FAIRY TAIL -大地の物語-
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竜と戦姫 2
ガリアは考えた末に、考えるのをやめた。
一考にして案が出てこないからだ。
種別の出来ないモンスターをどうやって退治するか見当もつかない。
ガリアは、お手上げと言わんばかりに腕を組んでそのままソファーに寝そべった。
「ガリア・クライム、アナタは考える気があるのですか?」
スズハはに叱られるように強く言われるとガリア、
「あるが、ある…けど…なんの一つも案が出てこない。討伐対象のモンスターがわからないことには手の出しようがない…しかも討伐の禁止されているモンスターがいるんだろ?なら、これこそお手上げだ…」
と両手を挙げてお手上げとした。
「確かにガリア・クライムの言ったことは正しい。ここのモンスターが人を襲うという話は希だ。モンスター自信の領地に足を踏み入れた時か、それともそもそも彼らを怒らせた時と考える方が妥当。モンスターが自ら人を襲う等それこそ考え難い。」
スズハが淡々と答えると村長は彼女の意見に納得したのか頷いた。
「んむ、私達もそれはわかっております。前までそんなことは起きなかった。もしかすれば、何処からか彼らを脅かす者が現れたのかもしれません…はたまた私達の中で彼等を怒られるものもいたのか…どちらにしても強力なモンスターが数多く住まうこの地域では私達などでは手も足もでないでしょ…」
カモメーヌ村長がそう言うとガリアとスズハは静まり返る。
ガリアは『むむむ』と頭を捻らすが全く思い付かない。
スズハは静かに目を閉じじっと椅子に座ったまま動かない。策を考えてるいるようだ。
すると、スズハはハッとした表情でガリアを見た。
「?どうした、なんか思い付いたか?」
「ああ」
スズハの自信に満ちた表情が見てとれたガリアは少し驚く。
(スズハってなんか表情を見せないなぁって思ったけど…あんな表情もできるんじゃん…)
「どうした、ガリア・クライム?私の顔に何かあるのか?」
「い、いーや?何でもねぇ」
ガリアはスズハに見とれていたようで恥ずかしさからか顔を少し赤めてそっぽを向いた。
不思議そうにスズハは首を傾げるがカモメーヌ村長は二人のやり取りを見て何故か微笑ましく見守っていた。
「先程、カモメーヌ殿が話していたじゃありませんか。誰かが彼らを怒らせたと」
「あ、はい」
「え?でもそれって可能性の話じゃねぇの?」
ガリアは顎に手を当てて首を傾げる。
「確かにな、可能性の話だ。しかし、あり得るのかもしれない…第三者の存在だ」
「第三者ねぇ…」
ガリアは頭を抱えた。全く想像していなかったからだ。
モンスターが人を襲うようになったのはここ最近。今までなかったと言うことだ。
つまり、村長の言っていたことを巻き戻すならば『誰かがモンスター達を怒らせたのか、モンスター達の脅威となるものが現れた』と言うことだ。
しかし、ガリアは気づいていないのかまだ考えていた。
「ガリア・クライム、貴方はわからないようなので説明します。カモメーヌ殿の意見を鵜呑みにするならばモンスター達を怒らせたのには誰かいるかもしれないし、モンスター達が脅威となる誰かが現れたのかもしれない。つまり、どちらにしても第三者が関わった可能性があるという話です」
と自信満々に説明するスズハだったがガリアは何故か不満げにスズハを見つめていた。
「結局、根拠がないってことじゃねぇの?」
「確かにガリア・クライムの言った通り根拠なんてありません。しかし、先程よりは可能性が見えてきた。これだけではいけませんか?」
そう言われればガリアも言葉を飲む他ない。
「わかった。俺はスズハの第三者説には異論は唱えない。…けど、確かにそう言われれば辻褄が合うって気もする。確かめる価値はあると思う」
「そう言ってもらうとこちらとしても有り難いです」
スズハは先程見せたようにガリアに笑みを浮かべる。
それにガリアまたズキッとしたような胸に変な違和感を覚える。
ガリアは首を振り、少し赤めてた顔で、
「よ、ようし!そうと決まれば山の中へ探索といこうか!」
と空元気で腕を突き上げた。
カモメーヌ村長は終始微笑ましく見守っていた。
後書き
お久しぶりです、クマモトサンです!
一週間二回投稿なんて夢のまた夢であった…
最近なにかと忙しいですね…
年の終わりが近づくとは忙しさの前触れ?
ちょっとまだ年が終わってほしくない今日この頃です…
またご意見やご批判、または誤字脱字のご指摘などよろしくお願いいたしますm(。_。)m
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