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転生とらぶる

作者:青竹
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マクロスF
  0783話

 マクロス・クォーターからは特に何があるという訳でも無く出発する事が出来た。
 ジェフリーが約束したとおり、俺達がブリーフィングルームで話をしている間にも特に機体のデータを取られるといった事は無かったらしい。
 もっとも、何かやるにしてもイザークが残っていたんだからまず無理だっただろうが。
 ただ、S.M.Sの整備員やL.A.Iの技術者だったから事情をきちんと理解して何も手を出さなかったものの、これがうちの技術班だったら恐らく何らかの騒ぎが起きていたのは間違いない。
 ……いや、無駄に技術力が高いというのを考えると、意外と相手に知られずにデータ収集どころか、スペックやら起動OSやら、そこから類推されるデータやらを抜き取ってたりしそうではあるが。

「へぇ、これがアクセル達の旗艦なの? 純白の戦艦とか、ロマンチックかも。……これで座席がもう少し広ければ文句は無いんだけど」

 シェリルが多少不満そうに口を尖らせつつ、そう告げる。
 現在シェリルがいるのは、ニーズヘッグのコックピット。それも俺にピッタリとくっついているような状態だ。……パイロットスーツを着ているから対して意味は無いんだけどな。
 シェリルがニーズヘッグに乗っている理由は簡単だ。俺達が乗ってきたのはニーズヘッグとヒュッケバインMk-Ⅲの2機だけ。しかもヒュッケバインMk-Ⅲの方にはエザリアも乗っているし、イザークとは面識の無いシェリルをあっちに放り込むのも気が引けたからだ。
 ……尚、シェリルとイザークの相性が最悪に悪そうだというのも理由にはある。
 ともあれシャドウミラーとして立場を明確にした以上、これからの交渉の事を考えると、マクロス・クォーターから何らかのシャトルの類をレンタルしていきなり借りを作るのは避けたかった。
 で、その結果がこの状態な訳だ。

「こちらアクセルだ。着艦する」
『了解。随分とゆっくりと……あら? お久しぶりね』
「ええ、そうね。数時間ぶり。前に言ったように、ゆっくりと話があるからよろしく」

 映像モニタに映し出されたマリューとシェリルが笑みを浮かべつつお互いに言葉を交わす。それなのに微妙にピリピリとした雰囲気が漂っているのは、俺の気のせい……では決して無いだろう。
 シェリルにすれば、マリュー達は俺とより深く付き合っている相手なのだ。それを思えば、やはり多少はこういう態度にもなるのだろう。

『へぇ、この子が例の?』
『ふむ、目に力があるな。中々見所がありそうだ』
『私と年齢は同じくらい、か。なるほど』

 まだブリッジに残っていたのだろう。レモン、コーネリア、スレイの3人が映像モニタに映し出され、シェリルへと視線を向ける。

「へぇ、今の言葉からすると貴方達がアクセルの……」

 その言葉でシェリルにしても、画面に映し出されているのが誰なのか分かったのだろう。口元に不敵な笑みを浮かべつつ口を開く。

『ええそうよ。ま、詳しい話に関してはホワイトスターに戻ってからにしましょう。ゲートが設置された今となっては、ホワイトスターとこの世界の行き来は非常に簡単ですしね』

 確かにレモンの言うとおりなんだよな。リュケイオスとニーズヘッグに内蔵されているアギュイエウス。この2つがあれば、これまで俺がホワイトスターに戻りたくても戻れなかった現状がまるで冗談のようにあっさりと転移が可能になっているのだから。

「ただ、一応念の為に量産型Wとメギロートを何機かマクロス・クォーターやバトル・フロンティアから見える位置に配置しておいてくれ。こっちがいなくなったからといって、先走って手柄を焦るような奴がいないとも限らないしな」

 マクロス・クォーターの方に関してはそんな心配はいらないだろう。基本的にS.M.Sの一員だという意識を持ってる者が多いし、人数的にもそれ程多くないからジェフリーがしっかりと手綱を握っている。
 だが、新統合軍は違う。あれだけ巨大な組織である以上、派閥の類は必ずある。フロンティア船団に派遣されている新統合軍の司令官でもあるペリオはともかく、何も知らない猪突猛進な奴が先走る可能性は十分にある。
 それら全てを理解したわけでも無いのだろうが、実践指揮官でもあるコーネリアは小さく頷く。

『うむ、了解した。すぐに指示を出す』
『じゃあ、アクセル。私達は一旦このままホワイトスターまで戻るのね?』
「ああ。ただ、明日にはまたこっちに出てくる必要があるだろうけどな」

 明日にはと言うか、こっちの件が片付くまでは暫くというのが正しいだろう。
 後は俺としてもギアス世界、SEED世界、ネギま世界の知り合いに顔を出して無事に戻ってきた事を知らせないといけないし。
 エヴァやフェイト辺りには微妙に嫌みを言われる気がするし、千鶴辺りは……あの謎のプレッシャーを放ってきそうでちょっと怖いな。
 円や美砂のでこぴんロケット辺りとシェリルを絡ませてみるのも面白そうではあるが……どうだろうな。幾ら麻帆良ではそれなりに有名なバンドだとは言っても、さすがに銀河でNo.1の歌手だったシェリルとでは歌の技量に差がありすぎる気がする。
 ああ、でも美砂がアーティファクトのセイレーンの瞳を使えば意外といい線いけるか?
 そんな風に考えながら、イザークのヒュッケバインMk-Ⅲと共にシロガネの格納庫へと帰還し、マリューが館内放送でシステムXNを使うと流してからシロガネがニーズヘッグの生成した光の繭のような転移フィールドに包まれ、次の瞬間にはホワイトスターへと転移が完了する。





「ここがホワイトスター? ……随分と何も無いのね」

 シロガネから降りて周囲を見回したシェリルの口から出た第一声はそれだった。

「まぁ、ここは転移区画だからな。ほら、あそこにあるのが各世界へと向かう為の転移装置リュケイオスだ。シロガネのように巨大な艦も運用する必要があるから、自然と相応に巨大な空間になる訳だ」
「それに何も無いと言っても、移動用のエアカーとかはあるわよ」

 そう告げながら姿を現したのは、ホワイトスター内を移動する為のエアカーに乗ったレモン。人数的に1台では足りないと思ったのか、その後ろにはもう1台のエアカーをスレイが運転して待機していた。

「シロガネと戦闘に使った機体は量産型Wに整備させるように命令しておいたわ。それと、何か緊急の事態が起こった場合以外は私達に連絡が来る事も無い。……さて、アクセル。それにシェリルだったわね。家で色々とお話をしましょうか」

 笑みを浮かべつつ告げてくるレモン。既に逃げ場は断った的な感じだが、せめてもの救いは浮かべている笑みから負の要素を感じない事か。……その分、面白そうな笑みを浮かべてはいるんだが。
 レモンと一緒に乗っているマリューとコーネリアも同様の笑みを浮かべている。
 ……普通、自分の恋人が新しい恋人を作ったとかになれば、もっと修羅場ってもいいものだが。その点は包容力の高いレモン達に感謝、だな。

「ええ、そうね。色々とお互いに理解し合う必要が出てくるでしょうし」

 そんなレモンの笑みを受け止めるようにシェリルも言葉を返す。

「ふふっ、さすがにアクセルの恋人になるだけあって度胸はあるようね。さ、後ろのエアカーに乗って。私達の家に案内するわ。ああ、アクセルもそっちにね」

 シェリルの事が気に入ったのだろう。同じ笑みでも面白そうなものから満足そうな笑みへと種類を変えてレモンが告げる。
 その言葉に頷き、俺とシェリルはスレイのエアカーに乗って居住区画へと向かう。
 やはり年齢が近かったり、性格的にも似ているところがあるからだろう。スレイとシェリルは移動途中でも会話がそれなりに弾んでいた。

「あたしとしては、スレイのおかげでアクセルと会えたんだから感謝してるわよ?」
「確かに今回は運が良かった。転移先が偶然フロンティア船団とか言ったか? そこだったのだから。これが宇宙だったら……」

 確かに正直な話、今回の転移は驚いた。まさか地球からこれ程離れた場所に転移するとは思ってもみなかったからな。これまでの転移もギアス世界、ネギま世界は地球だったし、唯一地球じゃ無かったSEED世界だって地球からそう離れていない――フロンティア船団に比べて――コロニーだった。
 ……こうして考えると、意外に転移先はランダムっぽい感じだな。

「あら、アクセルの場合は宇宙でも普通に生き残る事が出来るんでしょ?」

 チラリ、と後部座席に座っている俺へと助手席に座っているシェリルが流し目を送ってくる。

「それは否定しない。そもそもリュケイオスで新たな世界に転移する時に俺がやっているのも、個人としての能力が他の面子に比べて圧倒しているからだしな」

 そもそも物理攻撃の一切が無効なのだから、余程の事が無い限り俺の安全は約束されたようなものだ。もっとも、その転移先がネギま世界のように魔法が普通にある世界だったら話は別だけど。

「でしょう? ならあたしとしては今回のアクセルの転移は嬉しい出来事でしかないわ。もしアクセルが転移してこなければ、恐らくフロンティア船団はバジュラの攻撃で破滅していたかもしれないし、グラス大統領も暗殺されていたかもしれない。そして何より、あたしの病気が治る事も無かったかも」
「前2つはともかく、最後はどうだろうな。そもそも、脳にあったフォールド細菌を腸に移動させたのはランカなんだろ? なら俺が介入する要素があったかは……」
「いいのよ。あたしが勝手にそう思ってるだけなんだから」
「……この2人、しっかりと恋人をやっているな」

 溜息と共にスレイの口から言葉が吐き出され、丁度その時に居住区画の中心部にある俺達の家へと到着する。

「へぇ……随分と大きい家ね」

 そう言いつつも言葉程驚いた様子が無いのは、色々な船団を旅して回ってこれよりも大きい建物を見慣れているからだろう。

「ま、一応シャドウミラーの代表だからな。相応の家に住むように言われたんだよ」
「……私達のように女を引っ張り込んでも部屋に困らないようにという話もあるけどな」
「誰だそんな噂を流してるのは」

 エアカーから降りながらボソリと呟いたスレイに突っ込みを入れるが、戻ってきたのは技術班という至極納得出来る情報源だった。
 ……あいつら、今度エキドナとセシルをけしかけてやる。
 ともあれ、エアカーを止めて家……よりは屋敷と呼んだ方がピッタリとくる建物の中へと入っていく。
 そのまま俺達が向かったのは、当然ながらリビング。いつも皆で揃って食事をしたり、あるいは他の世界のTVを見たりしている部屋だ。
 こうして見ると、俺にとっては半年ぶり、レモン達にとっては1年半ぶりにいつものメンバーが勢揃いしたんだな。どこか感慨深いものがある。
 当然俺がいない間もこのリビングは使われていたのだろう。俺の記憶と多少違っている場所もある。ただ、綺麗に掃除されているというのは俺がいた時と比べても違ってはいない。

「はい、取りあえず今日は色々とお疲れ様。シェリルも疲れたでしょ? これでも飲んで一息吐いてちょうだい」

 紅茶とクッキーを持ってきたマリューがそう告げながら全員の前に置いていく。

「……へぇ。やっぱり紅茶なんだ」

 それを見て小さく呟きながら頷くシェリル。

「あら、もしかして紅茶は駄目だった?」
「いえ、紅茶は好きだから問題無いわ。ただ、さすがにアクセルの好みは知っているなと思っただけよ」
「ああ、なるほどね」

 シェリルの言葉に、納得したといった表情を浮かべるマリュー。
 それはレモンやコーネリア、スレイもまた同様だった。

「アクセルって食べ物の類にはそれ程うるさくないのに、飲み物には結構好き嫌いが大きいのよね。コーヒー駄目、アルコール駄目って」
「コーヒーはともかく、アルコールはしょうが無いわよ。貴方も聞いてるんでしょう? アクセルが貴方の世界に転移した理由を」

 クッキーを口に運ぶレモンの言葉に、シェリルは頷き紅茶へと口を付ける。

「転移してきた際の映像を見せられたわ」
「うっ……そ、そうなのか……」

 思わず言葉に詰まったのはスレイ。
 いやまぁ、俺が向こうの世界に転移した時の状況を考えれば、その前に何をしていたのかは明らかであり、同時にその相手として上がるのは当然この場にいる4人な訳で。

「ふふっ、スレイはこの手の事に慣れてないのね。顔が真っ赤よ?」
「う、うるさい! そっちだって……そ、そうでもない、のか?」

 からかうようなシェリルの言葉に顔を真っ赤にして言い募るスレイだが、それに対するシェリルの答えは余裕の笑みだった。

「ふふっ、あたしは1月程度だけどアクセルと暮らしていたのよ? 当然その手の経験も積んだに決まってるじゃ無い」
「……1人でアクセルの相手を?」
「? ええ、そうだけど」

 シェリルの言葉にチラリと俺に視線を向けてくるレモン。それが何を言いたいのかは分かっているので、そっと目を逸らす。

「ふーん、そうなの」
「どうかしたの?」

 俺とレモンの無言のやり取りに気がついたのだろう。不思議そうな顔をして尋ねるシェリル。

「そうね、その辺りの事も話しておいた方がいいでしょうね」

 こうして、シェリルとレモン達の話し合いが始まるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:1405
格闘:278
射撃:298
技量:288
防御:288
回避:318
命中:338
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1114 
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