SAO:孤独の剣聖
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十五話
前書き
やっぱ見てもらえるってうれしいよね
とりあえず続きをどうぞ
(前書きってなにかくもんなの…?)
(ほんとになんで俺呼んだの?)
半強制的に俺、キリト、アスナでパーティを組み迷宮探索に来ているのだが俺はまだ一度も剣を抜いていないのだ
キリト、アスナ、俺の順でローテを組むことになったのだがMobが出るたびキリトがあらかた削りアスナがきっちり残りを始末するというテンプレが出来てしまいただそのコンビネーションを見るだけの見学者となっていた
迷宮区の中層まで来ただろうか、不意に服装の話になった
キリトはいつも黒い服を着ている、それにはわけがあるといっていたが
(黒には隠蔽能力が付属されているみたいだけどそれなのか?単純に黒にははずれがないからとか言ってこいつは着そうなんだけどな…)
日本には人が死んだとき喪に服すという意味で黒を着る習慣があるが少なくともそれではないだろうと予想する
「それよりそのおめでた紅白の衣装はどうにかならないのか?」
「ほんとだよな。俺も昔着ていたが街を歩けば目立つ迷宮に出ればMobにエンカウントするとまったくいいことがなかった」
「仕方ないじゃない。これはギルドの制服…ん?どうしたの」
「いや…」
キリトが索敵をしているのかその場で止まり後ろを振り返る
俺が後ろ振り返り見てみるとそこには十より少し多いくらいのカーソルが見える
「多いな…それにこの並び…」
「一応そこらへんに隠れてやり過ごすか」
「そうね。あっ…どうしよ、私着替え持ってきてないよ…」
俺はこの深い青の装備は申し訳程度の隠蔽能力が備わっているのでなんてことはないが血盟騎士団の制服はおめでた紅白と言われるだけあってよく目立つのだ
「ちょっと失敬」
キリトが自分の服のコートの中にアスナを入れてやった
(いや、それを恥ずかしくもなくできるなら今回ほんとに俺いらないじゃねえか…)
唯一の存在意義を失った俺は帰りたい気持ちでいっぱいになった
俺が隠れながら少しだけ落ち込んでいるとその前を統一した装備をする集団が通り過ぎていく
(この黒鉄色の装備で行進のような進み方…軍の連中か。あの件以来前線には来てなかったはずだが…)
俺は25層の軍壊滅の瞬間を思い出していると
「あの噂本当だったんだ」
「噂?」
「うん、実はね…」
どうやら前回失敗したみたいに大量の人数を送るのではなく少数精鋭を送りクリア意志を示すということにしたようだそうだ
「さすがにいきなりボスに挑むなんて考えないだろう」
俺は少しだけお気楽にことを考えることにした
「ボス攻略だけはいろんなギルド、プレイヤー間でするもんね。あの人たちもそうなのかな?」
「どうかな、まあ連中もぶっつけでボスに挑むほど無謀じゃないだろ。俺たちも急ごうぜ」
そういいアスナがキリトのコートから出ると身震いをする
今は十月で、もうすぐ冬だからな
「あたしも上着買おうかな~それどこのお店の?」
「たしかアルゲード西区のプレイヤーショップだけど…」
「じゃあ冒険終わったら案内してよ」
(すごいなアスナ、次の予定までたてやがった…俺は絶対について行かないがな!)
この二人が少しずつ俺を空気にしているのを感じこれ以上虚しい気持ちになりたくない俺は心のなかでそう決意する
そのあと何回か戦闘があったがそれもやはりキリトとアスナだけで終わらせてしまう。一度だけキリトとアスナが群れをやっている中あぶれたMobを見つけ
(お前もあぶれたのか…)
謎の仲間意識を感じたが俺一人だけでそいつを狩ることにした
それからしばらくすると俺たちはボスの部屋らしきものを見つけた
(らしきとは思ったが間違いないだろう)
このお二方の話を聞くとどうやらボス部屋を覗くだけ覗いてみるらしい
「一応転移結晶を準備しておこう」
「うん」
「じゃあ開けますか」
俺が右手で右側の門を開けキリトが左手で左の門を開ける。アスナはというとかわいらしくキリトの右腕を掴んでいた
(くっつけようとした張本人は俺だけど…うん。さすがにうざいな!)
ボス部屋に入る前ですら見せつける二人をみてキリトに斬りかかりたくなった
しかしそんなことを考える余裕もすぐになくなる
門を開けると部屋の灯が少しずつ灯りボスの姿を映し出す
うっすら見えるというのがさらに俺たちの恐怖をあおる
ボスの名前はグリームアイズ。その姿は人間が誰しも想像したことがあるであろう悪魔を体現したものだった
その悪魔は地響きをならしこちらに近寄ってくる
「うわあああああああ!」
「きゃあああああああ!」
二人が猛スピードで振り向き来た道を駆け出す。俺はというと
「待って!置いて行かれるのが一番怖いやつだから!キリト!?アスナ!?」
少し逃げ遅れちょっとだけ涙目で二人の後を追いかけた
俺たちはそのまま迷宮区の中ほどに設けられた安全区域まで駆け抜けそこでへたり込んだ。
「…ぷっ。あははは、いやー逃げた逃げた。」
「あそこまで一生懸命走ったのなんて久しぶり。まあキリト君の方が私より必死だったけどね」
「……い、いやジンの方がすごかっただろう。振り向いてみるとなめだm”キン”
俺はキリトの首元に剣を突きつける
「別に今この場で切ってもいんだぞ?」
「な、なんでもないです」
俺たちのやり取りにアスナが少しだけクスクスするとすぐにその顔は攻略の鬼の顔になっていた
今後の方針としては情報を流しそのあとちょっとずつ様子見をしていくという形をとる、ということになりそうだ
ふとしたきっかけで今度は装備の話になりキリトが片手剣のみで盾を使わないのはおかしいのではないかという話になった
俺はユニークスキル”剣聖”があるため何かと片手はフリーにした方がよいという理由のため特段なにもないがキリトはその限りじゃないと指摘された
その理由を知っているため俺はとりあえず沈黙を保つことにしたらアスナの方が先にその話をマナー違反ということで打ち切り昼にしようという
「手作りですか」
キリトが食いつく
(アスナさんもうキリトの胃袋掴んでますやん…)
その様子を見て謎の似非関西弁が出てしまう
しかしアスナの料理を食べてみるとそうなるのも頷けるくらいに美味しかった
(まさか味覚再生エンジンを完璧に解析して現実世界の味を作り出すとは…)
俺は久しぶりに美味しい料理を食べ充実した昼を過ごした
後書き
ながいよーながい、ながい
次こそ終わらせたい74層!
原作に沿いすぎたかな?
削ろうと思えばいくらでも削れるし
気づいた人はいるかもしれませんがこの話に限らずいろんなとこであるネタが存在します。
気づいた人はあ~という気持ちで見ていただけると
知らない方が楽しめるんですけどね(勝手な所感)
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