ハチャメチャな青鬼
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第2話
前書き
割とサクサクと暇なときに書いてるこのSS。
全裸の巨人が、腕を振り切った。
「ガハッ・・・!」
もろに直撃を受けたルイスが、一気に吹き飛んだ。
だが、ここは屋内。
屋内で一方向に吹き飛べばどうなるか。答えは単純。
「ガッ・・・!」
ルイスは壁に激突した。
その拍子に、体内でゴキッという嫌な音がした。
[バリアジャケット及び黒衣貫通されました]
[白布、及び緊急展開したプロテクションも貫通されました]
「先生!」
トンボキリとカズリの損害報告をルイスが聞いた直後、
志玄が叫び、短いナイフ―金属器を取り出した。
そして。
「礼節と厳格の精霊よ、我が身に宿れ!我が身を大いなる魔神と化せ!アモン!」
金属器に宿るジンの力を、体の周りに薄く纏い、そのジンの力を得る『全身魔装』を行った。
そして、その剣で斬りかかった。
だが。
パキン。
トンボキリとカズリの時のリプレイの如く、アモンの剣はへし折れた。
「そんな!?」
アモンの剣があっさりと砕かれた事に、志玄の思考が停止した。
それが致命的な隙になった。
振り返った全裸の巨人が、拳を握り締める。
そして、腕を振りぬこうとし・・・。
「ビルドナックル!」
いつの間にかIS、スターダストストライクを展開していたルイスが、巨人の後頭部を
単一仕様能力を使用、殴りつけた。
後頭部を殴られた全裸の巨人が、一瞬よろめき、行動が止まった。
「瞬時加速!」
その隙を突いて、ルイスがISの特殊技能、瞬時加速を使い志玄を回収して移動した。
「琴音!一旦逃げろ!」
叫びつつ、バックパックのスターダストビームキャノンを跳ね上げ、1階の天井を撃った。
狙いは、天井を崩して足止めすることだったのだが。
弾着の煙が晴れると、天井は無傷だった。
「捕食者だけじゃなく館も無敵かよ!」
愚痴りつつ、志玄を抱えたルイスは琴音と共に2階に逃げた。
・・・何故か全裸の巨人は追ってこなかった。
その後。
「な、なんとかなった・・・」
「あぁ、アモンの剣・・・」
「兄さん、無くす能力で剣が折れた事実を無くすので平気ですよ」
そう言い、琴音が能力を使おうとした。
だが。
「・・・あれ?使えない」
「・・・まさか」
ルイスは、自らの能力『エンチャントプレートを生み出す程度の能力』を使おうとしたが。
「・・・出来ないな」
「え?でも俺の魔法とか金属器は使えましたよ?」
「・・・どうやら、力の概念があれば使えるらしいな。
ただし、能力は使えないらしいが。
金属器が使えたのは、魔力を流すだけだからだろうな。
トンボキリとカズリも同じだ」
「あ、話の腰を折りますけど」
「どうした琴音?」
「いや、思いっきり吹っ飛ばされたのは・・・?」
「あぁ、もうリカバリーで治しといた。肺に折れたアバラが刺さりっぱなしだがな」
先ほどのゴキッという音は、アバラが折れて肺に刺さった音だったらしい。
「な、治ってないじゃないですか先生!」
「いや、リカバリーは再生させるだけだ。撤去は出来ないんだよ。
リカバリーの弱点だな」
「い、嫌な弱点ですね・・・」
「あ、また話の腰を折りますよ」
またもや琴音が話を中断させた。
「なんだ?なるべく喋りたくないんだが」
「いや、泰斗さんは・・・?」
・・・。
[[「「あ、忘れてた」」]]
「ハックション!・・・風邪かな。
みなさーん。ただ皿が割れただけでしたよ。・・・って、あれ?」
その頃、噂をされた人物は、玄関に戻ってきていた。
後書き
以上でお願いしまーす。
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