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Supernatural power

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第5話 終焉



俺は今博麗の巫女と戦闘中なんだけど……さっきまでの優勢だった俺が徐々に押され始めていた。

飛んでくる札に俺の炎を当てても炎が散らされるんだよ…。

理由はこの炎が妖力の炎だからかな?って思ってたりするんだが。

対魔の札と妖力の炎…どう考えても劣勢でしょ。

だからってもともとの能力だと自分から弾幕出せないんだよなぁ…。

不便だ…。

「夢符!封魔陣!」

「くそっ初門!守りの羅生門!」

やっぱ耐えきれませんでしたか…。

「カハッ!…まだまだ!然符!大自然の守りと大自然の牙!」

「夢符!二重結界!」

やっぱり無理ですか…って!

「はっ!?マズっ」

「はぁーーーっ!!!霊符!夢想封印 集!」

間に合え…間に合え…間に合う…か?

「防符!五行結界!」

ガガガガガーーーッッ…バキンッ!!

「はぁ…間に合いましたが…負けましたか」

ドゴーーーーーンンンッ!

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

「あなた…私が戦ってきた中では上位に入るくらい…強かったわよ」

「はぁ…10分…ですね」

「あ!!」

「残念でした」

「魔!魔理沙!アリス!」

ジジジジッ…ポン!

「ドッキリ…はぁ…大成功…はぁ…」

「え…え…え…え!?」

導火線が繋がっていた先にはドッキリ大成功の札が。

「生門解放」

死門を使った場合は逆の生門解放を唱えれば解放される。

「霊夢!!」

「アリス!あ…あなた!大丈夫だったの?」

「えぇ…別に何があったとかはなくて…なんと言うか…別空間から戦いを見ていた感じだったわ」

「え…あなた…」

「もとよりただ全力の巫女と戦いたかっただけだ」

「そう…」

「フランお嬢様?いつからそこに?」

「ねぇ…四季夜なんでそんなに怪我してるの?」

「いえ…負けてしまいましたが…でも、いいんですよ」

「四季夜…仇…とってあげるね」

「は…お嬢様!!!」

「四季夜!今すぐフランを抑えなさい!」

「はい!わかりました!」

「マズハアソコノシロクロカラ…コワシテアゲル」

「え?魔理沙!」

ズバッ…!

「カハッ…お嬢様…おやめください…ゴフッ…」

フランお嬢様の腕が俺の腹を突き破っていた。

「シキヤ…ジャマ…スルナ!」

「あなた!魔理沙を、かばって…」

「巫女…おさえときますから…このまま…夢想封印を叩き込んでください…」

「でもそんならことしたら…」

「一回死ぬでしょうね…」

「でも!」

「早く!」

「レミリアお嬢様…グングニルをおねがいします」

「分かったわ」

「ハナセ!ハナセ!アイツコワスノ!!」

「なんで!あんたはあの人の主人じゃないの?!」

「主人よ?」

「じゃあなんで!」

さすがに不死とは言え腹を抉られるのは痛いな…。

「カハッさすがに…ゴブッ…早く…してください…お嬢様」

「えぇ神槍!スピア・ザ・グングニル」

俺の方向に向かって槍が投げられる…これは…死なないとは言えちょっと怖いな…。

槍があたる直前まで来た。

今!

「封門…死とひきかえは狂気!」

これは俺だけが使える…自然の力は死は操れない…だが死をひきかえはにはできる。

他人に死を与えられることで自然の力は使おうと思えばその代償に見合うものをひきかえにできる。

今回は死とのひきかえに狂気という感情を俺の心の中の門に封じ込めた。

人間は自然の生き物だ。

おれは自分自身を門と称して死を迎えるたびに何か一つを自分の門に封じ込める…または解放できる。

これは俺の…妖力でもなんでもない…霊力を使用した封印術…。

あらゆる門を使用し操る能力。

これを自然を操る能力を合わせて使う。

自然を操る力…門を使用し操る力…力を操る力…。

俺は何になりたいんだろう…。

ふと思った。

フランの顔がいつもの優しい顔に戻る。

「よか…た…よ…」

はぁ…もうそろそろ一回死ぬね。

意識がブラックアウトする。




……ここは…どこだ…。

真っ暗な視界…徐々に明るくなる。

「ここは…どこだ?」

「なにをいってるのよ…ここはあなたの執事室よ?」

「レ、レミリアお嬢様!何故ここに…」

「なぜって執事が倒れたら様子を見に行くのが普通じゃない?」

「…そうですか?」

「四季夜ー!!!」

あいだ!なに…が…へ?

「あら?フラン…ふふふ」

俺はフランに抱きしめられていた。

「な!フフフフフランお嬢様!なにをし、してるんですか?」

「だって四季夜死んじゃったって思ったから……」

そう言えば不死人ってフランには言ってなかったかな?

「すみません…フランお嬢様わたくしは不死人でございますゆえ死にはしません」

「じゃ…じゃあ四季夜とずっと一緒にいれるの?」

「そ…そうですが」

「じゃあ!フラン!四季夜と結婚するー!!!」

「「「なぁー!?」」」

ここにいたフラン以外の俺、レミリア、咲夜はこの時本気で驚いたと思う。

「フ…フランお嬢様…それはどういう意味で」

「?そのまんまの意味だよ?フランは四季夜と結婚するのー!!」

「いや…フランお嬢様!それは早すぎませんか?まだ早いですよ!」

「なんで早いの?フランいっぱい生きてるよ?」

「あ…いや…そんなことはないですよ!いや…いえ…生きてますけど…」

「四季夜フランと結婚するの嫌?フランのこと嫌い?」

「いえ!嫌いではありません!嫌でもないですが!ちょっと早くないですか?」

「じゃあいいじゃん!」

「で…ですから!レ…レミリアお嬢様!」

「フ…フラン?ちょっと早くないかしら…」

「そ…うかなぁ…」

「フ…フランお嬢様…もうちょっと大きくなったら…にしましょうか」

も…もう俺のライフはゼロよ。

「フランが大きくなったら結婚してくれるの?」

「は…はい!約束です!約束しましょう!」

「分かった!フランが大きくなったら結婚する!約束だよ!四季夜!」

「はい…お嬢様」

「大好きだよー!四季夜」

ウゴフッッ!

俺の腹に突貫してきたフランを抱きとめる。

「お嬢様…怪我人の腹に突撃はやめてください…」

「あ…ごめんなさい…」

「で…レミリアお嬢様…計画は?」

「計画は失敗よ…博麗の巫女にやられたわ」

「レミリアお嬢様が!?」

「えぇ…不覚をとったわけでもないわ…あの巫女は…強かったわ」

「そうでございましたか…わたくしと戦っていながら…連戦でお嬢様に勝つとは…」

「えぇ…あなたも強いけど…あの巫女も大概ね」

「わたくしはレミリアお嬢様にかないませんよ」

「いえ…おそらく本気でやりあえばあなたの方が強いはずよ」

「いえいえ…そんなことはないはずです…」

「ま、いいわ…あなたは本当に強い…それこそ狂気のフランを気絶させるほどにね」

「…あれは…まぁ…はい…」

「大丈夫だよ…四季夜は本当に強いもん!」

「…ありがとうございます」

「にしても…あなた…強いし顔もいいし体格も悪くないし…あなた…私とフランならどっちを選ぶ?」

「はい?選ぶとは?」

「伴侶にするならどちらをえらぶ?」

「は、伴侶ですか?」

こっちをじーっと見つめる視線…×3……。

真顔でこちらを見つめるレミリアお嬢様。

目を輝かせてこちらを見つめるフランお嬢様。

ちょっと恥ずかしそうにチラチラとこちらを見つめる咲夜…。

ジーザス…お前もか…。いや…咲夜…お前もか…。

「え…選ばなきゃいけませんか?」

「もちろん」

「フランだよね!約束したもんね!」

「わ…私も…」

どうする!ここは……無難にフランか…真顔だがなぜか期待の目を向けるレミリア…恥ずかしそうに目を輝かせる咲夜。

一世一代の大問題!どうする!どうする!どうする!どうする!

「何してるのよ…」

助け舟きたー!!!!!!

「博麗の巫女!」

「霊夢でいいわよ」

「お…起きたんだぜ」

「白黒魔女!」

「魔理沙だぜ…」

「人形使い!」

「アリスってよんでよ…」

霊「で?なんの話ししてるのよ」

レ「誰を伴侶にするかって言うのを話してたのよ」

俺「お嬢様…流石に部外者に話すのは…」

魔「わ…私も興味あるんだぜ…その…一目惚れ…しちまって」

ア「私は…」

フ「だからフランだもん!約束したもん!」

霊「私も興味が湧いたわ」

咲「で?どうなんでしょう?四季夜さん」

霊・レ・フ・咲・魔「で?誰を伴侶にするの?」

俺「えぇーっと全員から選ぶのですか?」

霊・レ・フ・咲・魔「全員からよ(ぜ)(です)(だよ!)」

俺「えぇーっと………」

ヤバい…胃が痛い…。

俺「まだみんなのこと知らないし…レミリアお嬢様とフランお嬢様は知っていますがその他のお方はまだ知り合ったばっかなので…知ってから答えを出しましょう…今はフランお嬢様…ですね」

フラン以外「………………絶対…惚れさせてみる!」

フラン「やっぱり四季夜大好き!!今すぐ!今すぐ!結婚しよう!」

レ「フラン…まだ負けてないわよ」

霊「まだチャンスがあるわ!」

魔「まだ諦めないぜ」

咲「私は…いえ!諦めない!」

俺「フランお嬢様…ですからもうちょっと成長いたしましょう」

なんかハーレムフラグ立ってる!立ってる!立ってる!おかしいって!

俺「少し…少し1人にしてもらえないでしょうか…」

レ「どうしたの?」

俺「いえ…少しでいいです…1人にしてください」

レ「わかったわ…さ、全員好きにしていいわよ」



1人になった…俺は…。

危ない…もうちょっとで…フランお嬢様の狂気の感情の門が開くところだった…。

どうやらこの俺の封印門は完璧ではないようだ。

この門が開けばフランお嬢様ではなく俺が狂気に飲まれるだろう…。

おそらく封印をした直後のおかげでまだ封印が安定してないんだろう…。

もともと物体ではなく人の感情と言う不確定なものを封印しているのとフランお嬢様の狂気の感情が思いの外大容量だったためなかなか封印が安定しないのだろう。

もし俺が狂気に飲まれれば…誰が俺を止めるのだろう…。

レミリアお嬢様…とフランお嬢様…2人合わせればいけるだろうか?

いや…霊夢さんだけでもいけるか…。

まぁ飲まれなければいいだけだ…よしとしよう。

「はぁ…紫…いつの間にここにいた?」

「あら?隙間の中からだったのに気付いたの?久しぶりね」

「ついさっきだがな…で?何の用だ?」

「また頼みごとをしてもよろしいかしら?」

「やめとく」

「あら?強制的に連れて行くわよ?」

「グッ…はぁ…はぁ…出て…いけ…」

まずい…門から感情が流れてくる…。

「あら?どうかしたのかしら?」

俺はとっさに刀を持った。

すると自分の持っている霊力がどんどん吸われていくのを感じた。

すると鞘の中で折れた刀が直るのを感じた。

「あなた…ほんとにどうしたの!」

俺は刀を抜く。

「壊門…全てを……」

その瞬間スペルカードが黒く光った。

「滅門…終焉を伝える鬼哭門」

その瞬間黒い波動が周りを包み込んだ。

そしてその波動は……全てを無へと変えた。

「ゲホッゲホッカホッ…四季夜くん…な…にを?」

「消えろ!キエロ!!!」

ゴゴゴゴゴーーーーーンンンン。

ザクッッ……。

「四季…夜…くん…やめ…な…さい…やめ…て…」

オレのかたナが紫の…ハラヲ…つらぬイテる…。

2度目を貫こうとした瞬間誰かに吹き飛ばされた。

「カハッ…ダレダ?」

「やめなさい…」

来たのはレミリアと霊夢の2人だった。

その後ろには刀が刺さったまま…体を震わせ倒れていた。

「オマエラ…ダレ?」

「え…四季夜…フランの…狂気…じゃない?」

「あんた…」

「…滅門…終焉を伝える鬼哭門!」

本日2度目の無の波動が周りを駆け抜ける。

レミリアと霊夢が吹き飛んだ瞬間俺は紫の腹の刀を無造作に引き抜き血で濡れた刀を構える。

もともと草薙の剣とは対魔の剣だ。

妖怪には普通の刀の数倍の有効性を発揮する。

それは西洋妖怪たるレミリアに対してもそうだ。

俺はそのままレミリアの方へと体重を傾ける。

「神槍!スピア・ザ・グン…!?え?カハッ…」

俺の刀はレミリアの脇腹を突き抜いていた。

「ガッッガァァァァァァァァァー!」

それと同時に俺の背からおそらくフランの腕だと思われるうでが突き抜けている。

クッハハハハハハ!ゼンブ!コワレロ!コワレロォォォォォー…く…はっ…。

「俺は……な…に…を…ガボッ封門!!!!」

俺は再度狂気の門に封印をかける。

それと同時にまた…ブラックアウトする。





「はぁ…またか…さっきまでの記憶がない…何があったんだ…」

すると咲夜に肩を借りて松葉杖をつくレミリアがきた。

「お嬢様!どうされましたか!?」

俺は未だ痛む身体を起こしてお嬢様に問う。

その次は暗い顔をしたフランと八雲紫の式の藍に支えられつつも歩く紫。

「紫さん…あなたまでどうして…」

「あなたなのよ…急に何かにとりつかれたように紫に襲いかかったそうじゃない…騒ぎを聞きつけて駆けつけた私と霊夢にも攻撃を仕掛けた…妙な波動の攻撃で霊夢はまだ…目を覚まさないわ…あなたの使った刀が対魔の刀だったおかげで私と紫も自然治癒に任せるしかないの…あなたを止めたのは…フランよ」

え…なにがなんだか……俺が…お嬢様を…。

「嘘ですよね……そんな…俺はお嬢様を…」

「残念だけど…事実よ…全て」

「そう…なん…ですか………」

「別に気にする必要はないわ」

「いえ…わたくしは…もう…執事の資格はありません…」

「なにを…」

「私めはお嬢様をお守りするがわでありながらお嬢様を傷つけた。もう…私には資格はございません」

「あなたは…よくしてくれるわ…この館内ではおそらく1番強い…面倒見もいい…いてもいいのよ!」

「でも…」

「あなた!ここにいなさい!!」

「いても…よろしいのでしょうか?」

「当たり前じゃない!」

「四季夜…どっか行くの?」

レミリアお嬢様…フランお嬢様…。

「私めはこれからもっと努力いたします!強くもなり!能力も制御できるようにいたします!私めは一生!お嬢様に仕えます!」

「そ…それでいいのよ!」

なんか顔が赤いんだけど…何でだろう…。

まぁ俺は一生お嬢様についていこうと今誓ったんだ。






 
 

 
後書き
えぇーっと成り行きでこうなったんです…。
責めないでください…。
泣きますよ…。 
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