァイアたちは頷いた
風刹「それじゃ、行こうか」
その言葉に、貫は、頷く
*
迅「あいてててて」
迅は、目を覚まし辺りを見回す
迅「あら?貫と風刹は?」
空音が、自然に答える、とても演技力が高い
空音「散歩に行ったわ、あんたらは、もう寝てていいって」
迅は、それになんとなく納得して、横で目だけ開けて遠くを見つめるようにして、ぶっ倒れているカインに言った
迅「なぁ、カイン」
そこまで言っただけでカインは、返事をした
カイン「あぁ、おそらく間違いない」
空音は、2人になんのことを言っているのか尋ねた
空音「2人とも、一体何の話をしてるの?」
それに、迅は真剣な顔をして答えた
迅「俺らが人間だった時の、師匠の話だ」
空音は、その言葉に衝撃を与えられ、驚いた顔で迅に尋ねた
空音「で、でも、なんでそんなことわかるの?姿も、人間の時とは変わっているわけだし、そもそも、元は、人間だったってことは、風刹は、風刹 瑆は、、、、、
《千年に一度の存在》⁈」
迅は、その言葉に答える
迅「あぁ、確かにお前の言うことは一理ある、でも、俺とカインの意見が、何の打ち合わせもなく一致した、あいつが俺らの師匠だと、そして、師匠には、長く一緒にいたからこそわかるの癖のようなものがある、、、『怒った時』だ、さっき、風刹が怒ったのを見て確信した、《青筋を浮かべながら笑って怒る》間違いない、あの、恐怖しか感じさせない怒りっぷりは、間違いない、俺たちの師匠、そして、俺とカインの親代わりだ」
空音は、驚いきながらも、また、質問をする
空音「そ、それじゃ、なんで風刹って名前を二人は知らなかったの?」
カイン「教えてもらってなかったからさ、本当の名前をな、、、
なんでかは、今でも分からん、でも、それ相応の理由があったに違いない」
空音は、そこで口を開いた
空音「ねぇ、もしよかったら、迅くんたちの親代わり、風刹 瑆について教えてくれない?」
その言葉に2人は頷いた
*
ダグラスツリーの天辺
風刹「呼び出して悪いな貫、少し話があってな」
貫は、頷いてたあと、手頃の枝に腰を下ろして座った
風刹「単刀直入に言おう、俺は、迅とカインのことを昔から知っているそして、俺は、《千年に一度の存在》だ、そして、お前らと同じ時代から来た、《魂の騎士》だ」
貫は、その言葉に目を丸める
貫「なっ!」
貫は、言葉が出ない
それを見て風刹が話す、
風刹「お前に話したのは、他でもない、このことを奴らに伝えてほしいからだ、、、」
貫は、やっと口が動いた
貫「伝えてって、なんでお前が言わねぇんだよ!」
風刹は、悲しそうな顔をして話出した
風刹「恨んでいると思うからさ、あいつらが俺のことを」
貫は、理解が出来なかった
後書き
To be continued、、、、
真実を、貫に明かした風刹
それに気付いている迅とカイン、、、
そして、迅とカインが、風刹を恨んでいるとは、一体どういうことなのか
次回、《古びた記憶-中編-》
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