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転生とらぶる

作者:青竹
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マクロスF
  0770話

 メギロートやシャドウとバジュラとの攻防。質ではシャドウミラー、量ではバジュラという事もあって戦いは一種の均衡状態にあった。だが、そこに俺のニーズヘッグが突っ込み、更にはコーネリアがレモン達を引き連れ、ムラタ、ギルフォード、エキドナの3人はこのマクロス世界では他に類を見ない特機で――無理矢理同類を見つけるとすれば、それこそ強行型のマクロスか――次々に敵の主力でもある重兵隊バジュラを撃破していく。
 何しろ特機の攻撃力はVFとは比べものにならない。質量そのものが凶悪とも言える武器になり、虫を足で踏み潰すかの如く機動兵隊バジュラが踏み潰される光景を幾度も見ている。
 そして純粋な攻撃力。特機であるが故の莫大なエネルギーを使った攻撃は、マクロス・クォーターの放つマクロスキャノンに匹敵する威力を持つものもある。
 それらの攻撃を食らい、次々に砕け散っていくバジュラ達。幾らこちらの攻撃に対して適応進化する能力があるとは言っても、それはある程度の時間が必要になる。ここで攻撃を受け、すぐさまこちらの攻撃に適応する……といったように、そこまで便利なものではないのだ。 
 そして、バジュラの本星に攻め込んでいる俺達にとって、時間というのは強力な援軍に等しい力を持っていた。
 戦いが始まった当初はゲート付近で行われていた戦闘も、俺達が援軍として参加した事で既に完全に押し返している。現在はゲートを中心にして半径100km圏内での戦闘が行われていた。

「アダマンハルパー、展開!」

 その言葉と共に作り出された巨大な鎌を振るい、ニーズヘッグへと向かって尻尾の刃を叩きつけてきた機動兵隊バジュラの尾を逆に切断する。同時に返す刃で胴体を真っ二つに切断し、ヒュドラ先端に内蔵されているビーム砲を身体中に撃ち込んで息の根を完全に止める。

「……さて、約束通りこっちはバジュラ本星で激しく戦っている。となると、後はフロンティア船団次第だが……」

 呟くも、フロンティア船団がまだ戦闘に介入してくる様子は無い。となると、まだ向こうにしては火種が足りないと判断したか?

『アクセル、ちょっとゲートまで戻ってきてちょうだい。シロガネのクルーが全員集まったわ。出撃可能よ』

 確かに戦線が広がって、このままでは惑星全土……とまではいかなくても、かなり広範囲で戦いが行われるとなればシロガネのような艦は必要だろう。補給的な意味でも。

「了解、取りあえずそっちに一旦戻る。……他の方面はどうなっている?」
『問題無いわ。どこの戦線でもうちが圧倒している。ただ、向こうの数は一向に衰える様子が無いわね。延々と援軍が出続けているわ』
「ま、それがバジュラの特徴だしな」
『全く、本来ならメギロートの数で圧倒するのがうちの戦い方なのにね』

 そんな風な会話を交わしつつ、俺は戦場を量産型Wに任せてゲートへと向かう。
 当初は森の中に設置されていたゲートだが、戦闘の影響で既に周辺の森は粗方焼き尽くされている。……フロンティア船団の人員が見たら、恐らく怒るだろう。
 そう思いつつゲートを守護している量産型Wに指示を出し、ホワイトスターへと転移を完了。すると転移区画にマリューと量産型Wが集まっているのが見えた。
 ……こうして見ると、マリュー以外は全員量産型Wで仮面を被っているのはさすがに目立つな。

「シロガネは格納庫か?」

 ニーズヘッグから降りながらマリューへと尋ねると、すぐに首を左右に振る。

「いえ、既にこっちに向かっているわ。必要最低限のメンバーだけど、動かすくらいは出来るし、何よりも今のアクセルの手を煩わせたくないしね」

 笑みを浮かべつつこちらへと視線を向けてくるマリュー。こうしてマリューとゆっくりするのも半年ぶり。マリューにしてみれば1年半ぶり……か。俺がホワイトスターに戻ってきた時は出撃の準備が忙しくてそれどころじゃなかったからな。
 マリューもそんな風に思ったのだろう。小さく笑みを浮かべながらこちらへと近寄ってくる。

「色々と大変だったのよ? アクセルはいなくなるし、スレイは自分のせいだって言って落ち込むし」
「自分のせい? ……ああ、そう言えば俺に酒を飲ませたのはスレイだったか。別に気にしなくてもいいんだけどな。確かにマリュー達に暫く会えなかったのは残念だが、向こうの世界……マクロス世界に転移できたおかげで、色々と技術を入手できそうだし」
「確かにそれはいいかもしれないけど……それだけじゃないんでしょ? レモンが言ってた事を忘れたとは言わせないわよ?」

 ジトリ、とした視線をこちらへと向けてくるマリュー。これは完全にシェリルの件だな。

「別に隠すつもりは無いさ。どうあってもお前達にシェリルを紹介しないといけないしな」
「紹介しないといけない? 妙に意味ありげな言葉だけど……」
「ああ。ちょっと病気にな。ホワイトスターの設備で治療をしようと思ってる」
「……なるほど」

 小さく頷き、次の瞬間には笑みを浮かべて視線を俺の方へと向けてくる。

「にしても、アクセルはどこに行っても病人を連れてくるのね。フィリオやアルティス、星刻といった具合にね」
「そうは言ってもな。別に無条件で引き入れている訳じゃ無いさ。それは知ってるだろ?」

 フィリオはスレイをシャドウミラーに引き込み、尚且つフィリオ自身も優秀な開発者だった為だし、アルティスは修羅を纏め上げるのに相応しい人材だったから、星刻にしても中華連邦を切り取って新国家を作るのに必要な人材だった。
 ……こうして考えてみると、有能な人物に限って病気で寿命が短い傾向にあるよな。いやまぁ、原作の流れとかを考えればしょうがないのかもしれないけど。
 そんな風に話していると、やがてシロガネが転移区画へと入ってくる。
 そのまま一旦床へと着地し、中から数人の量産型Wが出てくるのを確認。

「じゃ、アクセルお願い」
「ああ」

 マリューの言葉に頷き、人が乗っていないシロガネへと触れる。

 一応ここまで動いてきた以上は稼働状態になっているが、それでも誰も乗っていないのなら空間倉庫への収納は可能だ。
 事実、俺が装甲に触れると1秒も経たずに転移区画からシロガネの姿は消え失せる。
 別に転移フィールドでそのまま向こうの世界に転移してもいいんだろうが、今回は一応安全性を考えて空間倉庫への格納を行う。

「……PTはともかく、シロガネもあっさりと収納するなんてさすがね」

 そんな声を聞きつつ、ついでとばかりにニーズヘッグの収納も完了する。

「そうだな、お褒めの言葉はこの戦いが終わってからゆっくりと貰うことにするよ。それより、向こうの世界に行くぞ」
「ええ。皆、集まりなさい!」

 マリューの声と共に、転移区画に存在していた50人程の量産型Wが集まってくる。
 ブリッジクルーだけなら10人もいらないのだが、それでも艦体の各所で操作したり整備班として働く者だったりといった風に、シャドウミラーの技術により高度に自動化されていても、最低限この程度の人数は必要だ。
 そのままシロガネのクルーと共に光の繭のような転移フィールドが俺達を包み込み、次の瞬間には俺達の姿は再びバジュラ本星のゲート前にあった。
 さすがにこちらが押しているだけあって、既にこのゲート付近で戦闘は行われていない。だが、それでもバジュラと戦っている以上は何が起こるか分からず、急いで行動へ移すのに越した事は無いだろう。

「マリュー」
「ええ、分かってるわ。こっちは問題ないからシロガネを出してちょうだい。おあつらえ向きに森が無くなってシロガネの展開スペースも出来ているし」

 バジュラとの戦いにより消え去った森の跡を見ながら告げるマリューの言葉を聞きながら、少し離れた位置まで移動してシロガネを、そのすぐ横にニーズヘッグを空間倉庫から取り出す。
 今更だが、こうしてみるとやっぱりニーズヘッグは小さいよな。いや、最も小さい機動兵隊バジュラと比べてようやく同サイズなんだから、それはしょうがないんだけど。

「じゃ、アクセル。私達はシロガネでコーネリアの指揮下に入るわ」
「そうしてくれ。こっちとしても前線で補給が可能な場所があるというのは助かるしな」

 そう告げた俺に対し、何故か小さな笑みを浮かべて視線を向けてくるマリュー。
 その瞳にはどこか悪戯っぽい光が宿っているように見える。

「どうした?」
「ううん? ただ、アクセルの言葉を聞く限りだとやっぱり私達の方向性は間違っていなかったんだなと思っただけよ」
「……方向性?」
「詳しい話はこの戦いが終わった後でね」

 笑みを浮かべ、そのままシロガネに向かおうとして……再びこちらへと振り向き近づいてくる。

「アクセル、この世界でどんな事があるのか分からないけど……よく私達の下に帰ってきてくれたわね」

 その言葉と共にマリューの唇が俺の唇を塞ぐ。触れるだけの簡単なキス。だが、唇が離された時のマリューは幸せそうな笑みを浮かべて俺の方へと視線を向けていた。
 そのままゆっくりと俺の頬を撫で、シロガネの方へと向かって去って行く。
 マリューの後ろ姿を見送りながら、ふと以前の出来事を思い出して空間倉庫から取り出したハンカチで唇を拭う。……やっぱり。そこにはマリューのつけている口紅がしっかりと残っていた。
 一応、後でマクロス・クォーターやフロンティア船団に顔を出す予定だったんだが……もしかして、それを知った上での行動じゃ無いよな?
 そんな風に思いつつ、空中に浮かび上がってニーズヘッグへと搭乗する。
 そしてシロガネが浮き上がっているのを見ながら、再び戦線を押し上げるべく戦場へと戻っていくのだった。





 その報告が来たのは、シロガネの件が終わってバジュラとの戦闘に復帰してから30分程が経った後の事。
 ヒュドラから放たれたファントムが、ビームソードを展開しながらバジュラ艦、ナイト級バジュラの艦内を破壊しまくり、それに仕上げの一撃としてメガ・バスターキャノンを撃ち込んだ時だった。

『アクセル、この惑星の外での戦闘光を確認したわ。どうやらアクセルが言っていた援軍が来たみたいね』

 通信モニタに映し出されたマリューが、恐らくは様子を見に行かせたメギロート辺りから転送したのだろう映像をこちらへと流してくる。
 そこに映し出されているのは、大量のVF-171EXと極少数のVF-25が戦闘を繰り広げている光景だった。そして何よりも注目を集めたのが……

『ねえ、アクセル。……何か戦場で歌っている人がいるんだけど……』

 そう、たった今マクロス・クォーターの甲板に姿を現して歌い始めたシェリルの姿だ。
 一心不乱に歌っているその光景に、何が起きているのか分からないマリューが尋ねてくる。

「答えは……バジュラを見ていれば分かるさ」

 ニーズヘッグの映像モニタに映し出されているバジュラは、間違いなくその動きを鈍らせていた。さすがにランカの歌程では無いが、それでも連携に綻びが見られて動きも遅くなっている。中には混乱している敵もおり、ざっと見る限りでは3~4割程の戦力がダウンしていた。
 シェリル単体ではランカ程に強力なフォールド波は出せない。だが、そのフォールド波を増幅させる効果を持つイヤリングがあれば話は別だ。高純度のフォールドクォーツを使って作られているイヤリングは、シェリルの歌から放たれるフォールド波を増幅して放っているのだ。

『これは……バジュラの動きが鈍くなっている?』

 その言葉通り、バジュラ本星で行われている戦いに出ているバジュラの動きは軒並み鈍くなっていた。ただでさえ質で負けているのを量で補っていたバジュラだったが、その動きが鈍くなった事で加速度的に戦線は崩壊していく。同時に、フロンティア船団の部隊もまた、MDE弾頭やディメンジョンイーターらしきものを発射しては本星を守るバジュラに大きなダメージを与えている。
 内部から俺達が攻撃しているというのも影響しているのだろう。バジュラ本星を守る戦力は多い事は多いのだが、決してフロンティア船団の戦力で対応できない数ではない。
 ……まぁ、それだけこっちにバジュラの戦力が集中しているという事なんだが。

「あれが……俺がこの世界で得た人物、シェリル・ノームだ」

 そんな俺の呟きに、マリューが軽く目を見開いてから口を開く。

『そう、あの人が……なら、絶対に守らなきゃいけないわね』
「そうだ、どうあっても守り切ってみせるさ。その為にこうして賭けに出たんだからな」
『……ちょっと妬けるわね』

 ポツリと呟き、改めて視線をこちらに向けてくる。

『じゃあ、いきましょうか。この星に巣くうバジュラを倒す為に』

 そう呟いた、その時。
 唐突に巨大な映像が姿を現し、聞き覚えのある声で歌い始める。
 同時に統制を取り戻すバジュラ達。
 それが誰なのかを俺はよく知っていた。シェリルの妹分にしてライバル、アルトの恋人。ブレラに誘拐された筈の人物。その名は……

「ランカ・リー」 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:885
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:1394
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1012 
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