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戦火に捧げるレクイエム

作者:アニスキ
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救出と一時の別れ

 
前書き
六話目です、皆さんおはこんばんちわ。

楽しんでいってくれたら幸いですら。 

 
僕のここに来た意味がわかった後、僕はノエルさんが向かった場所に向かっていた。

女性からもらった力……この力を使ってる時は、あの強盗の時と同様、能力が引き上がってさらに直感が鋭くなった。

鋭くなった……というより半分未来予知みたいな。そんなアホみたいな高スペックに早変わりした。

これ、ずっとしてたらダメ人間になりそう………あと癖になる

ってダメでしょ!?……と自分にツッコんでいた。すごく虚しい……

とにかく、二人が捕まったところに急ぐことにした。

**

「はぁ…はぁ…年寄りにはこの数はきついな…」

「まさか、ここまでとは……予想外でした」

私とアリサちゃんが捕まった。その理由はわかりきっていた……私の、私の家のこと。

私の家、月村家は夜の一族、簡単に言ってしまうと吸血鬼で……そんな私を狙ってくる人は小さい頃からたくさんいた。

アリサちゃんも一緒に捕まってしまったことには動揺したけど、士郎さんとノエルが助けに来てくれた時はいつもみたいに助かると思っていた。

けど……それが慢心だった。

犯人は沢山の吸血鬼を呼んでいた……それこそ数十人という単位ではなかった。百人……パッと見てそれくらいいた。

いつもよりも広い場所に捕まっていた理由をもっとよく考えているべきだった……

「士郎さん!ノエル!」

「っ!?」

アリサちゃんの声で現実に戻される。

その時には士郎さんとノエルは取り押さえられ、鋭い刀で刺されそうになっていた……

私は頭の中が真っ白になった……自分のせいで自分の身近な人が死ぬ、そう思うだけで恐怖がこみ上げてきた。

「いや……いや……だれか……誰か助けて!!」

その時、施錠されていた扉が壊された。

その向こうにはあの子がいた。つい最近会った男の子。パラレルワールドから来て悲しんでいた……そんな男の子。

そして私は自然とその男の子の名前を呼んでいた。

「澪……君」

澪君はそんな私に向けて微笑んだ。

**

倉庫に着いた後、扉を蹴り飛ばした。

「澪……君」

縄で縛られたすずかさんが僕の方を向いていた。安心させるために軽く微笑んだ後、敵の方を睨む

数は軽く百人程度かな……、百人も敵がいるのにまったく恐怖がないのは自分自身でもかなり異常だと思う。

「き、君は……」

「なぜ……ここに」

ノエルさんと男性が倒れていた。どうやら敵にやられたみたい……。

「なら、遠慮はいらないよね……」

そこら辺に転がっていた鉄パイプを掴み。

前に踏み込み敵に向けて叩きつける。そしてすぐに次の敵を叩き潰して百人があっという間に半分、また半分と減っていき、後一人……一番偉いように見える敵が残った。

「後は貴方だけだね……」

「くっ……何者だ、貴様」

「何者?……えっと、ただの一般人だよ」

すると敵は不敵に笑い、

「そうか……なら貴様は、こいつら……いや、この女のことを知ってるのか?」

敵はすずかさんのことを指さした。刺された時、すずかさんの顔が青白くなっていた。

「なんのこと?」

「こいつは吸血鬼なんだ」

「いや……言わないでっ!」

「つまりはな、こいつは人間の皮をかぶった化けモンなんだよ!!」

吸血鬼……か。確かに凄いことだし、びっくりだけど。

「だからなんなんです?」

「なに?」

「へ?」

敵が驚き、すずかさんもおかしな声を上げていた。

「いや、えっと……すずかさんはすずかさんですからね。僕はまだあって数時間しかたってませんが、いい人だってことくらいはわかりますよ」

「そうよっ!吸血鬼だろうがなんだろうが、すずかは私の大切な親友よ!!」

アリサさんいいこと言うなぁ……

さて……じゃあ

「終わりにしようか」

「くっ、このクソガキがァ!!」

敵の攻撃を避けて、敵の手と足を潰して動きを止め、脳天に一撃当てて

「終わりです」

敵が倒れて動かなくなることを確認した。これで戦闘が終了した。

**

その後は流れるように進んでいった。敵を男性、士郎さんというらしいが……その人が処分をしたらしい。何をしたかは聞かなかったけど……怖くて。

後は、泣いていたアリサさんとすずかさんが僕に抱きついてきて男としてはいろいろ大変だったりした。

そして、あの誘拐事件から数日が経過して

「本当に戻るの?」

アリサさんが名残惜しそうに聞いてくる。

「はい、やらないといけないことが見つかったので」

あの女性が会いたがっている友達を探すために……

「もうちょっとゆっくりしていってもいいんじゃ……」

すずかさんもアリサさんと同じように名残惜しそうに言っていた。

「いえ、いろいろとやっておきたいことがあるので」

これは半分嘘だった。ここにいたらなんだかわからないけど、ずっといたくなってしまいそうだったから……

「それでは……また、ありがとうございました」

軽く微笑んだ後、なぜかアリサさんとすずかさんの顔が赤くなった気がした……風邪かな?


そして僕は、海鳴市での出会いを噛み締めて……もう一度ミットチルダに降りたとうとしていた。

海鳴市を離れる前に感じた風は、暖かく……これからの僕を応援してくれているように感じた。 
 

 
後書き
皆さん、ここまで読んでくれてありがとうございます。

正直今回は戦闘描写は、ぐだぐだで最後らへんもすごく省いてしまいました。

ですが、すずかさんとアリサさんが澪君に好意を持っているというのはなんとなくわかってもらえたかと思います

これからも頑張っていきますので、次回もよろしくお願いします 
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