魔法科高校~黒衣の人間主神~
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九校戦編〈上〉
九校戦準備会合×未知なる技術公開
部活連本部で開かれる九校戦準備会合は、開始する前からかなりピリピリとしたムードとなっていたがこれから来るお客人が到着するまでにはこのムードを無くさないといけない。試合で活躍すればその生徒にはそれぞれに見合う成績加算が与えられるが、メンバーに選ばれただけでも、長期休暇課題免除、一律A評価の特典が与えられる。それは選手だけでなく、エンジニアに選ばれる生徒同様である。学校側にとっても九校戦は重要な行事であり、生徒にとっても九校戦メンバーに選ばれる事は大きなステータスとなる。メンバーの最終調整を目的とする会合のはずだが今回ここに来る零社長と九島老師が来る事を知っているのは、右端にいる会長、委員長、会頭とあの時にいた者のみだ。着々と会議室の空席が埋まるが、本来座るはずの会長達の席にはまだ空席があったので前にいた生徒から質問が飛んできた。
「会長、本来議長席は会長が座る席のはずですが、なぜそこが空席なのでしょうか?」
「それに空席が三つ、そこは七草会長、渡辺委員長、十文字会頭が座る席のはずですが」
そう言った生徒だったので、会長達もいずれ分かると言ってそこの席に座る人物たちを待ったのだった。一方俺は学校正門のところにいた、そこには黒塗りの車が一台来たからだ。今回護衛者はこちらに蒼太のみであちら側から秘書鈴木と護衛者である大地と誠が来る事になっているからだ、運転者もウチの会社の者である。止まった車から降りて来たのは、既に車の中で分身体を作って座らせていた零達也社長と九島老師が降りてきたのだった。
「お久しぶりです、久島老師に零社長」
「久しぶりだな、一真様」
「久し振りだな一真」
零達也が喋っているのは、俺の声をそのまま喋っているゼロだ。そんでメカニックの時に何か文句がありそうだと言いながら、俺と蒼太を先頭にし真ん中に零社長と九島老師、後方に大地と誠と秘書の鈴木である。そこから部活連本部まで少々時間はかかったが、会合場所に到着したのだった。
「烈と達也、ここが会合場所です。俺もいつも通りに接しますので、達也も烈もいつも通りに接して頂ければ結構です。それと達也にはこれを」
渡したのは昨日作成した手紙だった、それを渡してからだった。
「ホントは一生徒を呼び捨てはいけないと思われるが、私も一真様には感謝一杯あるくらいにあるからだ」
「私もですな、ま、盟友が敬語やらやると疲れてしまう」
では行きますよと言った後にノックしたのだった。その頃会合が始まってから十分は経過していたが、ノック音が聞こえたので会長達はそれが合図と共に会長達は立ち上がったのだった。
「ここに来られるお客様が来られたようです、入ってもいいですよー」
ノック音が聞こえた後にドアが開いたら、開けた人物がすぐに理解したのだった。二科生のそれも一年生だからだ、すぐに席にいた者達が立ち上がったが次に来た者達を見たら立ち上がるのをやめたからである。なぜなら次に来たのが、老師と呼ばれる御方だったからだ。ドアを開けてからそれを押さえて入ってくる者たち、席に誘導させる会長達だった。そんで烈の隣に零達也が座り秘書は後ろに立っていて、護衛二人は外に配置させて俺は零達也の隣に座った。蒼太は俺の後ろに立っていたけど。最初の発言は会長達だったけど。
「ではお客様も来られましたので、改めて九校戦メンバー選定会議を開始致します。私の隣に座っているお客様をご紹介させて頂きます『俺達で紹介するからいいよ』そうですか?」
「改めて紹介をさせてあげようか、私の名は九島烈という。十師族師族会議でも出ている『老師』と呼ばれる者だ、そして『烈、俺から紹介をさせてくれ』ならそうしようか」
零達也が遮ったので、烈は座ってから零達也が立ち上がったのだった。
「皆さん初めまして、私の名は零達也と申します。蒼い翼総司令官とも呼ばれていて本社社長兼CEOをしております。どうぞよろしくお願い致します」
とそう一礼したら、前にいた生徒たちはえ?と言った後に驚愕の顔をしながら大声で叫んだのだった。さすがの中条先輩も叫んでいたけど、俺的にはもう少しボリューム下げてくれない?と言いそうになったが止めたのは俺であった。
「諸君、俺の盟友である達也と烈が来たのだからそうやって叫ぶとは失礼にも程があるのでは?」
零社長と九島老師を名前で呼び捨てにしたのだから、そっちの方がもっとだったけど勇気ある生徒が質問として手を挙げたのだった。
「あの、その、失礼なのは織斑ではないのですか?零社長と九島老師を名前で呼び捨てと言うのはどうかと?」
「その事なら問題ない、彼は私らの盟友でね。私らは寧ろ一真様と呼んでいる程だ、私らがそう呼んだとしても文句は言えまい」
「俺がここに来たのは一真のためでもあるのだから、失礼なのは君達だろう。一真を二科生で一年という事だけでその軽蔑みたいな視線はやめたまえ、いずれ私らの関係者が君達を潰しに来るぞ?」
「零社長はここに来て何用で来られたのですか?」
とここで十文字家次期当主で、師族会議へ十文字家代表代理をしている十文字会頭からの質問が飛んできた事でようやく本題に入る事となった。
「俺がここに来たのは他でもない、九校戦について来た訳だ。まずはこの手紙を見てほしい、宛名は俺の隣にいる一真宛てで裏には差出人が俺の名前となっている。九校戦発足時からあった蒼い翼特別推薦枠が存在する。今まで使われて来なかったが、今年度はそのカードを使うための発表として俺が来た。烈は俺が本物だと証人するためにわざわざ来てもらった。手紙内容はこうだ、ここにいる織斑一真を国立魔法大学付属第一高校九校戦メンバーである選手兼エンジニアとして零達也が推薦する事だと言う事だ。そして一真を選手とエンジニアをやらせるが、今年は男女別となるが一真だけは女子がやるスタジアムでやる事となった。これについては烈と同意見だ、選手として出るために一々移動するのは面倒だという事をね」
ざわざわし始めたが、会長達の声で静粛となった。その手紙を会長達に渡すように烈に言ってから、その手紙を渡したのだった。会長達は見つめる中で、九校戦メンバーの中には同級生と上級生の間には、風紀委員としてのやその他の実績を持つので二科生でも別格である。反対意見を言おうとした者は、達也と烈の視線が来るのでなかなか勇気のある者が質問できなかったからだ。あとは護衛者が目を光らせているから、失礼な発言をしたら家系崩壊するほどの力も持っているため皆恐れていた。ちなみに深雪と沙紀は生徒会室で留守番となっているが、脳量子波で映像をリンクさせているため見えているようだ。
「要するに、織斑の実力や技能についてがどの程度なのかが分からない点が問題になっているとご理解できます。零社長はなぜ織斑をご指名されたのでしょうか?」
「それについては私から答えよう。彼の能力については現代魔法や古式魔法とは大違いな魔法とも言えないものを使うからだ、彼が持つ力はこの中では一番だと私が判断した結果である。それと四葉家現当主と七草家現当主も同じ意見を言っていたからね、師族会議に出ている十文字君も聞いているだろう?四月の事件に関わっている一真様を指名しない方がおかしいと私は思うがね」
「今織斑君の事を様付けしたのはなぜですか?」
「それは私と一真様の仲だ、私の事を名前で呼び捨てできるのはここにいる一真様と妹の深雪様だけだと思う。あとは織斑家現当主とその妻である者ぐらいだったか」
ただでさえ零社長という本名以外明かしていない謎の人物と九島老師がいるプレッシャーを放っているので、広い室内でも話せるのは隣にいる会長達ぐらいだろうか。
「実力は九島老師のご意見でご理解しましたが、エンジニアに関してはどういった理由なのでしょうか?」
「それについては俺から答えようか、一真は蒼い翼関係者だというのは知っていると思うがFLTにいるあの謎の魔工師であるトーラス・シルバーと一緒に仕事をした事あるからだ。一緒という事は相当な実力がない限り、彼と一緒に仕事は出来ないだろう?実際彼を知っている者はとてもたくさんいると聞いている。それでも納得できないのであればこの後に、実際に調整をしてみせるというのでどうかな?」
トーラス・シルバーと一緒に仕事をした事があると言ったら驚愕の顔をしていて、特に中条先輩は叫びそうになったけど口を閉じた。そして零社長の提案により実際に調整をする事となったので全員一致で頷いたのだった。現在実用に供されているCADは、使用者に合せて調整しなければならない。十人の魔法師がいれば、同じ機種を使用しても十通りの調整が必要となる。魔法師はCADが展開した起動式を自分の無意識領域へそのまま取り込むという事は、魔法師の精神は自分のCADに対して無防備な状態になっている。近年のCADは、起動式の読込を円滑化・高速化する為のチューニング機能を備えており、それだけ使用者の精神に対する影響力が強い。チューニングが狂うと、魔法効率の低下から始まり不快感、頭痛、眩暈や吐き気、酷くなると幻覚症状などの精神的ダメージを受けるため、最新・高機能なCADほど精確緻密な調整が必要とされる。故に実力が定かでない魔工師にCADの調整を任せるのは、魔法師にとって大きなリスクを背負う行為となる。
「実際に調整をしてみせるためには、誰かが実験体になってくれるかが問題であるが、誰かやってもらえる者がいるか?」
「その役目、ぜひ俺にやらせても構いませんでしょうか?」
と自ら立候補した桐原先輩は意外でもあったが、俺は頷くと早速調整する事になったので俺達は移動した。学校が職員・生徒に開放している調整設備がある実験棟にあるが今回は、実験棟にある備付調整機器ではなく九校戦で実際に使用する車載型の調整機を会議場に持ち込んでテストを行う事になった。調整するブツも九校戦の規格に合わせたブツが用意された。本番の準備は、道具面に関する限り、滞りなく進んでいる事が分かる手際の良さであったので人選面の遅れが逆に際立つ風景でもあった。調整機の前に腰を下ろした俺と機械を挟んでその向かい側には、互いの顔が見えないとこに位置するところに桐原先輩を、生徒会役員がグルリと取り巻いている。まず調整機の電源を入れて立ちあがるところからだったが早速意地の悪い目線が来るのでその目線をする輩を護衛である蒼太がハリセンで叩きまくったのだった。それの音も気にせずに立ち上げてから、俺は一回立ち上がったのだった。
「では早速ですが、調整する前と後で分かりやすくするためにまずはいつも使っているCADで魔法を竹刀に発動させて抜き身の刀程度の硬化をさせて頂いてもよろしいでしょうか?」
「なるほど、そのために竹刀が二本あるという事か。だが織斑のは真剣か?」
「まあそうですが、とりあえずまずは調整する前のCADで魔法を発動後構えているだけで結構ですから」
そう言って戸惑いはあった桐原先輩は竹刀に真剣ぐらいある硬化にさせてから、俺は真剣である剣で竹刀を横に振り斬った。そしたら見事に竹刀は折れてから先っちょはどこかに行きそうになったので俺が念力で止めて破片を持ってくる。
「今のが調整する前のですから、よく覚えてくださいね」
そう言ってから剣を空間にしまった後に、折れた竹刀と破片を蒼太に持ってもらい準備に入る。俺の端末からあるものを取り出すと、機器に差してから俺は一人事のように言ったのに周りにいる者達にも聞こえてしまった。あと零社長と九島老師も一緒にいる。
「ゼロ、準備はいいかな?」
『いつでもどうぞですよ主』
『機械が喋った!!!』
とそんな風に驚いていたが、俺は気にしない方向にしてから会長に確認したのだった。ついでに専用ヘッドセットを何もない空間から出してから言った。
「課題は、競技用CADに桐原先輩がさっき使ったCADの設定をコピーして、即時使用可能な状態に調整する事。ただし起動式そのものには手を出さない、あとここからは俺個人ではありますが、先ほどよりも俺の剣でも折れない程度まで強化致します。・・・・それで間違いないですか?」
「ええ、それでお願いだけど一つ質問していいかしら。さっき機械が喋った気がするんだけど、私の気の所為かしら?それとそのヘッドセットは一体何に使うの?」
「それについては今答えましょうゼロ『何でしょうか一真様?』皆さんに挨拶程度でいいから挨拶しろ。それとこのヘッドセットはゼロと指示を出すので専用のを使うのですよ。マイクで指示ではなく頭にリンクした状態でね」
『承知しました、皆さん初めまして。私の名はゼロ、自立制御型AIゼロでございます。今現在は一真様の前にあります機器のところにおりますが、いつもは一真様の端末におりますので、皆さま方よろしくお願い致します』
「ついでに言うと、ゼロは我々蒼い翼の者なら誰でも知っている人工知能だ。もちろん俺や一真の家を管理しているのもゼロだ」
と零社長からの説明で納得したが、まさか機械が喋るとは誰も思わなかっただろうな。
「最初に言っておきますが、スペックの違うCADの設定コピーというのはあまりおススメは致しませんが安全第一でいきますか『ゼロ、これより調整開始する。補助的部分を補佐してくれ』『了解した!』」
俺の脳量子波でゼロに指示を飛ばした後に、俺が安全第一と言った事で会長は首を傾げる。CADの設定コピーは、機種変更の時に行われている事なので何を問題視しているのかがよく分かってなかったのだろう。ただし中条先輩を始めとしたエンジニアチームのメンバーは俺の発言の意味を知ったのだが、小さく頷く者やお手並み拝見と言った感じであったのでまず基本作業に取りかかる。CADを借りて調整機に接続するが、俺が今からする事はいつも家でやっている事をするだけだからここにいる烈と達也の関係者は知っているがここにいる者達は初めて見る。
設定データ抜き出しは半自動化されているから、スキルの違いが表れる作業ではなく設定データをそのまま競技用デバイスにコピーせず、調整機に作業領域を作って保存した手順に数名は「おや?」となったが俺はスルーさせてから、次に桐原本人の想子波特性の計測をする時に俺は立ち上がり桐原本人の横に立つ。俺が座っているところでは無人でキーボードが光っていた。
「なぜ織斑がこっちに来る?」
「黙ってヘッドセットを着けて、両手を計測用パネルに置いて下さい。それと同時に俺は隣でデータと同じかどうか俺自身で計測を行います。普通は出来ないと言いますが今は言う通りにしてください」
「今は一真様の言う通りにしたまえ、一真様、いつも通りに調整をしてください」
と指示通りに桐原先輩はパネルに置いてから計測開始と共に、桐原に向かって光の粒子が織斑の手から吸い出されているような感じであった。それを見た中条先輩たちエンジニア諸君たちは嘘?と言っていたがこれは事実だ。通常手順で、オートジャスター機能付きの調整機であれば、CADをセットして想子波を計測するだけで自動的に調整が完了となる。生徒が学校の調整機を使用して自分で調整する場合は、ほとんどこの段階止まりである。本物の技術者は自動調整に頼らずマニュアルでCADのオペレーティング・システムにアクセスし、より精密な調整を施すのがエンジニアの腕となる。
「ありがとうございました。外して頂いて結構ですよ」
俺から計測終了となってヘッドセットを外したが、まだ隣にいたのでこちらを見るといけねと言いながら無人と化した席に座ろうとしていたがあとは中に入ってしまえばいいだけの事だ。普通ならあとは設定を行うCADをセットして、自動調整結果に微調整を加えるだけだが、その為には設定済の、この場合なら設定をコピー済みのCADが準備されているはずだが手順ミスかと見物人達はそう読んだが違うようだった。それを裏付けをするかのうように、俺はディスプレイを見詰めた状態で動かないままだったのか途方に暮れている。と言う感じではない。真剣な眼差しを向けてくるが、それはすぐに解決した。烈が視線元である生徒たちに向けたからである。好奇心を抑えきれなくなったのか、中条先輩は首を伸ばして俺が見ているディスプレイを見る。
「へっ?」
途端に彼女は、乙女には思えないほどの間の抜けた声を出したが俺は見向きもしないで見つめていた。
「どうしたの?あーちゃん」
声をかけた会長と一緒に覗きこむ委員長も中条先輩の隣から、ディスプレイを覗きこむと二人とも同じようなリアクションをしそうになった。ディスプレイには当然あるかに思えたグラフ化された測定結果は表示されておらず、ディスプレイには人工知能AIゼロがマスコットキャラみたいな頭身でそのデータを一緒に見ていた。無数の文字数を高速で流れていたのを、ゼロが高速で数字を読み取りながら何か口を開けて話しているかのように見えた。自動スクロール停止後すぐに調整機に競技用デバイスをセットしてからある言葉を口走ったのだった。
「ゼロ、行くぞ!」
『了解!了解!リンクシステム起動!』
リンクシステムとはヘッドセットをしている頭と今目の前にある機器と直接リンクした状態化をするためにシステム、ISならエヴォルトシステムが手っ取り早いか。頭の中で思い描いた各特化型の名前を言うだけで、ISの外見と武装が全て違う武装となる事。それの前の状態を今やっている、なので手は何もキーボードとかをいじっていない。手はぶら下がり状態となり、目だけは見開いた状態を維持しながらだが瞳はイノベイターの瞳のように光っていた。
「織斑君、一体何を『静かに!』零社長!?」
「今一真がやっているのは、機器と直接リンクしている状態だ。話しかけるのは後にしてもらいたい、蒼太、大地、誠」
そう言い三人の護衛は全て一真周辺に集まり、邪魔をさせないようにしている。そして数分間あったが機器の中では今まさに機器の中に入って、ゼロと共に作業をしていたのだった。それも電子キーボードで打っていたが、外が何やら騒がしくなっていたので俺らの事を公開するかと言いながらキーボードを叩き続ける。
現実空間では今まさに機器の中にいる一真が、別のディスプレイを用意させた時に突如としてディスプレイが起動した。何も手を触れてないが、ディスプレイに映っているのは、データ化された一真とゼロが一緒になって作業中であった事だ。これを見ていったい何をしているんだ?と皆が問いたいが烈が静かにと言っているので静かだった。こちらで見ているウィンドウは読み取った計測データと一真が自ら計測したデータが完全一致した事で、もう一つのウインドウがコピー元の設定をを記述した原データだと気付いたのは数名。そして機器側では最終調整をしていた時だった、現実側ではキーボードが勝手に光出し打ち込んでいる様子を別のモニターで見ていた。現実側ではキーボードが勝手に動いているが、機器側のモニターでは一真がキーボードで処理しながらゼロもそれを補佐するためにいろいろと手伝っていた。そして機器側が止まると共に機器側から現実側に戻ってきた一真は、手を動かして最終調整だけをやっていた。完全マニュアル調整で、キーボードオンリーとなりそれを終わると共に手が停まる。僅か数分の出来事だった。
「終了しました、リンクシステムについては後程伺います。さて桐原先輩、早速テストしましょうか」
ヘッドセットを外しながら機器側にゼロを俺の端末に戻してから、すぐにテストを開始した。桐原先輩も僅か数分の出来だったので、緊張に強張っていたがその緊張を無くすかのように愛用デバイスと全く同じように作動した。
「さてと、桐原先輩はそのままの構えをしてくださいっ!」
そう言いながらさっき取り出した真剣を取り出してから、同じように横に振り下げるがさっきは強度に絶えずに折れたが今回は折れずに俺の剣と互角並みの強度とされていた。それを感じた桐原先輩は力を入れてから、こっちの剣を弾き飛ばす勢いだったがそこまで!と達也が言ったので双方の力を無くしてから、剣を空間に戻した。
「桐原、感触はどうだ?それに先ほどと違って竹刀が折れなかったが、竹刀には傷とかヒビとかあるか?」
「問題ありませんね。自分の物と比べても、全く違和感がありませんし先ほどと同じのはずなのですが強度が上がった気がします。それに竹刀には傷やヒビなども見られません、ですが全員の疑問にはなります」
「私もよ、さっきまで一真君が見たディスプレイには無数の文字列だけだった。謎のシステムを起動させてからは、何もしてないかのように見えたけどあれはいったい?」
「ハイレベル過ぎて私も何が何なのかさっぱり分かりませんが、これだけは言えます。織斑君は機器の中に入って作業をしていたという事です。本来ならあり得ない現象ですが、用意してもらったモニターには電子化された織斑君とゼロさんが作業をしていました。キーボード面もディスプレイに映ってましたが、全てマニュアル操作をする何て事は私やここにいるエンジニア達も出来るはずがありません!」
そう言うと選手側も無言になってしまったので、代わりに達也が言う事になった。本来ならキーボードオンリーで画面見ながらだが、俺は原作のような事は出来ない。なので調整機の中に入って直接入力してしまえばいいのではと俺は考えた結果、俺しか使えないシステムとなった。リンクシステムという事を知っているのは、零達也を始めとした蒼い翼関係者に烈くらいだろう。疲労しているので、席に座ってから息が乱れている様子を見たのであの織斑が息を上がってるというところは今まで見た事がないと思ったのは、実際戦闘風景を記録として見た事がある会長を始めとした人物に桐原先輩だった。
「さてと、種明かしを始めようか。その前に関係のない者はご退室願おう、エンジニアと会長さん達は残ってください。これは本来企業秘密なのでね、一真」
「了~解」
と言った瞬間に関係者以外の者達から記憶削除するために指を鳴らした直後に、関係のない者達は全員出て行った。それも無言のまま出て行ったので、会頭達は何がどうなっていると顔をしていたので、後で分かると言った烈だった。ここに残った関係者は、生徒会のメンバーと委員長に会頭とエンジニア達と一部の選手達だった。多分担当になるんじゃないかと予測をしてなのかだった。
「さてと関係者以外の者達を退出させたのは理由があります、その前に一真がさっきやった事を説明するために疲労しているが一真、もう一回リンクシステム起動をしてくれるかな?」
「分かったぜ、ゼロ!」
『了解!再びリンクシステム起動!』
そう言ったら電子化された一真が用意されたモニターに映っていた、手を振る一真とゼロであったのでその間に零達也が話したのだった。
「今から言うのは箝口令なのでな、皆様方にはこの事については言わない事をお約束願います。そう言う事なので、このシステムを使えるのは事実上一真だけ。リンクシステムは、頭と機器を直接リンクしてから電子化とされた一真が補佐のゼロと共にCADを調整する事が出来ます。これを使うには自立支援型AIゼロが必要不可欠となりますので、今回は使う調整機にゼロを入れたのですよ」
「そんなシステムがあったなんて・・・・それじゃこれは蒼い翼だけの独自技術という事ですか?」
そう言った中条先輩の答えを待っていたかのように、電子化された一真が漫画で言うセリフ部分に言葉を入力されていた。なのでこちらとあちらが聞こえている事が分かるが、このシステムを使えるのは事実上一真しかいないと話した。そして現実側に戻ってきた一真は、用意されたタオルと飲み物を飲んでいた。そんで一真の選手兼エンジニアになる事が決まったがこのシステムを使うにはここにいる者達以外には見せたくない技術なので調整をする時は、数分で終わらせるようにしとくと答えた。そんでこの技術を言わない代わりに、選手になる以上は一位を目指すのが条件と言われたが一真は分身体になれると言ったので三種目出場する事となった。
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