転生者の珍妙な冒険
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あ~、後始末面倒臭い
前書き
前回やってたオラオララッシュ、アレ自分の目的する奴にするにはアレの半分の文字数でよかったみたいです、計算ミス・・・。
数学はキッチリやってた方がいいですね・・・。
あと、更新遅くなってすみません。
勝った、勝ちはした。だけど体がボロボロだ、指1本動かすのも億劫になる・・・。
なんか作者が計算ミスしたみたいで、予定の2倍くらいオラオラ喰らったらしいし、ホント全身ガタガタだよ・・・・。
マトモに波紋練ることも出来んし、治療もそれだと出来ん。
マズイな~、サリナを助けんといかんのにな~・・・。
「グ・・・・・・ガハッ・・・・・!!」
「何だ・・・・生きてた・・・・・のか・・・・。」
取りあえず、今この体をどうするかを考えてたら、吹っ飛んで動かなくなってたカゲツグが思いっきり吐血するのと同時に意識を回復させやがった。コイツの生命力はどうなってんだ?
「く・・・・クソガキが・・・・・!!」
「おぉ、起きてすぐにそんだけ悪態つけたら上等だ・・・。俺の体はボロボロなんだが・・・・・トドメでも差すか?」
「マジで・・・・ウザいガキだな・・・・。俺が今動けんことも・・・・知ってるだろう・・・・がっ!!」
まぁ、確かにそれは見たら分かる。
両脚がどちらもあり得ない方向に曲がってるし、腕は片方千切れてどっかに飛んでったみたいだ。右目も殴り潰されてて鼻や顎の骨もバキバキだろう。
そんな状態で俺にトドメを差しに来たら、それは余程の根性を持ってるか余程の奇跡が起きたかのどっちかだ。で、どっちも嫌だ。
「まぁ・・・いい・・・・・。俺はお前に負けた。お前を殺せという指令、を・・・・・、俺は果たせなかった・・・・・・。」
そうカゲツグが言うのと同時に、アイツの血が手の形になり・・・・・・
「って、お前何をし「『狙撃』。」あっ!!」
止める間もなく、コイツは自分のスタンドで自分の心臓を貫きやがった、気でも違えたかコイツ!!?
「お前・・・・・。」
「任務の・・・失敗、は・・・・俺の責任・・・・。だった・・・・ら・・・、俺が俺の手で・・・・・俺に罰を・・・・下す・・・・。」
凄絶な覚悟と、己の仕事への高すぎる誇り。
その時のカゲツグは、ネーナさんに手を出そうとしてた時の下種ではなく、1人の仕事人の顔をしていた。
俺に、コイツ程の覚悟があるか・・・・?
「そう・・・・・・だ・・・・・。どうせ死ぬ・・・・・俺には・・・・・関係ねぇ・・・・・・。お前、に・・・・・・教え・・・・・・・て・・・・やるよ・・・・。雇い・・・主の情・・・・報を・・・・・な・・・・・。」
「は?」
カゲツグの雇い主の情報?
そりゃあ、欲しいちゃあ欲しいが・・・・。
「いいのか?」
「ハッ・・・・・何を遠慮して・・・・・やが・・・る。どう、せ・・・・俺が・・・・こう、しなかったら・・・・・、お前、は・・・・・情報を・・・・・探って・・・・た・・・・。違うか・・・?」
「なっ!?」
「それ・・・・に、契約・・・、に情報・・・へ・・・・の責、は・・・・、無かった・・・・。」
死ぬ寸前まで俺の事を見透かしたウザいくらいに頭のまわるコイツは、話してる内に血の気が消えてきた。目の光も無くなってる、そろそろ死ぬな。
「いい・・・・・か? 『弓矢』・・・・・だ・・・・。依頼・・・・・主・・・・・は、それを使って・・・・・俺に・・・・力・・・・を・・・・・・・・・・・・」
そこまで言った時、カゲツグの目から完全に光が消え、全身から力が抜けた。
カゲツグは、死んだ。
俺は最後の力を振り絞り、カゲツグの開いてた目を閉じた。
死んだ奴に、罪はない。
死ぬ前に見せた、凄まじい覚悟への、俺なりの返事のつもりだ。
(まぁ、その実俺の行動へのただの言いわ・・・・・クッ!?)
マズイ、そろそろ限界のようだ。
体が倒れていくのを感じるが、それを止めようにも体が一切動かない。
地面とキスするのを覚悟したその時・・・・・。
「ヨシュアさん!!!」
そんな声と共に、柔らかい何かに抱き留められた。
「ヨシュアさん、しっかりしてください!」
どうやら、抱き留めたのはネーナさんのようだ。
気付いたらカゲツグとの戦闘で結構離れた所に来てたようだ、走ってきたネーナさんは息を荒くしていた。
そのお蔭でネーナさんの胸が震えて俺にあt・・・・いや、何でもない。
取りあえずラッキーだ。
「おいおいボロボロじゃねーか! ちょっと待ってろ!!」
続いて駆けつけてきたオッサンが『武器庫空間』の中を探り、瓶を取り出してその中身を俺にぶちまけてって臭っ!!!?
「ゲホッ、ゲホッ!! テメェ何しやがんだオッサンコrオウェェェェェェェェェ・・・・!!!」
口の中に入った!! クッソ不味い、ドブ以下の味がしやがる!!!
「ほら見ろ、叫ぶ元気やら吐く元気やらが出るくらいに回復したじゃねぇか。」
「ウエェェ・・・・・・・。ん? あ、マジだ。」
全快ではねぇけど、骨折とかは治ったし、血も抜けた分再生されたみてぇだ。
何だったんださっきのヘドロみたいなの?
「今のはな、冒険者用の治療薬の中でも1番よく効くヤツだ。1瓶で1万ペリもしやがるが、自動で重大な傷から選んで治癒してくれるのさ。難点は味と匂いだな。体にかけるか飲むかしねぇと効果は出んのにキツイ代物だ。」
「何を爽やかに解説してやがんだコラ・・・・!!」
そんなクソ不味い薬使うなら事前に一言言えよ、流石にアレはキツイわ。
「ヨシュアさん、体の方は大丈夫ですか・・・?」
心配そうに俺に問うてくるネーナさん。いや、それは嬉しいんだが・・・・・・。
カゲツグに破られた服のまま俺に抱き着いて体を押し付けるもんだから胸が俺の体にもろに当たって・・・・・・。
このままじゃ色々ヤバ・・・・・・・・ッ!!!
「こんなことしてる場合じゃねぇ!! サリナが!!!」
俺らが駆け付けた時、サリナは既に血は止まっていたが虫の息だった。
「時間を、かけすぎましたね・・・・・。」
怪我等の状態を確かめたネーナさんはそう言って悔しそうに唇を噛む。
助からない?
いや、そんな馬鹿な・・・・・・。
「オッサン、俺に使った薬は? まだあるんだろ?」
「いや、無茶言うな・・・・。高いから緊急用に1本持ってただけだ。」
「は?」
オッサンの言葉に思わず青筋が浮く。
仕方ねぇんだ、それは分かる。何本も高価な薬を用意するよりも安いのを大量に買って細目に使うのが効率的だ。
分かってるが、今の俺は誰かにキレないとやってられなかった。
「何言ってんだよ!! じゃあサリナがやられた時がその『緊急』じゃなかったのかよ!!? お前ふざけんなよ、アァ!?」
カゲツグとの戦闘で砕けたオッサンの鎧の下にある帷子を掴んで怒鳴りつける。頭では分かってても止まらない。
「オッサン、お前は俺の呼吸法での治療を知ってるだろ!? 俺はほっといてもある程度は自分で治せた!! 何でその俺を治してサリナをほっとくんだよ!!!」
そのままなおも言い続けようとした俺に、オッサンは腕を振り上げ・・・・・
バキッ・・・・・・!!
思い切り顔面を殴り飛ばした。
「ッ、テメェ・・・・!!」
「ナマ言ってんじゃねぇぞ小僧!!!!」
文句を言おうとしたが、言えなかった。
何もオッサンの大音声にビビった訳じゃねぇ。だが情けないことにサリナを助けるのに言い合いが無駄だと思ったからでもなかった。
オッサンが泣いてたんだ。
「この職業で・・・・・、冒険者って職業で、死ぬって出来事は報酬を貰う事の次によくある出来事だ! そして、そのほかにはない! 冒険者は死ぬか報酬を貰うかの2択しかねぇんだよ!!」
仲間の死の場面においては非常にも聞こえる言葉を、本心にしか見えない「仲間を死なせた事への後悔と悲痛の涙」と共に叫ぶオッサン。
そんなオッサンの姿に何も言えず固まった俺を無視して、オッサンは続ける。
「その2択に対する覚悟は、ギルドカードを貰った時に皆してんだ! お前はその波紋とやらのせいで傷つくことが少ないもんで忘れてたようだがな!!! そして仲間は、確実に死ぬ奴か生きる可能性がある奴かだと後者を助けんと駄目だ! それがチームで1人でも多く生き残る手段だからな!! テメェの言ってることは、それを全く頭に入れてねぇ甘ちゃんの戯言だ! 馬鹿みてぇに感情に任せて荒れてんじゃねぇぞ!!!」
「オッサン・・・・・・・・。」
その言葉と、オッサンの涙。そしてサリナの傍で声を出さずに静かに泣きながら荷物等をまとめてるネーナさんを見て、思った。
あぁ・・・・、この人たちも悲しいんだ。
だけど、悲しんでるだけじゃ無駄になるから、自分の感情に鞭打って頑張ってるんだ。
「俺・・・・、情けなかったな。」
「おぉ、分かったかセイト! だったらさっさと荷造りしてサリナを埋葬しに「いや、埋葬はいらねぇ。」は?」
俺を急かそうとするオッサンを制して、俺はサリナに近づく。
「おい、何言ってんだ? 埋葬してやらんとアンデット系の魔物になっちまうぞ?」
「ヨシュアさん・・・?」
怪訝そうな顔のオッサンと、何故か心配そうなネーナさんを無視してサリナの前にしゃがむ。
「よし・・・・、まだ息はギリギリであるぞ・・・。やれる!!」
そして、より強い波紋を練るために無意識でやってる呼吸法を意識的に行い、精度を上げる。
「何してんだ・・・? 早く荷造りするぞ?」
オッサンの声も徐々に心配そうになってきてんな、心配しねぇでもいいのに・・・。
「オッサン、役に立つ説教ありがとうよ。俺に見せてやるよ。」
俺の、命を捨てる覚悟と、仲間を助ける選択を・・・・!!
「おい、見せるって何を「ヨシュアさん!! 止めてください!!! 貴方まで居なくなったら・・・・!!」ネーナ?」
感がいいな、ネーナさんは。軽く気付いたのか?
まぁ、大丈夫でもあるし、手遅れだ。
ジョジョを知らないネーナさんは、俺が何をするかの確実な事は絶対分からないだろうし、分かってももう止まらん。
ここまでなったサリナを助ける、助けられる可能性のある最後の方法。
「コオォォォォォォォォォォォ・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!」
俺の、渾身の、全てを注いだ波紋を!!
「深仙脈疾走!!!!!!!!!!!!!」
メメタァ!!!!
その瞬間、サリナに叩き付けた拳から一気にエネルギーがサリナの方へ流れて、俺は意識を失った。
その直前に見たのは、塞がっていく傷、血色を取り戻し始めた皮膚。
そして、ぼんやりと開いたサリナの目だった・・・・。
後書き
夜集阿 聖斗
身長175cm
体重60kg
ギルドランク:A+
所持金500万ペリ
魔法適性『適性なし』
ジョブ『格闘家』『奇術師』
スキル:波紋の呼吸法(常時発動)
《派生》波紋カッター
波紋ズームパンチ
波紋疾走
仙道・波紋疾走
銀色の波紋疾走
山吹色の波紋疾走
深仙脈疾走
クラッカーボレイ
我流・冷酷な怒りの波紋疾走
スタンド「タロット大アルカナ」
【0番「愚者」の暗示する『 愚者』】
【1番「魔術師」の暗示する『魔術師の赤』】
【4番「皇帝」の暗示する『 皇帝』】
【6番「恋人」の暗示する『恋人』】
【7番「戦車」の暗示する『 銀の戦車』】
【8番「正義」の暗示する『正義』】
【10番「運命の車輪」の暗示する『運命の車輪』】
【17番「星」の暗示する『星の白金』】
【21番「世界」の暗示する『世界』】
サリナ・テッド
身長160cm
体重50kg
ギルドランク:C
所持金5万ペリ
魔法適性『回復』
ジョブ『騎士』
スキル不明
タルタス・フォード
身長200cm
体重100kg
ギルドランク:A
所持金1000万ペリ
魔法適性『強化』
ジョブ『重戦士』『★:ソードマスター』
スキル:武器庫空間
金剛両断
金剛棒・豪風
双龍の鎖
チェーンデスマッチ
ネーナ・チュミン
身長165cm
体重55kg
ギルドランク:C+
所持金100万ペリ
魔法適性『強化』
ジョブ『アーチャー』
スキル:魔導弓
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