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アクセル・ワールド 〜赤龍帝の拳〜 (更新凍結中)

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第一話 黒雪姫と赤龍帝

 
前書き
二話目です。今回は一巻の主要キャラはある程度出そうかと思っています。ちなみに主人公の名前はハイスクールD×DとAWの名前を足した物です。見た目はブラックブレットの里見連太郎を少し幼くした感じです。  

 
「えっと、転校生の有田一誠です。どうぞ、よろしくお願いします。」
そう言って、俺はぺこりと頭を下げる。うっわ、みんなこっち見てるよ。めんどくせえ…あれだろ?あいつ目つき悪いとか、気味悪いとか、そんな感じだろ?わかってんだよ。今更期待なんかしねえ。

なんて、一誠は超後ろ向きな思考に陥っていたが、現実は…

ーあの人かっこいいね!
ーあの鋭い目つきとかいいよね!
ー私狙っちゃおうかなー。

などと、大絶賛だった。だが男子には

ーけっ、あんな奴の何処がいいんだよ!
ーでも、あいつ転入試験ギリギリだったらしいぜ。
ーそれなら大丈夫か?
ー俺さ、朝あいつが塀を飛び越して来るの見たんだ。めっちゃ主人公っぽかった。
ーよく見るとイケメンだよな…
ーダメだ。勝てる気しねえ。

と、諦めと共に嫌われた。

さてと、中学生にもなるとアレだな。嫌われる事にも慣れた。
「ねえねえ!有田君って何かスポーツとかやってたの⁉︎」
「い、いや、なにも、」
「朝塀を飛び越えてきたって本当⁉︎」
「あ、ああ…時間なかったから…」
なんだよこれ…まさかこいつら俺の情報を引き出してイジメのネタに使おうとしてんのか⁉︎すごいな最近の若者は…

なんとかクラスメイトからの質問を流し切り、屋上まできていた。

「ってと、ここまで来れば大丈夫だろ…」

扉の影に隠れ、ネクタイを少し緩める。そして、魔法の言葉を一言。

「ダイレクトリンク」

現実の世界から切り離され俺は仮想世界へと足を踏み入れた。

「っよし。これでオッケーと。」

始めてここの学内ネットに入るが、思ったよりも普通だ。
因みに俺の学内アバターは、猫が人型になり、ベストを着て頭にはゴーグルを着けていると言ったものだ。先に言っておくが、俺は猫アレルギーだ。だが昔からこんなアバターを使っている。理由は、本当は猫が大好きだからである。あれ以上愛らしい生物がいるか?いや、いない。だが俺は猫アレルギー…だからこそ、俺は仮想世界では猫アバターを使うのだ。おっと、おかしいぞ?目から涙が…て、そんなことはどうでもよい。
とりあえず歩いた。ここがどんな所なのか。ここにはどんな人達がいるのか。それを知るために、歩く。

「ん?なんだ、あの人集り?」

ぼんやりと歩いていると、広場らしき場所に着いた。そこで、中央あたりに人が、と言うかアバターが集まっているのが見えたのだ。

「………やめておこう。関わるな。なんだか嫌な予感がする。」

自分の勘に従い素直にその場を去った。それが、運命の出会いになるとも知らずに…

「以外と普通だったな。」

ローカルネットから接続を切り、ポツリと呟く。都会の私立学校と言うからローカルネットには少し期待してたのだが。
まぁ、所詮はこんな物だろ。と、その場を立ち去ろうとした、その時だ。

「あれ?一誠?」

最悪の出会いがあった。

「げっ、千由里………」

「何よ⁉︎げって!」

今朝考えていた、会いたいような会いたくないような人物。

活発やイメージを与え、頭の左側には猫のヘアピンを着けてる少し背の小さい女の子。倉島千百合。俺の幼馴染みだ。



「で、一誠。いつこっちに帰ってきたのよ。」

「えっ〜と、ひぃふぅみぃ…ああ、三日ぐらい前かな。」

「なっ、なんで教えなかったのよ‼︎」

「いや、お前がどこにいるか知らなかったし。」

「メールしなさいよ!」

「だからメアド知らねえっての。」

面倒くさいのだ。彼女は。いろんな意味で。あーあ、もう一人の黒い彼女ならこんなんじゃないんだけど。

「とにかく!放課後は一緒に帰るわよ!タッくんもいるんだから!」

「はいはい…って、そっか。お前ら付き合い始めたんだったな。」

最後の方は聞こえなかったようだ。

放課後

「一誠!久しぶりじゃないか!」

「はいはい。久しぶりだなタク。」

黛拓武。背は俺よりも少し高く、正に爽やか少年という出で立ちをした剣道の防具を持った少年。千百合と同じく俺の子供の頃からの親友。

「で、どこに住んでるの?」

タクが、聞いてくる。

「えっと、二人と同じマンションだな。千百合の部屋の上の階。」

「ちょっと!なんでそれ知っててメアド知らないのよ!」

千百合がなんか言ってたが無視だ。

「そっか。それじゃあまた昔みたいにチーちゃんと、一誠と三人で。」

「ああ。そうだな。きっと。」

そうなることを願いたい。
その時、俺はタクの顔に少し影がさしたことにまだ気づいてなかった。
それから二時間ほどして、二人とは別れた。あの二人がいればなんとかイジメにも耐えることができるだろう。よかった。今までのように一人で孤立することはない。隣の席の女子に隣見れないとか、机に落書きとかされなくても大丈夫…だと信じたい。
(隣見れないのはかっこよすぎるからで
机に落書きは告白したら他の女子に消されて落書きみたいになっただけ。)

「さてと、それじゃあ俺も帰るかな。」

ベンチで音楽を聴き終わり立ち上がる。今日は久しい顔ぶれにも会えたことだし、これからは平和な学園生活が………………

「それにはまだ早いんじゃないか?」

訪れるのはまだ先のようだ。
綺麗な声に呼び止められ、ゆっくりと振り向く。この声はもう何度も聞いたことのある声だ。リアルでも、バーチャルでも、そして、あの世界でも。
俺を暗闇から救い出してくれた、美しい黒の王。

「久しぶりだな。黒雪姫。」

「ああ。一年ぶりかな?一誠君。」

我らがネガ・ネビュラスの王という名の俺の知る限り誰よりも。そして何よりも美しい黒の少女が、そこにはいた。  
 

 
後書き
自らの王と再開を果たした一誠。彼女に今の加速世界の現状を聞き、赤龍帝は、もう一度加速世界へと足を踏み入れる。しかし、そこにはかつて純色の六王すら退けた最強の赤龍帝もういなかった……
次回「赤龍帝の復活」 
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