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仮面ライダーディケイド 〜覇者の帝具〜

作者:カツゲン
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接触

士達がモモタロス達とあっている頃、
タツミとレオーネは帝都近くの森にいた

「あ〜あ、ほとんど情報得られなかったな〜」

二人が街で得たのはほとんどなく、
拷問場から失踪した一部の人の顔と名前がわかっただけであった

「残りは士達に任せて
俺たちはもう帰ろうぜ」

そういった時、
茂みの中から四人の男女が現れた

「誰だお前ら…ん?」

よくみると、その中には
失踪した男もいた

「お前!拷問場から失踪した人の一人…」

タツミが近づこうとした瞬間、
四人がポケットから何かを取り出し、
ボタンのような物を押す

【マグマ】
【スイーツ】
【バード】
【ダミー】

そんな音がなると同時に、
それらはそれぞれの身体の中へ
吸い込まれるように消えていった
すると、四人の体が変形し…
次の瞬間にはそこに異形の者達が現れた

「なんだと!?」

すかさず、タツミとレオーネも
帝具を使用して変身する
怪物の一人が火の玉を飛ばしていくが難なくよけ、
タツミが斬りかかる
だが、別の怪物に邪魔をされてしまう
そしてまた別の怪物が…
タツミと同じインクルシオの姿となり
襲ってきた

「くそ!なんだこいつら!」
「危険種ではないね…
少し多いが、この程度なら!」

そう言って、レオーネは
飛びかかってきた一体の顔面を殴り飛ばす

「余裕余裕!」

タツミも負けじと一体を切り倒す
残った二体は
うまく連携して倒した

気絶した怪物達の身体は人間の元へと戻り、
身体の中から例の物が出てきて、割れた
レオーネはそのうち一つを手にとる

「なんだったんだこいつら…」
「わからない
でも、元はただの市民だったんだろうな」

そんな事を話していると
後ろから声が聞こえてきた

「ほう!お前達の帝具でもそれを破壊できるのか!」

振り向くと、ギターを持った男が立っていた

「何者だ」
「おいおい、そんな怖い顔で睨むなよ
俺の名前は…アヒム!」


アヒムと名乗った男が
ギターを構える

「あんたら…ナイトレイドだな?」
「だったらなんだ?」

タツミとレオーネも構える

「聞いたぜ…
あんたらが俺たちについて嗅ぎ回ってるってな!」
「俺たち…?
…なるほど、お前、エンペラーの仲間か!」
「大正解!あの方に言われ、こいつらを率いて
お前らを探してたんだ!」

アヒムが先ほどまで怪物となっていた人たちを示す

「お前達の目的はなんだ?
イェーガーズを全滅状態にし、
さらには私たちまで潰そうとする…
反乱軍側か、帝国側か、わからないぞ」
「俺たちの目的は簡単に言うと
世界を変えることだ!
…今んとこはな」
「どういうことだ?」
「俺にもよくわからんが
とにかくすごいことをするんだ!
だが!」

アヒムは拳を上に突き上げる

「お前達がそれが何か知ることはない!
なぜならば今ここで!
この俺の帝具、音撃雷光 レッドホットチリペッパーで
ビリビリにスパークさせられるからだ!」

アヒムがギターを鳴らす
すると電撃が発せられ、
タツミの方へと向かう
いきなりの攻撃によけきれず
剣で電撃を受け止める
だが、電流が剣を伝い、
全身に感電した

「タツミ!」
「ぐっ…あぁ…」
「ふざけやがって!」

レオーネがアヒムへと突っ込む
再びギターが鳴らされると
今度はレオーネの方に電撃が向かう

「くっ…」

ギリギリの距離でよける
だが、今度は少し違う音が鳴らされた
すると球体状に電気が集まり、
エネルギー弾の様に発射された

「クソぉ!」

一度後退して避ける
タツミが丁度立ち直っていた

「いける?」
「ああ!」

今度は二人同時にアヒムの元へと向かう

「何度でも演奏してやるぜ!」

またエネルギー弾が発射される

「そんなんじゃ二人同時には仕留められないぞ!」
「フフ…どうかな?」

タツミとレオーネのそばまで来た時
急にエネルギー弾が分裂する

「え?」

予想していなかった出来事に
頭が一瞬真っ白になる

「「うあぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」」

二人がその場に倒れる

「くっ……」
「この程度か?
思ったより弱いんだな」

レオーネとタツミにはもう立ち直れる気力がなかった
近距離戦闘向けの彼らには
相性が悪すぎる

「じゃ、トドメだな」

アヒムがトドメを刺そうとギターに手を掛ける

その時、アヒムの背後から何者かが
飛び出して来た

「なにぃ!?」
「マジシャンズレッド!」

グローブの様な物をはめた男の手から
炎が吐き出される

「なんだよ!」

とっさにギターで受け止める

「なんだ…?」

その後も乱入者とアヒムの戦闘は続いた

「くそ…」

埒が明かないと悟ったのか
アヒムが逃げ出す

「こんなやつ、聞いてねえぞ!」
「待て!」

乱入者が止めようとするが
アヒムの方が少し速かった

「逃げられたか…」

アヒムの姿が見えなくなると
乱入者は倒れているタツミとレオーネの方へと
向かって来た

「…あんたは?ずっと見てたのか?」
「はい
私の名はアヴドゥル…
地獄の旅団の者です」
「地獄の旅団?」
「ええ
我々は彼らを倒すためにこの国へやって来ました
つい先ほど、大臣と話をつけてきたところです」
「大臣と契約したのか?」

レオーネがアヴドゥルを睨む

「はい
ですが安心してください
我々の目的はあくまでも
奴らを倒すこと
あなた達ナイトレイドと戦う気はありません」

アヴドゥルはタツミとレオーネが回復するまで
看病し、二人が立ち直ると
すぐに去っていった

「地獄の旅団か…」
「この戦い、いろんなのが関わってきているな」
「ああ、このことは一応ボスに報告しておくか」
「だな」

二人はなるべく早く戻るため、
アジトへの道を急いだ
 
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