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Fate/staynight/the/crossovermoment

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現実と非現実

 
前書き
前回の続きです。
感想が聞きたいのでコメント下さい! 

 
とある昼間の昼食中、神崎 斬叶は学校の屋上で寝ていた。
普通、大抵の学校なら屋上は立ち入り禁止だが見つからなければ問題ない。
太陽の日差しが心地良く段々、睡魔が襲ってくる。
が、今、寝たら授業に遅れる。
そんな些細な危機感が余計に眠気を引き立て何時の間にか寝ていた。

「呑気だニャ〜〜〜〜」

神崎 斬叶の睡眠学習を見守るモオズ・アカラトは呟いた。
呑気に阿保ヅラの神崎 斬叶は幼い少年の寝顔に近い表情で本当に高校生か?と思わせる。
普段は今の状況とは裏腹に大人ポイ雰囲気を醸し出しているのだが寝ている時は真逆で子供の様に寝る。
神崎 斬叶は今年で17歳だが17歳でも年上から見たら子供と判断される微妙な歳、モオズ・アカラトから見ても
神崎 斬叶は、まだまだ子供と判断しているが稀に見せる才能と魔術は子供の領域を超えている。

(非現実を望む少年 神崎 斬叶)

現実が非現実に非現実を現実を望んでいた少年 神崎 斬叶の心境は複雑なのか正常なのか?
神崎 斬叶は魔術師だが自分を魔術師として見ていない。
魔力を持ち魔術を扱える。普通の人間なら神崎 斬叶を魔術師と言うが自分自身を魔術師と見ていない少年が退屈していた。魔術、異能の力を扱え非現実と言える領域に足を踏み入れているにも関わらず。

(投影魔法の魔術師なのに自分を否定して自分の魔力、魔術をフル活用出来ないなんて悲しいニャ)

投影魔法は自分の想像を具現化する魔法だ。
頭の中のイメージを現実世界に召喚する特別で稀少な魔術を扱える神崎 斬叶は天才と言っても過言ではない。
だが、自身を魔術師として見ていないのが原因で本来の実力を出し切れていないのが悲しい。
自身を魔術師と認識、自分が何者なのか自分が得意な魔術はなんなのか理解すれば神崎 斬叶は覚醒する。
最強の魔術師に近い最強の魔術に近い心理に近づけるだろう。

(まぁ、自身の存在を認めない限り無理なんだけどニャ〜〜)

アーチャーのマスター 夜桜 叶を一応、魔術師として見ているなら自分も魔術師として見れる筈なんだが?
疑問が浮かび上がると更に新たな疑問が浮かび上がる。
典型的なパターンだが、疑問を一つ一つ解消使用。

(なんで、私を呼びたせたかニャ?)

この疑問は現実世界に召喚された時から疑問に思っていた最大の疑問だ。
投影魔法の一種だと神崎 斬叶は言っていたが現実世界に存在しない架空の物体を召喚するのは可能なのか?
一応、モオズ・アカラトは今も英霊だが身体を構成する組織は英霊と異なる。
今、現代のモオズ・アカラトは魔物として召喚されている。

(霊体になれない不便な肉体だニャ〜〜〜〜)

英霊だが魔者の魔力が混じった状態の猫。
それが長靴を履いた猫 モオズ・アカラトの状態だ。
考えても考えても最大の疑問は解消されず段々と頭痛がモオズ・アカラトを襲った。

(架空の英霊特有の現象かニャ?。
でも、魔者が混じるなんて普通、有り得ないニャ)

自分の身体に起きている現象は身体に影響はないのか?
不安と恐怖感が芽生えるが考えてもマイナス思考になるだけなので違う疑問を解消しよう。

(神崎 斬叶の投影魔法 イメーションスラント。
不可解な魔法だが効力は通常の投影魔法より優れ万能、召喚魔法としても扱える)

頭の中の想像を具現化する魔術なら何故、モオズ・アカラトを召喚出来たのか?
最初は疑問にも思わなかったが自身の状態を考える内に疑問を抱き始めた。
自身のイメージを具現化するなら神崎 斬叶はモオズ・アカラトを頭の中でイメージしたのか?
偶然、召喚出来たと言っていた神崎 斬叶だが本当に偶然なのだろうか?
考えてもキリがないが心理に近づかなければ先には進めない。

「疑問しか浮かばないニャ」

空を眺めモオズ・アカラトは倒れ込んだ。
今の季節は秋、気温も昼寝するなら丁度良い位でモオズ・アカラトも段々眠くなってきた。

「睡魔が襲って、、、来るニャ〜〜〜〜〜。
な、成程、神崎 斬叶が昼寝するもの無理ないニャ」

眠気がモオズ・アカラトに襲い掛かるが眠いのに眠れない。
不思議と眠れないモオズ・アカラトは頭の中に溜まっていた疑問の解消を始める。
眠くても眠れないなら頭を使って考え事が一番と判断したが疑問は山程残ってるので目を閉じる。

(神崎 斬叶は私の宝具を召喚した。
形状は私本来の宝具と同じだが斬れ味と魔力は残念ながら別物ニャ)

だが、モオズ・アカラトの宝具生成は成功した。
確かに本来の性能には及ばない宝具だったが確かに宝具だった。
証拠に狂った英霊の鎖鎌を弾き狂った英霊を斬り裂いた。
完全なモオズ・アカラトの宝具なら狂った英霊を余裕で倒していたが創られた宝具で撃退に成功した事実は
神崎 斬叶の実力が伺える。自分を魔術師と認めていない少年は天才だ。

「は、ハァ〜〜〜〜〜〜ァ」

「起きたかニャ?」

モオズ・アカラトの隣で寝ていた少年 神崎 斬叶は目を覚ましたを

「あれ?モオズ・アカラトは俺の目の前に?
今は現実か?それとも仮装世界か?」

完全に寝ぼけている神崎 斬叶は二度目の体制を取り始めた。

「ちょ、二度目かなニャ!?」

昼休みも終わるにゃ!次の授業に間に合わなくなるのニャ!と耳元で叫んだが時既に遅し寝ていた。
二度目は人間の幸福と聞くが神崎 斬叶の寝顔を見ると噂は真実と疑ってしまいそうになる。

「私は一応、忠告したニャ。
私は悪くないニャ。二度寝した神崎 斬叶が悪いニャ」

二度寝を止めようと努力したが神崎 斬叶は二度目妨害を無視して眠ったのだ。
私は悪くない私は悪くないと自分を言い聞かせ再び床に倒れ込む。
心地良い太陽の日差しが温かく秋を感じさせる中途半端な風は涼しい。
眠るならこんな環境で寝たいと思うが神崎 斬叶を見て学習した。
寝る環境が良すぎると二度目してしまうと教訓として学ばさせて頂きました。

「ニャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

大欠伸が眠気を呼びモオズ・アカラトの視界を徐々に奪う。
瞼は自分の意思とは関係なく閉じ視界は完全に暗闇に覆われた。

「お休みニャ〜〜〜〜〜〜〜」

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


「う、う〜〜〜うん」

中途半端な頭痛が俺を現実世界に戻した。

「眠いな〜〜〜〜〜」

重たい身体を無理矢理動かし立ち上がるが変な感触がする。
足元の変な重みを感じる?
視線を足元に移動させると足元の変な重みの正体がハッキリした。

「なんでお前が学校の屋上で寝てるんだ?
しかも俺の隣で?」

返答は返って来ない。

「寝てますか?」

返答は返って来ない。
完全に寝てると判断した俺はその場に座った。
モオズ・アカラトを無視して帰っても文句は言われないと思うが起きたら一人ぼっち状況は可哀想なので起きる迄、待ってやろうと思った。

「外見だけなら普通の猫より可愛いのにな」

寝てる姿も可愛らしいな。
ナデナデと撫でてやるとモオズ・アカラトは嬉しいのゴロゴロと音を出す。
猫特有の行動だが大体、この音を出す時は気持ちいい時。
寝てても気持ちいいと判断出来てるのかと一瞬疑問に思ったが可愛らしいモオズ・アカラトの寝顔を見ていると
思考回路は猫可愛い!に強制的に変えられ一瞬の疑問なんて悩むに値しない。

「身体も細いと思ってたが尻尾も細いのか。
こんなに身体が小さいのに聖杯戦争に生き残ったなんて凄いな」

英霊は英雄だ。
モオズ・アカラトも英霊だが架空の英霊だ。
現実では活躍しなかった英霊 モオズ・アカラトはどんな気持ちで聖杯戦争に望んだんだろか?
召喚魔法の手順を間違え記憶障害を起こして召喚されたモオズ・アカラトは強運の持ち主なのだろか?
モオズ・アカラトの実力はアーチャーが苦戦していた狂った英霊と闘っていた時に見たが圧巻としか言えない。

「お前は凄いな。
架空の英霊で現実には存在しないのに」

モオズ・アカラトを見ていると思い出す。
俺に魔法を与え俺に知識を与えた師匠の姿を。
重なってる似ている見た目は似ていなくても心が似ている。

「なんか、眠いな」

睡魔が再び俺を襲う。
俺は睡魔に逆らわず再び寝る選択肢を選んだ。

「お休み、モオズ・アカラト」


 
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