【ONEPIECE】捨てられた人魚は恋をする【七武海×海賊】
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王女と海賊団2
アラバスタの王女ネフェルタリ・ビビの後を追って
さっきの場所まで行くと
ビビとオレンジ髪以外の男たちが座った
リオ「それで?」
ビビ「貴女にどうしても聞きたい事があったの!」
リオ「どうして自分の正体を知ってるか、って事?」
ビビ「!…ええ」
リオ「ん~…難しい質問だな~」
右手を顎に当て、
必死に上手い誤魔化しを考える
女「ビビと貴女は前に会った事あるの?」
リオ「それはない、でも国王になら会った事ある」
きっぱりとそう告げる
ビビ「お、お父様と!?」
リオ「うん。ねえ……これからアラバスタに行くの?」
ビビ「えっ?……あ、え、えぇ」
なーんかギクシャクした返事返されたけど、何今の間。
リオ「一緒に行ってもいい?」
女ビビ「えええ!?」
「はあああ!?」
ビビと女の次に男たちも驚いた声を出すと
首を傾げた
リオ「駄目かな?」
女「駄目かな…って…」
鼻男「ま、待てよナミ!ビビ!!
この女どっからどう見ても怪しいだろ!
おっ俺はァァ!!反対だ!!!」
右手の人差し指と腕を真っ直ぐピンと伸ばした鼻男が
足を震わせながらそう言うと、
《ナミ》と呼ばれた女が苦笑いをした
トナカイ「お、俺もウソップと同じだ!!」
黄髪「お前らレディに対して何言ってんだ!!
俺は大歓迎ですよおおおぉぉぉ」
語尾にハートが付きそうな勢いで
さっきビビと一緒にいた男の目がピンクのハートに変わると
ひたすら嫌そうな顔をする緑髪の剣士が黄色い髪の男を見て呆れた顔をした
ビビ「ど、どうしましょう…ナミさん…」
ナミ「そ、そう…ね…」
リオ「ねえ相談してるとこ悪いけど早くしないと海軍来るよ?」
皆「え?」
私がそう言った直後だった
「うぎゃああああああ!!!!」
「待てええええええ!!!!」
すぐ近くで悲鳴混じりの大声と、
海兵らしき声が聞こえると皆が一瞬で青ざめた
剣士「おいお前ら隠れろ!」
皆と同じように隠れてると
声がどんどんこっちに近付いて来るのだけが分かった
ビビ「よく分かったわね…」
リオ「…」
皆分かんなかったんだ…
鼻男「何か偉い騒ぎようだな…」
黄髪「大方何処ぞの阿呆な海賊が逃げ回ってんだろ」
皆「阿呆な海賊?」
私と黄色い髪の男以外全員が
声を揃えて言った瞬間、
「うわああああああ!!!!!!」
皆「お前かよ!?!?」
再び皆が声を揃えて
地面に座っていた黄色い髪の男さえも立ち上がっていた
麦わら「よおゾロ!」
緑「げっ!?」
麦わら「あああ!皆そこにいたのかぁぁ!」
一瞬で満面の笑顔に変わった麦わら帽子を被った男がこっちに向かって走りだした
緑「馬鹿野郎!!テメェ一人で巻いてこォォォイイイ!!!」
「麦わらの一味がいたぞォォォ!!!あそこだァァァ!!!」
剣士が大声を出してくれたおかげで
一瞬で海兵たちに居場所を知られると
全員が急いで荷物を背負った
ビビ「貴女も一緒に来て!!!」
リオ「はあ!?ちょっと待っ――」
ナミ「早く!!」
オレンジ髪の女に腕を引っ張られて私も走り出すと
すぐ後ろからスモーカーが来たのに気付いた
リオ「何で私まで!?!?」
ナミ「アラバスタに行きたいんでしょ!?」
リオ「だからって海軍に追われるのは御免なんだけど!!!」
風で飛ばされないように片方の手でフードを少し抑え、
離して貰ったもう片方の手でカバンを抑えた
スモ「!?おい!!何でお前がそいつらと一緒にいるんだ!!!」
リオ「げっ!!」
さっきので絶対に死んだかと思ったのに
何でこいつまだ生きてるの!?
いやでもあんなので死ぬようなヤツじゃないってのは分かってるけど!?
でもさ!?
私本当海軍に追われるのは嫌なんだけど!!!!
スモ「ホワイトブロウ!!!!
逃がすかぁぁぁッ!!!」
麦わら「あぎゃぎゃぎゃぎゃ!!!!!」
スモーカーの腕が雲と麦わらを捕まえようとした時、
「陽炎!!」
一人の男が何処かから現れると
スモーカーの雲を燃やした
「!!??」
…あ、あの背中のマーク…
あの人が白髭二番隊の隊長かぁ
ナミ「今度こそ全員いるわね」
あの後二番隊の隊長に助けられて
ビビ達の船に乗せられるとすぐに出航をした
途中で町の方から飛んできた麦わら男と
二番隊の隊長も含めて
皆が何かを話している間、
私は一人で一階?に行って
皆とは少し離れた場所で海を見渡した
イルカちゃんに待ってて、
って言っちゃったけど…どうしよう。
国に帰ったのか
それともまだあそこで待ってるのか…、
よく分かんないんだよねえ
呼ぶだけ呼んで、国に帰って貰おうかな
ずっとあそこで待ってるよりかはそうした方がいいよね
そう思ってイルカちゃんを呼ぼうとした時、
前方から数隻の船がこっちに向かって来ていた
…この船から誰が行くのか、
チラっと皆の方を見た時に二番隊の隊長が
小舟に乗って敵船へ向かって行くと一瞬で全隻を燃やすと
向こうから物凄い勢いで海の中を泳いでいる〝影〟を見つけた
リオ「あ…」
その〝影〟が海の中から少しずつ顔を出すと
今でも燃えている船の残骸を飛び越え、
船の前で止まった
【姫様ぁぁぁぁぁ!!!!
ご無事で何よりですうううう!!!】
リオ「よくここが分かったね~」
【僕の鼻は他のイルカより優れてますから!!!】
泣きながらドヤ顔で言うのもどうかと思うけどなぁ
トナカイ「ええええ!?」
すぐ後ろでいきなりトナカイが大声を上げると
気付けば二階にいたはずのビビ達が
私の横に来ていた
麦わら「すっげえええイルカだああああ」
ナミ「可愛い~~」
ビビ「イルカなんて初めて見るわ~」
鼻男「おいチョッパー!何て言ってるんだ!?」
………え?
コイツまさか、動物の言葉が分かるの!?
……いやでも元々はトナカイだから
分からない訳がないよね!?
となるとさっきのイルカちゃんの言葉も聞いてたって事!?
これはかなり厄介な事になるな
【姫様!?この御方達は!?】
リオ「この人達と一緒にアラバスタまで行く
ここまで送ってくれてありがとね」
【左様で御座いますか、お優しい方達ですねー……―――ってえええ!?】
一歩大きく後ろへ下がったイルカちゃんが
全身から滝のような汗を流し始めた
麦わら「何だこのイルカ!おっもしれえなああ!
ギャーハハハハハ!!!」
麦わらが一人でバカみたいに爆笑してる間、
【な、な、な、なんとおおお!?】
イルカちゃんはイルカちゃんで今にでも泣きそうな顔をした
リオ「今言った通りだから、それじゃ」
それだけを言うと
驚きのあまりに小さくなったトナカイの腕を引っ張って
今でも驚いて固まってるイルカちゃんや皆から離れた場所へ連れて来た
トナカイ「お、お前ぇぇ!何者だぁぁ!?」
リオ「そんなに怖がらなくてもいいのに」
壁にピタっと背中をくっつけたトナカイが
今にでも目が飛び出そうな勢いで私を見上げた
リオ「一つ教えて貰いたいんだけど。
さっきの会話、全部聞こえてたんだよね?」
トナカイ「何も聞いてねえ!!聞いてねえよ!?」
リオ「嘘付かなくてもいいのに。
それじゃあどうしてさっき、〝お前何者だ〟って聞いたの?」
ニコッと微笑みながら尋ねると
トナカイはハッとした顔をして口を抑えて首を横に振った
リオ「それじゃあこうしよ?
さっき聞いた事は全部忘れる、何も聞かなかった事にするの」
トナカイ「え…?」
リオ「で、もしも忘れないっつったら……そうねえ……イルカの餌にでもしようかなぁ?」
黒い笑みを浮かべトナカイの肩をポンっと叩くと
トナカイは今にでも泣きそうな勢いで頭を縦に振って頷いた
麦わら「ああああ!イルカぁぁぁ!!!」
鼻男「待ってくれよぉぉぉぉ!!!」
【うわあああああんんッ
ボクのバカぁぁぁぁ!!!ろくでなしィィィイィ】
何か変な事言いながらイルカちゃん、
海の中に潜ったけど無事に国まで帰れるかな。
リオ「…まあいいや」
トナカイ「いいのかよッ!?」
リオ「え?」
トナカイ「何でもありませんッ」
何、この怯えっぷり。
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