戦国†恋姫～黒衣の人間宿神～

「さぁさぁ、派手に暴れるっすよー！」

「おうさー！」

「ここで押し負けること相成りません！最強武田軍団、甲斐の武人の意地、今こそ見せるのです！」

「おおおおおおおおおおおっ！」

「ほほぅ。なかなかやるっすねー。天下の副将、内藤ちゃんのくせにっすー！」

「通り名は伊達ではありませんよ！」

「けど、風林火山があってもこんなもんすか！こんなもんすか！」

「ふんっ。押し負けておいて何を・・・・っ！」

「戦いってのは、虚々実々っす！だから、内藤ちゃんは万年副将どまりなんすよっ！」

「何を・・・・・・！？」

「柘榴を抜きたきゃ、勘助連れて来いっす！と言う訳で・・・・・御大将ー！頃合いよしっすー！」

「鏑矢！？一体、何を・・・・・まさかっ！？」

「心様ぁっ！本陣の横合いに、毘沙門天と・・・・紺地朱の丸扇がっ！」

「そんなっ！？柿崎が囮・・・・・っ！？」

「行っけぇぇぇぇぇぇぇっ！突撃っすーっ！」

「く、ま、まだですっ！まだ私たちは・・・・・・！！」

「ここぉぉっ！」

「お屋形様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ！」

「こなちゃん、兎々ちゃん！こちらはいいから、お屋形様をっ！」

「なんらと！」

「ちっ！兎々、二手に分かれるぜ！！あたいは柿崎をぶっ潰す！そっちは・・・・」

「任せるのら！お屋形様ーーーーーーーーーっ！」

武田の本陣では、ようやく伏兵に気付いたようだった。兎々が受け止めているようだが、全ては受け切れていない様子だな。美空と光璃のサシでの勝負といこうか。最終ステージだ。

「見つけたわよ・・・・光璃ぃ！」

「・・・・美空っ」

「あなたとの腐れ縁、今ここで断たせてもらうわ！」

「来い」

「てぇーーーーーーーーーーい！」

「・・・・甘い」

「ちっ・・・・！」

「・・・・悔しい？」

「何を！？」

「・・・・一真を取られて」

「ぐっ、誰がぁ！」

「・・・・多分。・・・・逆なら私も悔しく思う」

「・・・・なら、こうやってあなたを殺したいって思う私の気持ち、分かるわよね？」

「分かる。けど、死んであげない」

「さあ、いつまで言っていられるかしら！」

「・・・・・・・・・・・」

「ほらほらほら！受け身に回ってちゃ、私の頸は取れないわよ！はぁ、はぁ、はぁ、・・・・しぶといわね」

「・・・・美空？」

「・・・・何よっ！？」

「・・・・何を焦っているの？」

「焦ってなんて・・・・・・・！」

「・・・・今のあなたの心、揺らいでいる」

「・・・・っ！！ど・・・・どうしてそんなことが言えるのよ」

「もう何度もまみえた。・・・・分かる」

「・・・・・・っ！」

「あなたも同じ」

「・・・・・・」

「一真の事で揺らいでる。・・・・揺らぐからこそ、渡せない」

「なぜよ！？」

「一真は一人のものじゃない」

「長尾のものでも、織田の、足利の、今川の、浅井のものでも・・・・武田のものでもない」

「じゃあ誰のものだって？」

「・・・・突然の大嵐に流れてゆく道をねじ曲げられた川のように、変わってしまったこの国の行く末。その始まりを告げ、終わりに導く一真は、誰のものでもない。この日の本の未来のもの。この国に住む全ての人々の希望。だから・・・・今、一真の存在に心揺らがせるあなたに渡すわけにはいかない」

「くっ・・・・」

「・・・・美空」

「何よ！」

「・・・・己の役割を見失わば、あなたでさえも流れからはじき出される。・・・・それを望む？」

「私は・・・・・・・私は・・・・・・・・・・・・っ！ああああああああああああああああああああああああああっ！」

とのことだったが、俺は誰のモノでもない。もちろんこの日の本の未来を知っているからこそ、今は戦うのみ。とまあこんな感じだけど、そろそろ戦いを止める時が来たようだな。俺いや我の仕事をしようじゃないか！夜叉ども！

「どけどけどけぇいっ！この道、誰一人として邪魔をする事能わず！」

そこに吹くのは、嵐の如き鋭い剣気。文字通り、触れれば斬るの勢いで、戦場を駆け抜ける一葉たち。

「者ども、道を開けよっ！我が足利の二つ引き両を遮るというなら、例え神仏であっても容赦はせぬぞ！」

「ならば、お前らの道を遮らせてもらおうか！夜叉ども！」

「な、何ぃぃ！主様がそこにおるじゃと！」

と俺は大天使化の姿をしての立ち塞がった。今頃、武田と長尾に武力介入を行っているだろう。夜叉たちと少数のIS部隊がな。

「そこをどけ！主様！」

「どかぬ。美空と光璃のサシでの勝負を邪魔はしない。我らで立ち塞がってやる、行け！夜叉たちよ！」

と言って夜叉たちは、一葉たちのところに向かって行った。一方武田の本陣近くで戦っていた兎々と粉雪と柘榴たちは戦いの最中に介入してきたのがいた。斬ろうとしても効果はなく、双方とも無力化をする。春日と夕霧たちがいるところにも謎の部隊が現れて、長尾と共に無力化していった。そしたら鏑矢がなったことで、長尾と武田の戦は終了となったことで夜叉たちは帰って行く。一葉たちも立ち塞がったと思ったら撤退して行ったので、武田の本陣に飛び込んだ。

「柘榴たちを無力化したと思ったら、終わったっすね」

「あれはいったいなんだったのでしょうか？」

「さあ？あたいも分からんぜ。それにさっき公方様の二つ引き両と獅子が本陣に飛び込んで行ったんだぜ・・・・」

「お屋形様・・・・」

柘榴たちと無力化したが、撤退の合図ということらしい。長尾とも武田も撤退していった。さぁーて、今度はこちらの戦いも終幕へと行く。

「本陣から、武田と長尾の鏑矢が同時にだと・・・・？」

「さっきの謎のといい、どうなったでやがりますか・・・・姉上・・・・！」

「・・・・・・」

秋子と対峙していたのは、夕霧と春日だったらしいが。夜叉たちのお陰で犠牲はなかった。そして長尾本陣で戦っていた綾那と松葉だったが、突如湧き出た夜叉たちに惑わされながら、戦っていたが無力化されて行ったら、しばらく見張る夜叉たち。

「何なんですか！この妖は！」

「双方とも無力化がこいつらの役目」

と言っていたらしいが、一真隊は本陣に突っ込んだら陣幕の中はやり合ったような有様。

「主様が止めたかったのは、これのためか。しかし・・・・」

「想像以上の乱戦ぶりのようで・・・・」

折れた軍旗に砕けた盾。踏みつけられた毘沙門天の旗と重なるように打ち捨てられているのは、斬り裂かれた風林火山の文言。

「遅かったか・・・・・」

「でもなんでお頭は、サシの勝負をさせたのだろう？」

するとどこからか声が聞こえる。

「・・・・全く。そういう考えなら考えで、先に言っておきなさいよ！」

「・・・・気付かない美空が悪い」

「どこから声がするんですの？」

と皆は探していたが声はさらに続く。

「私のせいだっていうの？」

「・・・・他にどう聞こえた？」

「あいっかわらず嫌味ったらしいわね、その口は！」

「・・・・そのまま返す」

この声の元は美空と光璃か。喧嘩した番長は終えたら仲良しになるというのはこの事。

「美空に光璃・・・・。サシでの勝負はどうなったのやら」

といつの間にいた俺（分身体）はそう呟きと共に向けた。そこにいたのは、一本の木に背中合わせにもたれ、疲労仕切っていた様子で言葉を交わす二人の将の姿であった。

「あら一真。久しぶりね」

「・・・・無事で何より」

「そちらもな。さあて、こちらの戦は終了したとなると、俺らの戦いも終わらせないとな。ん？なるほど。ここにいる者たち、そのまま動くなよ？」

それはどういうと言おうとしたら、どこからともなく地面が揺れた。そしたら俺の目の前には大型ブレードが刺さっていた。そしてそれを拾いに来たマスターフェニックス。

「おい蒼太！危ないだろうが」

「すいません隊長。おっと俺は行きますから隊長も来てください！」

「と言う訳で、俺も行くわ！じゃっ」

と言ってから、俺は空へと上がった。そして武田は武田、長尾は長尾へと撤退を開始しようとしたら謎のゲートが現れたら、小型ドウターが一斉に出てきた。逃げようとしたら、どこからか声が聞こえてきたら謎の人達が小型ドウターを屠った。ゲート開放したときまで戻るとしようか。