ドリトル先生と伊予のカワウソ
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第八幕その十二
「それに阪神を応援していますと」
「まあ阪神ならいいですが」
加藤さんは笑ってです、先生の阪神愛に答えました。
「広島ファンにしましても」
「そういえば関西でも広島ファンの人には優しいですね」
「巨人以外にはですね」
「巨人は駄目ですね」
関西では、です。
「八条学園でもアンチ巨人の人は多いですね」
「というかアンチばかりですね」
「はい、関西自体が」
「こっちでも同じですよ」
「愛媛でもですか」
「カープファンの国ですから」
だからだというのです。
「巨人ファンは少数派ですよ」
「そしてアンチが多いのですね」
「いつも選手を獲っていきますし」
「だからですか」
「阪神からは獲らないので」
「それはどうしてでしょうか」
「決まってます、ファンが怒るからですよ」
加藤さんは笑って答えました。
「だからですよ」
「阪神ファンがですか」
「凄いですよ、阪神ファンの巨人への敵対心は」
「あっ、それは何となくわかります」
「どんどんわかってきますよ、あれは凄いです」
「イギリスのラグビーやサッカーよりもですか」
「フーリガン並ですね」
阪神ファンの巨人への敵対心は、というのです。
「暴れもしますし」
「ああ、阪神ファンの人達は熱狂的ですから」
「ですから若しもですよ」
「巨人が阪神の選手を獲ればですね」
「暴動です」
それが起こるというのです。
「あのチームはまた特別なので」
「確かにかなりエキセントリックなところがありますね」
「広島もそこまではいきません」
「阪神はまた特別ですね」
「先生もそのことが次第にわかってきておられますね」
「次第にですが」
そうしたことをお話してなのでした。
先生達は今度はカワウソさん達のお屋敷に行きます、そうして狸さんとカワウソさん達の仲を進めるのでした。
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