黄龍の転生者と四神の乙女達
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プロローグ
プロローグ
さて、『転生者』と言うのは一種のゾンビの亜種であると思う。……自分の事ながら酷評してしまうが傍から見ればそんな物だろうと思う。
神様から与えられた『特典』とやらで貰った魔人学園の一作目の登場人物達の《力》を貰ったわけだが……《菩薩眼》の力は流石に持ってなかった。他にも以外だったのが、四神の《力》も無かった。まあ、《黄龍の器》なのだから問題はなさげだが。
だが、『『緋勇 龍麻』の力をベースとして』と言う注釈を入れてしまったのが問題だったのだろうか? いや、正しくは彼の最大の力は黄龍の器と言う世界の王になれる力では無く、『仲間』と言う物にあるのだろう。
全員が心から信頼の出来る仲間たち。《力》と《宿星》に導かれた者同士の絆こそが、凶星の者や陰の器に打ち勝てた細大の力、と言う事だろう。……ぶっちゃけ、龍麻の父親の代って一番人数が少ない気がするのは、触れてはいけないところだろうか?
まあ、等と余計な思考をしつつ俺、『緋勇 四季』は同じく転生特典でデバイスと一緒に貰った次元航行艦で移動した他の次元世界の『麻帆良学園』で影ながら魔法を学ぶべく、その世界での個人情報を共にこの世界に来たパートナーと共に取得中でした。まあ、苗字に関しては完全に偽名だけど。
さて、前置きをした所でもう一つ開設しておこう。……この度の人生は三度目の人生と言うことになり、二度目と三度目は同一人物に転生した事になる。……転生と言うよりも正しくは逆行だろうが。
二度目の人生では色々と有ったが、《力》が完全に使えないことに気がついた。オレの力は四神の宿星を持った仲間を見つけなければ完全に扱えないらしい。力を使えないままに戦い続け……二度目の人生の兄とその仲間達に裏切られた結果……死んだ。
そして、その世界の物語の始まりの予兆を感じた瞬間にこうして次元航行艦を使って逃走したわけだ。……前世の時はデバイスと一緒にこっちも教えてしまったせいでデバイスを奪われ、逃げ込めなくなった。逃げ道を塞ぐのは基本だよな。まいったまいった。
三度目の人生では四神の宿星を与えられた少女に出会えたのは幸運と言えるだろう。二度目の人生では最後まで出会えなかったのだし。
そんな訳で此処からはオレの、いや……オレ達の物語。二つの世界を廻るカオスオーバー(カオスなクロスオーバー)ストーリーの開幕だ。
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