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SAO:孤独の剣聖

作者:けい。
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二十二話

 
前書き
短すぎたのでもう1話

というか二十五層と五十層のボス公式の方で描写されてたのね…
おいエンドワールド!!(半ギレ)

…どうぞ 

 
 ユイとの別れ後すぐにヒースクリフにより俺たちは前線へと召集されたそれは単に七十五層のボス部屋が発見されたからだけではないらしい

 「十人も!?」 

 アスナが驚く。俺とキリトも声には出さないがかなり驚いていた。
 前回の七十四層ボスの部屋は結晶無効化空間だったため離脱が出来ず軍から犠牲者を出してしまった。それはいろいとなことが唐突だったからというのが原因である。しかし今回は様々な準備をしていたはずだ。この層もおそらく結晶無効化空間での戦いになるかもしれないということ。クウォーターポイントでかなりの強敵が出るであろうということ。繊細な注意を払ってなお犠牲者がでたのだ。驚かずにはいられない。

 話を聞くとボスの部屋はかなり特殊だったとうい。扉の前で奥を覗いてもボスが見えなく、中に入り偵察を行おうと十人のプレイヤーが部屋に入ると扉が閉じるという今までにはない現象。そして十分ほどすると再び扉が開き中にはボス、そして偵察に入っていったプレイヤー達もいなかったそうだ。その十人ははじまりの街の石碑で死亡が確認されたという。

 (やっぱ結晶無効化空間か…)

 状況は最悪だった。七十五層のクウォーターボス、結晶無効化空間、一度入ると扉は閉まる、十人が死んで分かったことはたったこれだけだ。このボス戦は生きるか死ぬかの二択…

 「いよいよ本格的なデスゲームになってきたわけだ」

 「だからといって攻略を諦めることはできない」

 キリトの言葉にヒースクリフが反応する。

 キリトはアスナの身を守るならパーティなんて省みないという

 「構わんよ。守るものがある人間は強いものだ」 

 とキリトに言った後こちらの方を見る

 (そうかもな…) 

 俺は声に出さず同意する。俺にも守るものがある。それはなによりも大事なものだ。しかし…

 (あんたの守るものってなんなんだ……)

 そう心の中で問いかけその場を後にする

 攻略は三時間後…キリトとアスナを二人にしてやり先に集合場所に向かうことにした。

 当然ではあるが俺が一番早くつき一つの石段の上に座り瞑想を行う。

 瞑想を行ったからと言って格段に戦闘力が上がるわけではない。ただ単に不安だから。そうそれだけだ…。つい先日のダンジョンで死にかけたことを思い出し震える、死を意識してしまう。

 (あのとき俺は動けなかった…)

 またあの時のように硬直してしまうのではないか前回のように都合よく誰かが助けてくれるはず等ない考えれば考えるだけ恐怖心が膨れ上がる。

 ふーと息を吐く。

 (今生きてるのはなんでだ?何のために戦う?)

 自問自答を行う

 (はじまりの街で待っている人たちのためか?職人クラスの連中のためか?)

 俺たちに攻略を託し待つ者たちのことを考え

 (違う。)

 否定する

 (ユイのためか?アスナのためか?キリトのためか?)

 俺に一番近く親しい者たちのことを考え

 (違う。)

 否定する

 (それじゃあ何のために?)

 再び自分に問う

 (それは…)

 俺はわかっていた…自分の中にある最大の答えを思う

 (自分のためだろ。)

 行き着くのはいつも同じ自分のために戦うのだ。

 (約束を守るために…それは誰かのためじゃなく自分のために)

 誰かのためにすべてを投げ出せる人は世の中に何人もいるのだろう…しかし俺は違う…自分のためだけに何かをなす。その中に他人のために何かすることがあれば所詮それはただの過程だろう。結局行き着くのはやはり自分のため。

 (結局俺は自分のことしか考えてないんだよ…)


 結論は出た。虚しさもある。しかし迷いはない。震えは…止まっていた。

 目を開けると徐々に人が集まりだしていたようで見たことのある顔ぶれがちらほらいた。

 それからしばらく経ち…

 「では出発しよう。ボスエリアまではコリドーを開く」

 ヒースクリフは「コリドーオープン」…そう言い道を開く

 「では皆、ついてきてくれまえ」

 全員がそれについて行く俺も例にもれず後ろにつく

 七十五層の迷宮区は透明感のある黒曜石のような素材で形成されていた。それは何とも不気味な空気を漂わせておりアイテムや武器の確認などを行うプレイヤーはそれに押されてか表情、動きが硬い

 「皆、準備はいいかな?」

 ヒースクリフが最後の確認だと言いたげに話し始める

 視線を逸らすと向こうにキリト、アスナ、クライン、エギルと親しい顔ぶれも見える。しかし話しかける気は一切ない。自分のことで精一杯なのだ。

 「…戦闘、開始!」

 その声と共に俺たちはボスエリアへと走り出す。そこには……なにもいなかった。

 一秒、一秒とすぎるがボスは姿を現さない。

 「…おい!」

 一人が耐え切れず声を上げようとしたその時

 「上よ!」

 いち早く気づいたアスナが声を上げる。

 上を見上げるとそこには人のものではない頭蓋骨を頭とし全長十メートルはある二つの鎌を持った百足がいた。

 ザ・スカル・リーパーそれがボスの名だ

 不意に足を広げパーティの真ん中に落下した。

 「固まるな!距離をとれ!」

 ヒースクリフがそう叫び全員がハッとし距離をとりだすが当然のことで遅れる者もいる
 逃げ遅れた3人がどちらに動こうか迷っていることに

 「こっちだ!」

 キリトが先導してやる。3人がそちらに駈け出そうとするがそれをボスは無情にも鎌を振り下ろした。直撃だった…

 (どこまで減る…)

 俺たちは直撃でどこまで減るかを見極めようとする。

 (…4分の1…半分…)

 直撃したプレイヤーのHPが半分を切る…しかし減少は止まらない

 (4分の3…レッドゾーン……は?)

 愕然としたレッドゾーンに突入しても減少は止まらずついに…

 3人のプレイヤーのHPが0になり霧散する

 その場の全員がその事態に硬直する直撃ではあったがたった一撃で3人も死んでしまったのだ。3人の命を刈り取ったボスは次の標的へと向け突撃し鎌を振るう。

 カーン!

 それを防御したのは血盟騎士団団長ヒースクリフだ。

 ヒースクリフが片方の鎌を防御するがもう一つの鎌を振り上げ再び振るう。しかしそれはまた違うプレイヤー…キリトが二刀流で防ぐ。完全には止めきれず吹き飛ばされそうになるがまた一人その鎌をはじき返すものが現れる。キリトの相方アスナ。二人でボスの鎌を弾き返した。

 俺はそれを見て駆け出す。

 「おおおぉぉ!!」

 その勢いのまま四連撃ソードスキル・ホリゾンタル・スクエアを放ち続けざまに四連撃ソードスキル・バーチカル・スクエアを放つ

 「呆けてんじゃねぇよ!!」

 今だ呆然とするプレイヤー達に俺は喝を入れる。スキル硬直している俺にボスが二つの鎌を振り下ろした

 (大丈夫…)

 確信していた…いや、この時は信じていたのだろう。防いでくれる、と…

 ガカーン!!

 3つの金属音が聞こえる俺を囲うようにキリト、アスナ、ヒースクリフがその二つの鎌を防ぐ

 (やっぱりな…)

 このとき俺は笑っていたのだろう…口角が上がっているのを感じる

 「大鎌は俺たち3人が食い止めるみんなは側面から攻撃してくれ!!」

 そうキリトが叫ぶと呪縛から解放されたプレイヤーたちが動き出す。

 俺も硬直から解けるとすぐに動き出す。

 ようやくボス攻略が開始された。

俺と今回のボス、ザ・スカル・リーパーは最悪の相性だろう。俺にとってではなく、攻略にあたりの話ではあるが…

 今回俺は相手の攻撃を自分に集中させるということがあまりできないのだ。それは相手の攻撃の範囲と威力が起因している。

 一つ目に範囲の問題だが俺自身単体で挑めばボスの攻撃を凌ぐだけならできなくもない。攻撃をしなければ俺が敵の攻撃を直撃することはまずないだろう。目を使って相手の武器の攻撃速度、リーチ、ラインを読みそこから体をずらせばそれだけで済む。しかし倒さなければ意味がない。そのためには大人数でボスに挑まなければならないだろう。その場合俺は攻撃を避けてはいけない。
なぜなら避けた攻撃が他のプレイヤーに直撃してしまう可能性が上昇するからだ。普通であれば一撃、二撃流れた攻撃が直撃しても問題はそこまでないだろう。今までも何回か俺が注意を引き、別のプレイヤーが攻撃を仕掛けるといことはありそのときも流れた攻撃が他のプレイヤーにあたるという現象はあった。
今回はそこで二つ目の問題が出てくる。一撃の直撃でHPが全損する。運悪く流れた攻撃が当たってしまったでは済まないのだ。
つまり求めらるのは俺のように完全に避けるではなくヒースクリフのように完全に防ぐ能力が求められている

 今回攻撃を俺に集中させたところで返って他のプレイヤー達が攻撃に集中できない。キリトはそれをわかっていたからその役を引き受け三人で凌ぐといったのだ。

 (なら俺はその分攻撃を担ってやるよ!) 

 防御を考えず剣を振るう

 ゴゥ!

 俺の目の前を通過するものが見えた

 「うわあぁ」
 
 直後叫び声を聞く。そちらを見ると薙ぎ払われHPを全損させてプレイヤーを確認してしまった。

 「尻尾!?尻尾の槍にも即死威力があるのか!?」

 驚愕した両鎌だけでなく尻尾の槍までこの威力ではどれだけの被害がでるか想像できなかった。

 「それでもやるしかねぇだろ!」

 俺は決断する。他のやつを構わない、ただ攻撃に集中すると

 自分が尻尾の槍を抑えてもいいのだがそれではキリト達の方が先にHPを全損させてしまうだろう。それでは元も子もない。

 (そもそも俺じゃああの槍を防ぎきれるとは思わねェし…)

 俺のステはSTRよりAGI重視のため二人掛かりでようやく抑えている攻撃を防げないと判断する。

 「ああああああ!!」 

 尻尾の攻撃だけを意識し最小限のソードスキルを駆使し攻撃する。いくつかの破裂音を聞いた、しかし構わない、構っていられない。それほどに余裕がない。少しずつ意識がぼんやりする。雑念が消え俺は無心でボスの攻撃を躱し攻撃を行っていた。


 
 
 

 
後書き
書いてるとき眠かったのでいろいろと勘弁してね

先日”これのどこが孤独の剣聖だ。孤独という意味を辞書で調べて使え。”という感想をいただきました。
辞書が今手持ちにないのでwikiで調べたところ普通に使い方間違えてましたww
もともとタイトルを考えるのが面倒だけど剣聖という言葉をタイトルにつけたいと思っていました。それでとりあえず家族がいない設定から孤独でいいやという考えの元”孤独の剣聖”というのがタイトルの由来です。
今後どうするかというと、どうもしません。同じように新しく考えるのが面倒だから…
タイトル詐欺で申し訳ないのですが何分はじめてのことだらけなのでご了承ください。 

今月はかなり暇がないためひっそりと目標としていた毎日投稿ができなくなってしまいました。できる限りはさらっと投稿しますのでよろしくお願いします 
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