| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ハチャメチャな青鬼

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第4話

 
前書き
前回、ルイス君が退場しました。

さぁ、今回の犠牲者は・・・? 

 
頭を失ったルイスの体が、床に落ちた。
「せ、先生・・・?」
「あ、あぁ・・・!」

志玄と琴音は、立ち止まってしまっている。


しかし、泰斗は。
「くっ!」
効かないとは思っていたが、あえて妖刀で殴った。

言わずもがな、囮になる為である。




当然、全裸の巨人に当たった時点で止まった。

だが、そいつの狙いが自分に移るのを感じ取った泰斗は、階段に駆け出した。



「はやく逃げて!」
泰斗が呼びかけると、ようやく琴音が再起動した。

「兄さん、逃げますよ!」
「放せ琴音!先生が!」
「私たちの誰か一人が脱出すれば帰れるんです!今は逃げましょう!」
いいつつ、琴音が志玄を抱き上げた。


そして、泰斗とは別の階段から逃げた。







[あれ?私たち置いてかれました?]
[マスターも動けませんしね。ここで止まってましょう]
・・・ルイスの相棒達のそんな会話が虚しく響いた。









・・・その頃、泰斗。



「しつこいな、こいつ!」
愚痴をこぼしつつ、泰斗は1階まで降りてきた。


そして、廊下で止まって、全裸の巨人に正対する。



全裸の巨人が腕を伸ばしてきたとき、その腕に妖刀を立てる。

そして、棒高跳びの要領で全裸の巨人を飛び越え、そのまま駆け出す。



「う、うまくいった!この方法でどうにかなるのは意外だった!」

言いつつ、2階に戻る。


そして、先ほど開いた部屋に転がり込んで、隠れられそうな場所を探す。



角にあるタンスに目を付けた泰斗は、そこに飛びかかった。



タンスの戸を、妖刀を使ってテコの原理でこじ開け、タンスに飛び込んで、扉を閉める。





直後に、バタンと、ドアが開く音がした。






そして数秒後、ドアが閉まる音がした。

その数秒が数時間のように感じられた泰斗だったが、ドアが閉まる音がしたのを確認してから、扉を
少しだけ開けて、外の様子を伺う。




全裸の巨人がいないのを確認した泰斗は、タンスから出た。



「結構狭いな、タンス。キツイぞ。まぁ逃げ続けるよりはマシなんだけどさ・・・。
・・・ん?」

そして、邪魔になると考えて隅の方に放った妖刀を拾った時、何かに気がついた。


それを拾い上げると。
「・・・鍵?」

鍵だった。
『1F 図書室の鍵』と書かれた紙の入ったタグまで付いている。


「・・・こんな感じで鍵が見つかればいいんだけどな・・・」
そんな簡単じゃないよな。

そう思いつつ、泰斗は階段で1階に降りた。






しばらく1階を探索していると、ドアに付いたプレートに『図書室』と書かれた部屋に着いた。

「ここか・・・?」

手に持った鍵を差し込んで、ドアノブを捻る。


ガチャ。と音がして、扉が開いた。






中の様子を伺い、捕食者がいない事を確認してから、泰斗は図書室に入った。



「本棚が多いな・・・。視界が悪い・・・」

つぶやきながら、いろいろと探索していると。







「ん?メモ?」
泰斗が、古びたメモを見つけた。



「なになに。
『この館にはとんでもない化け物がいる。全裸のブルーベリー色の巨人だ。
いちいち言うのも面倒だから青鬼と呼ぶが、こいつはかなりヤバイ。
銃で撃ったりしても効いてないし、何かに特化したタイプもいる。
このメモを見た奴、ここから逃げろ。これを使え』

・・・玄関の鍵だ。話が旨すぎる気もするけど・・・」

そこまで言って、視界が少し暗くなったのを見た泰斗は、咄嗟に振り向いて妖刀を盾にした。


直後、捕食者―青鬼が、拳を振り下ろした。



(お、重い!なんて力だ・・・!)

上からの力に耐えつつ、泰斗が青鬼を観察してみると、やけに筋肉質だった。
そして、腕も太くなっている。


(特化型って奴か・・・!?)


そこまで考えたところで、泰斗は考えることが出来なくなった。


目の前の青鬼が、脇腹に蹴りを入れたからだ。




ゴキリ、と嫌な音が泰斗の体内で響いた。

その痛みで、力が緩んだ。


その隙を見て、青鬼がアッパーを繰り出した。





泰斗の体が、紙のように浮き上がり、数秒空を舞い、叩きつけられた。
妖刀も遠くに吹き飛んでしまった。


そして、泰斗に青鬼が飛びかかり、足で泰斗を固定した。











そして、泰斗の顔面に青鬼の拳が振り落とされた。 
 

 
後書き
以上です。

最後のシーンは、スクワット青鬼です。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧