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レインボークラウン

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第百七十八話

                第百七十八話  亜美の家族
 亜美にだ、華奈子と美奈子が尋ねた。その尋ねたことはというと。
「ねえ、亜美ちゃんって家族どうなってるの?」
「お兄さんいるって聞いたけれど」
「ああ、一人おるで」
 亜美は明るく笑って二人に答えた。
「弟と妹もな」
「あれっ、弟さんもいるのかよ」
「妹さんも」
「ついでに言うとお姉もおるで」
 姉も、というのだ。
「お兄がおって、次がお姉でな」
「それで亜美ちゃんがいて」
「弟さんと妹さんも」
「男女女男女やねん」 
 その順番も言ったのだった。
「それで三番目がうちや」
「ふうん、そうなの」
「亜美ちゃんは五人兄妹だったのね」
「それで三人目が亜美ちゃん」
「兄弟多いのね」
「それでお父んとお母んがおるねん」
 両親もというのだ。
「合わせて七人や」
「家族多いわよね」
「そうよね」
 華奈子と美奈子は自分達の家族構成を基準にして言った、二人と両親を合わせて四人の構成となっている。
「そこに使い魔もいて」
「結構な大家族なのね」
「そうなるかな、やっぱり」
 大家族と言われてだ、亜美はそうかも知れないと応えた。
「うちの家族は」
「うん、そうじゃないの?」
「七人いたら」
「それじゃあね」
「そうなんか、まあ賑やかで面白いで」
 これが亜美の笑顔での返事だった。
「喧嘩も多いけど」
「あたし達喧嘩しないけれど」
「そうはならないのね」
「五人おったらやっぱり揉めるわ」 
 それも常にというのだ。
「けどそれも慣れたら面白いで」
「喧嘩が多いのはね」
「よくないわよ」
 二人はここでも自分達の家族のことから言った。
「そこがね」
「少し以上に気になるけれど」
「それも慣れたら平気になるわ」
「何かあたし達にはね」
「ちょっと、かしら」
 二人はこう言うのだった、その辺りはそれぞれの違いだった。


第百七十八話   完


                         2014・10・17 
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