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戦火に捧げるレクイエム

作者:アニスキ
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出会いとテロ

 
前書き
皆さん、おはこんばんちわ。

七話になりました。
この話でついにあの人が登場します。


 

 
海鳴市を後にした僕はミットチルダに戻ってきていた。

ちなみに右手の紋章を隠すために黒い手袋をつけている。手の甲に紋章があるまま徘徊するのはかなり恥ずかしいからね。

そういえば、フェイトさんの話によると仕事のため違う人をお迎えに向かわせたとか。

誰なんだろう……?

しばらく待っていると、誰からか肩を叩かれた。振り返るとそこには茶髪の髪をサイドにまとめた女性がいた。

「えっと……君が鈴宮澪君、かな?」

「は、はい、そうですけど……貴女がフェイトさんの言ってた」

「うんっ、高町なのはです。よろしくね」

にこっと笑って自己紹介をしてくれるなのはさん。すごく優しそうに見えたけどなぜが体に悪寒が走った。なんだったんだろうか……

「フェイトさんから聞いたとおり、鈴宮澪です。えっとて僕のことはどこまで聞いてますか?」

「澪君のことはフェイトちゃんが聞いてることなら聞いてるよ。澪君がパラレルワールドから来たってことも」

「なら特にいう必要はないですね」

「うんっ、あ……でもまだ聞いてないことがあったね」

聞いてないこと?なにかあったかな?

「澪君はどうしてここに戻ってきたの?」

あぁ……そういうこと……

「人探しですかね、僕の知り合いに頼まれましたから」

そう……あの女性に頼まれたお願い。友達に会いたい……それが今の僕の目標。まだこれからどうなるかはわからないけど、今はそれを目指して進んでいこう。

**

なのはさんと出会った後、そろそろ昼食の時間だったのでなのはさんに近くのお店で昼食を食べないかと誘われ、お金がない……と断ったのだが大丈夫、と押し切られてしまった。

「はい、これメニューだよ」

「ありがとうございます」

なのはさんからメニューを受け取って開く……その後、愕然としてしまった。

「どうしたの?」

「いや……えっと、その……読めません」

あっ……となのはさんがそうだった、みたいな反応をする。わかってたんですね、そうなんですね。

「こ、ここは地球とは使われてる言語が違うから、そこら辺は覚えないとね〜」

にゃはは〜、と可愛い声を出すなのはさん。残念ながら僕、覚えるの苦手です。

まぁ、言語はおいおい頑張ることにしよう、うん、その内……ね。

**

昼食後……建物の出口に向かっていた。

「住むところとか、もう決まってるの?」

「あっ……すみません、まったく……」

そういえば住むところとか考えてなかった……野宿…かな…つい最近までただの学生だった人にとっては辛いんだけど……

「なら……私の家にくる?」

「へ?」

「私と娘と……時々フェイトちゃんが帰ってくるけど、部屋は空いてるし…ね?」

なんなんだろうこの人……なんでこんなにさらっと人を泊めようと言えるんだろう……。それにさらっと娘がいる、とか。女性三人の中に入ったら?と悪魔の誘いをしてるし……

「えっと……その、遠慮します……」

「えぇ〜、遠慮する必要ないないのに〜」

いやいや、そういう問題じゃないんだけど……

「ん〜、皆気にしないと思うけどなぁ……」

「いや、ですからそういう問題じゃないんですよね……」

建物を出た瞬間……

「っ!?」

「爆発!?」

先程いた建物から爆発音と煙……事故かなにかなのか、本当にここに来てからトラブル続きな気がするよ……

《高町なのは二等空尉》

「あっ……うん」

いきなりなのはさんの近くに何かが出ていた。どうやら誰かと話しているみたいで、言うならば一種の……携帯電話みたいなものかな?

「ごめんね、澪君」

話が終わったのか、僕の方を向いていた。先程のような顔ではなく、真面目な顔をしていた。

「あそこでテロが起きたみたいで、今から行ってくるね」

「あ、は、はい……頑張ってくださいね」

「うんっ」

そう言えば、なのはさんも時空管理局に所属しているらしい。確か……戦技教官だったかな?機会があったら僕も鍛えて欲しいな……

それにしても……テロ。

また変なことにならなければいいな……

そう思いながら煙が舞う建物を見て、おもむろに右手の手袋を外した。 
 

 
後書き
皆さん、読んでいただきありがとうございます。

書いていて思ったことは主人公事件に巻き込まれる率高すぎないっ!?…ということでした。

次回もよろしくお願いします 
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