ドリトル先生と伊予のカワウソ
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第十一幕その十一
「ずっとね」
「これからもだね」
「そうしていきたいんだね」
「うん、これからもね」
「そして少しずつでも」
「よくなっていくんだね」
「人間最初から何でこ出来る人は滅多にいないよ」
それこそ天才でもなければというのです。
「それは君達もだね」
「うん、確かに」
「そのことはね」
動物の皆も先生に応えます、特にジップが言いました。
「僕達だって何も出来なかったよ」
「そうだよね、誰だってね」
「天才じゃないからね」
「そう、天才じゃないから」
それでだというのです。
「努力してこそだね」
「駄目な奴は何をやっても駄目とか」
先生はジップにこの言葉も出しました。
「それは違うんだ」
「最初は駄目でもだね」
「努力すればね」
そうすれば、というのです。
「出来る様になるから」
「誰でも何でも」
「そうだよね」
「そう、僕なんかね」
先生はまたご自身のことからお話しました。
「この通り鈍いからね」
「まあ先生は確かに天才じゃないかな」
「そうしたタイプじゃないことは確かだね」
動物達もこう言います、彼等も先生をずっと見ているので先生が天才かというとそうした人ではないとわかっています。
「その代わりいつも努力して」
「ゆっくりでも確かに進んでいく人だね」
「そうありたいと思っているしね」
先生にしても、というのです。
「一足跳び、、急がなくてもいいんだ」
「確実にだね」
「本当に一歩ずつ」
「僕はそれがいいから、今回もね」
カワウソさんと狸さん達のこともというのです。
「一歩ずつやっていったけれど」
「それが成功したかな」
「いい感じでね」
「カワウソさん達も狸さん達もお互い仲良くなれて」
「よかったね」
「うん、本当によかったよ」
見ればカワウソさんと狸さん達はお互いに仲良くやっています、そうしてでした。
親睦を深め合っています、先生のお仕事はまずは成功しました、ですがこのことが思わぬことに至るのでした。
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