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転生とらぶる

作者:青竹
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マクロスF
  0752話

 グラス大統領を始めとして、ある程度の顔見知りに俺の正体を話した翌日。俺の姿はシェリルと一緒に暮らしているマンションの中にあった。
 まだ朝だけにシェリルと共に朝食を食べ終えた後はソファに2人で寄り掛かってゆっくりしながらTVでギャラクシーネットのニュース等を見ている。
 何しろ、アイランド1内がバジュラの攻撃により色々と被害を受けている為に都市機能が麻痺……とまでは言わないが、3割程低下している。それ故に現在は破壊された場所の瓦礫の撤去作業やら何やらを新統合軍がやっていて、俺達はいざという時……それこそバジュラが攻めてきた時の為に基本的には待機になっている訳だ。
 尚、俺の混沌精霊としての姿はあの混乱で見た者が殆どおらず、数少ない例外に対しても混乱のあまり幻覚を見た者がいたとフロンティア政府がそれとなく情報操作をしているらしい。おかげでUMA的な扱いをされたり、あるいは人型バジュラとか怪しまれないで済んでいた
 だが、そんな風にしてギャラクシーネットのニュースを見ていると、突然俺の隣から咳の音が聞こえてくる。

「コホッ、コホッ」
「大丈夫か? 一応グレイスの用意していた薬はまだ残ってるけど、飲むか?」
「だ、大丈夫。ちょっと咳が出ただけよ。これくらいは何でも無いから」
「けど辛いんだろ? 取りあえず今日はする事が無いんだし、体調を整える意味でもベッドで休んだらどうだ?」

 そう言いつつも、病院でもベッドに縛り付けられるのを嫌っていたシェリルだ。大人しく言う事を聞かないんだろうな。そう思っていたのだが。

「そうね。今日はちょっと辛いから少し横になるわ。グレイスの薬は、飲んだからこうなったのよ。だから取りあえず今はいらないわ」
「……あぁ」

 そうか、そう言えば確かにそうだった。シェリルの身体の具合が悪いのはV型感染症を抑える薬で、それが原因で風邪っぽい症状が出るんだったな。

「じゃあ、まずは横にならないといけないだろ。ちょっと待ってろ」
「え? ちょっ、アクセル!?」

 シェリルを横抱きにして寝室へと運び、ダブルベッドへシェリルを寝かせてやってから毛布を掛けてやる。

「午後は出掛ける用事があるから今のうちに食事を作っておくけど、何が食いたい? やっぱり風邪っぽい症状なんだしお粥とかか?」
「そうね、その辺はアクセルに任せるわ。……それにしても、あたしがこんなに簡単に人に弱みを見せる事になるなんてね。フロンティア船団に来る前には予想も出来なかったわ」
「嫌か?」
「まさか。グレイスの件とか色々あったけど、アクセルに出会えたのは間違い無くフロンティア船団に来て良かった事よ。……それにランカちゃんに会えた事もね」
「そっちだけか? せめてランカといい仲のアルトくらいは入れてやれよ」
「ふふっ。まぁ、ランカちゃんに良い影響を与えているようだし、アルトもその中に入れておこうかしら」
「そうだな、きっとそれを知ったらアルトも泣いて喜ぶだろうさ」

 嬉しさじゃなくて、色々な意味で泣く事になりそうだが。
 そんな風に考えつつ、シェリルを寝室のベッドに残して台所へと向かう。
 さすがに凝ったものは作れないが、お粥程度ならそれ程難しくは無いので俺でも作れる。勿論四葉が作るような本格的な物じゃ無く、なんちゃって病人食だけどな。
 白米を水で洗ってぬめりを取ってから鍋に入れ、多めの水で炊いていく。尚、飯に関しては空間倉庫から出した物だ。このフロンティア船団では天然物の米というのは作られていない事は無いが、量が少ない。つまりその分値段が高い。
 買って買えない事はない値段だが、空間倉庫の中に炊きあがりを保存した白米を所持しているのに、わざわざ無駄遣いをする必要も無いだろう。
 鍋の中に入っている水が沸騰したら、弱火にして適当に中をかき混ぜる。その後はそのまま弱火で炊いていき、仕上げに溶き卵と塩を入れて味を調える。
 本当は梅干しか何かがあればいいんだろうが、残念ながら空間倉庫の中にも無いんだよな。ホワイトスターに戻ったらネギま世界に行って四葉辺りに貰ってくるか。いや、中華メインの四葉だと梅干しを持って無いか? 寧ろあるとしたら近衛の方だろうな。……意外とエヴァ辺りは日本文化を好んでいるんだから持っているか?
 ああ、日本文化と言えば歌舞伎に関してもエヴァ辺りなら詳しかったりするから、その辺も聞いておけばいいかもな。
 そんな風に考えつつ、手早く出来たお粥を持って寝室へ……と思ったら、シェリルはぐっすりと眠っていた。
 このままここにいてもシェリルの邪魔になるだけか。
 腹が減ったら食べる様にメモを残し、時間を確認すると昼にはまだもう少し時間がある状態だったので、街をブラブラしつつ時間を潰す事にする。
 やってきたのはいつものクレープ屋。

「おう、坊主。今日は1人か? 珍しいな」
「ああ、ちょっと風邪で寝込んでいてな。下手に騒いで起こさないようにしてこうして出て来た訳だ」
「……おい、もしかして坊主。シェ……いや、相方の嬢ちゃんと一緒に暮らしているのか?」
「そうだが? ……ん? 知らなかったか?」
「初耳だよ。と言うか、それが知られたら色々と面倒な事になるのは確実だぜ? なのに、よくもまぁ」
「そう言われてもな。何と言うか、ある意味成り行きに近いところもあったしな。それよりもクレープをくれ。軽食系の奴がいいな」
「あんな有名人と同棲とか。……なんて羨ましい奴だ。ええいっ、なら同棲祝いに今日は現在考え中のメニューを試食させてやるよ。もちろん試食だからお代は結構」
「いいのか?」
「ああ、問題無い。ちょっと待ってろ」

 そう告げ、普通のクレープ生地ではなく蕎麦粉を溶いたガレットのようなクレープ生地を広げ、そこにミートソースやチーズ、スティック状に切られたキュウリといったものを乗せていく。ミートソースとチーズの為だろう。周囲にどこかピザ風の匂いが漂う。

「これってもうクレープじゃなくてピザなんじゃないか?」

 その匂いに思わずそう尋ねると、店主は俺の言葉に難しい顔をしながら頷く。
 食感を出す為にキュウリを使っているのがちょっと珍しいが、ミートソースとチーズというのはまさにピザの具材だろう。……まぁ、どちらかと言えばパスタっぽいが。

「そうなんだよな。確かにピザっぽくなってしまうのが色々と問題なんだよ。出来ればもう少し匂いを抑えられればいいんだけど、そもそもミートソースとチーズを使っている時点でそれは難しいしな」

 そう言いつつ、手早く生地を巻いてミートソースと溶け始めているチーズ、キュウリを包み込んで紙パッケージの中に入れてこちらへと差し出す。

「ほい、食ってくれ。無料なんだから、せめて味の感想くらいは聞かせてくれよ」
「ああ、匂いだけで言えば全く問題無いと思うけどな。……ピザっぽくて」
「うるせえ。それは分かったから、とっとと食えってんだ」

 店主の声に押されるように、ピザのガレットとも言うべき料理へと噛ぶりつく。
 まずは蕎麦粉の香りが一瞬口の中に広がり、次にミートソースと半分程溶けたチーズの濃厚な味が口の中に広がる。そしてこれはどうかと思っていたがキュウリだが、半分くらい火が通っているにも関わらず、まだしっかりとした食感が歯を楽しませる。
 ……へぇ、これはなかなか。
 キュウリと言えばサラダやサンドイッチといった風に生で食べるか、あるいは漬け物にするか。そんな料理方法しか知らなかったが、熱を通すというのはありかもしれないな。
 そう言えば、以前ネギが近衛にキュウリの味噌汁を作って貰った事があるとか言ってたな。聞いた時は、キュウリの味噌汁? とか思ったけど、こうして熱を通しても歯ごたえが無くならないというのはいいかもしれない。
 つまり総合的には……

「うん、美味い。間違い無く流行ると思う。……とは言っても、このクレープ屋のメインの客層とは違って男向けではあるな」
「そりゃそうだろ。元々働いている男達の為に開発したメニューなんだから」
「……なるほど」

 呟き、周囲を見回す。
 幸いこの辺はあまり被害が出てはいないようだが、それでも少し離れた場所では幾らか破壊されているビルの類もある。そして瓦礫を片付けている新統合軍の軍人や土木作業員の姿も。
 肉体労働に勤しんでいる者達の為に作ったメニューがこのピザ風のガレットなんだろう。

「俺は見ての通り力とかも無いから、あっちの手伝いに回ったとしてもそれ程力になれない。なら、俺が得意としている部分であの人達の力になりたい。……もっとも、当然相応の料金は貰うけど」
「無料じゃないのかよ」
「当たり前だろ。そんな真似をしたら一時的には良くても、すぐに後が続かなくなる。材料費やその他諸々を考えて、少しだけ俺の利益になる程度の料金にさせて貰うつもりだよ」

 小さく肩を竦める店主。確かに言われれば無料で配って、結局後が続かなくなったりしたら意味が無いか。

「ま、さっきも言ったけど、この味なら十分流行ると思うよ。……向こうがこれを買いに来てくれたらな」

 クレープ屋である以上、基本的には客層は若い女が多い筈だ。そんな若い女が並んでいたり食べたりしている中で、肉体労働をしている男達が入って来られるかと言えば……正直、微妙だろう。
 だが、店主もその辺は理解しているらしく俺の言葉に再び小さく肩を竦める。

「ま、いざとなったらこっちから売りに行くさ」
「そうか、頑張ってくれ。なら俺はそろそろ行くよ。ピザ風ガレットは美味かった。メニューになってたらまた買わせて貰うよ」
「ああ、そうしてくれ。もっとも、値段は今よりも高くなっているだろうけどな」

 そんな風に言葉を交わし、おやつにしてもちょっと物足りないので果物多めのクレープをもう1つ食べてからその場を後にする。
 ……まだちょっと時間的には早いけど、L.A.Iの方に顔を出してみるか。ルカ辺りがいれば、少し早く調整を開始出来るだろうしな。そうすれば、結果的に家に戻るのが早くなって、シェリルを1人で寝かせておかないでも済む。
 そんな風に考え、L.A.Iへと向かうと……

「あ、丁度良かった。アクセル君、今から時間ありますか?」

 L.A.Iへと入るや否や、ルカからそう声を掛けられる。
 ただ、今のルカの様子から考えるとYF-29に関してでは無いようだが。
 そうも思ったが、引っ張って行かれた先はYF-29が開発されていた格納庫で間違いはなかった。実際に機体もあって、大勢の技術者や整備員達が機体の装甲を剥いで中身を剥き出しにしながらコンピュータと繋げて何らかのデータを取っている。
 だが、ルカはそんな者達を気にもとめた様子も無く、奥の方へと向かう。
 その先にあったのは、見覚えのあるガンポッド。VF-25の使用しているガンポッドだ。

「これがどうしたんだ? 何か改良でもしたのか?」
「はい。ただ、改良したのはガンポッド本体でありません。弾丸の方ですけどね」
「弾丸?」

 訝しげに尋ねると、ルカは笑みを浮かべて頷く。
 余程に自信のある出来なんだろう。

「この前の戦いでディメンジョンイーターを使って環境艦諸共にバジュラを消滅させたじゃないですか」
「そうだな」

 頷き、そこでルカに聞いておきたいことがあったのを思い出す。

「そう言えば、ガリア4が消滅したのはバジュラじゃなくてこのディメンジョンイーターだったんだな」
「……はい。どうやらL.A.Iで情報を流していた者がいたらしく。現在は調査中です」

 数秒前の話を忘れたかのように無念そうな表情を浮かべるルカ。
 まぁ、それも無理は無い。自分の父親が経営している会社で、家族も皆働いている会社だ。それだけに、裏切られた感じが強いんだろう。

「と、とにかくですね。このディメンジョンイーターを基にして開発したのが、新しいガンポッドの弾丸でもあるMDE弾頭です。これは極小型のディメンジョンイーターといってもいい効果を持っていて、空間ごと強制的に疑似ブラックホールでフォールドさせる代物です。なので、バジュラでもこれに対抗するのは難しいかと」
「……絶対、とは言わないんだな」
「ええ。さすがにそれは保証出来ません。反応弾ですらあっさりと無効化してますから、どんな手段を使ってこのMDE弾頭を無効化するかは……」

 そうルカが喋った時だった。1人の男がこちらへと向かって走ってくるのを見つけたのは。その手が懐から銃を取り出し、銃口をルカの方へと向け……トリガーを引き、周囲に乾いた音が鳴り響く。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:685
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:1394
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:976 
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