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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第四話 由比大尉!正雪の方じゃないからな!!その二

「世間の評価ではな」
「性格ブスでなくても嫌われるんですね」
「何か世の中の勉強になる言葉ですね」
「君達の評価は性格最低最凶最悪だ」
 こうした評価になるというのだ。
「歴史上でもヒトラー以上に嫌われている」
「うわ、それはまた」
「凄いですね」
「今の君達は世界史上でも屈指の嫌われ者だ」
 ヒトラーをも凌駕するまでだというのだ。
「おめでとうと言っておく」
「全然おめでとうじゃないんですけれど」
「将軍様や尊師以上に嫌われてるとか」
「しかもヒトラー以上って」
「嬉しくとも何ともないですよ」
「人格の評価は鳥みたいな名前の元首相や学生運動家あがりの元首相よりも遥かに低い」
 どちらも日本の歴史にそれぞれ違う意味で禁治産者説が出ている程の輩共だ。その人格の劣悪さで駄目出しを受けた稀有の連中だ。
「そうなっている」
「あの連中よりもって」
「俺達が何したっていうんですか」
「日帝衆と戦って再併合を阻止してるんですよ」
「それっていいことじゃないですか」
 日本の為になっているというのだ。
「俺達日本と日本人の為に戦ってるんですよ」
「言うならヒーローですよ」
「何でそのヒーローがそこまで嫌われるんですか」
「世界から嫌われるならともかく」
 世界各国から嫌われるのはわかるのだった、二人も。何しろ日帝衆と彼等が指導する日本が世界一の厄介ごとを背負ってくれることを邪魔しているからだ。 
 だが、だ。日本国民から嫌われることはというのだ。
「日本人をあの災厄から守ってるんですよ」
「それで何でなんですか」
「日帝衆が支持されて俺達はボロクソなんですか」
「圧倒的な嫌われ方なんですか」
「日帝衆が信頼されていることが一つ」
 まずはこのことが来た。
「彼等はこれまで日本を指導してきて日本を立ち直らせ太平洋経済圏の盟主にし経済も風紀も福祉も教育も素晴らしいものにしてきている」
「その指導がですか」
「国民に支持されてるんですよね」
「それは俺達もわかってますよ」
「日本国民ですから」
 それ故にと言う彼等だった。
 しかしだ、それでもだった。
「けれどあの併合はないですよ」
「百年前やって壮絶に失敗したじゃないですか」
「お金と人材ばかり注ぎ込んで」
「それでずっと日本苦しんだじゃないですか」
「あの失政ガチで百年の苦しみでしたよ」
「そんなレベルの失政じゃなかったですか」
 文字通り国家百年の大計を誤った、日本の歴史上最悪の失政と言っていい。
「維新からそれまでは上手くいってたのに」
「併合してから滅茶苦茶に迷走した位で」
「あの併合と比べたら第二次世界大戦なんて些細なことですよ」
「ほんの小さなミスもなかった訳ではない程度ですよ」
 日本人がこのことに気付いたのは二十一世紀になってからだ、あの戦争もあの併合がなければなかったのではないのかと言われている程だ。
「それで何でまたするんですか」
「日帝衆は反省するんじゃなかったんですか」
「反省したら普通放置でしょ」
「何処をどうやったらまた併合とかいう話になるんですか」
「そこが全然理解出来ないんですけれど」
「これ読んでる読者もそう言いますよ」
 読者も引き合いに出して言う二人だった。
「何であんなとこまた併合するんだって」
「百年前にやってえらいことになってるだろうって」
「しかも反省して何でまたやるんだって」
「反省したら放置だろうって」
「しかも何でこの作品世界の日本人支持してるんだって」
「ないだろ、それはって」
「そんなことを言って話が成り立つのか」
 まずはこう返す悪田部だった。 
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