僕は友達が少ない!〜ヨルノタカ〜(更新凍結中)
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第五話 小鷹の妹
前書き
夏休みだったのに一話も進まなかった…
夜空「完璧な職務怠慢だよな。あんた。」
小鷹「給料泥棒ってこうゆう人を言うのかな?」
だって仕方ないじゃん!YouTubeでずっと俺ガイル見てたんだから‼︎面白すぎたんだから‼︎文句ならYouTubeに…
夜空「あんたに言うよ‼︎」
小鷹「これは言い逃れできないよねコロモさん。」
やっべ、小鷹が切れた。
それでは、五話目。張り切ってどうぞ。
あの後、柏崎星奈の教室の扉の破壊。談話室4の扉の破壊が学年主任の先生にバレてしまい、小鷹と夜空はこっぴどく怒られてしまい、一週間部室使用禁止を言い渡された。
「てかどうすんだよ‼︎」
帰り道で夜空が叫んだ。
「いや、どうすると言われましても…」
小鷹はそれを聞いて少し申し訳ない顔で目を逸らす。事実、部室が使えなくなったのは小鷹の責任だからだ。
「一週間か〜。長いようで案外短いもんだよな〜。」
「確かにね。夏休みも後一週間あるーとか思ってたらいつの間にかラスト一日しかなくて、宿題終わらないとか…」
少しわかりずらい例えだが、夜空にはその例えがしっくりきた。ここら辺の気が合うからこの二人はおそらくいいコンビなのだろう。
と、そこでバスが止まる。いつもならここで夜空は降りるのだが…
「あれ?降りないの?」
今日に限って、夜空は降りずにそのまま残った。それを不審に思い小鷹は聞いたのだが、その時夜空が、ニヤリと不敵な笑みを浮かべていた事に
ー聞かなきゃよかった…
と、心の底から思うのであった。
★★★★★★★★★
「それで…なんでウチに来るのさ…」
「いやいや。消去法でこうなるだろ。」
小鷹に出されたお茶を啜りながら夜空はヘラヘラしながらこたえた。
あの後、降りなかった理由を尋ねると、
「丁度いいから小鷹の家行くわ。」
などと、夜空は言った。いや、ぬかしやがった。一瞬ぶん殴ってやろうかと思ったが、流石にバスの中だ。そこでな自重した。だがその後も、殴るタイミングが掴めず、結果ズルズルと自分の家まで連れてきてしまったのだ。
その選択はきっと小鷹にとってこれから先いい結果をもたらすのは何と無く本人だってわかっている。
わかっているのだけれど、小鷹は先のことよりも今の状況に緊張してしまっているのだ。
何故なら、同年代の異性が家に。しかもクラスでもイケメンと名高いあの、英雄王だ。
これでドキドキしない訳がない。しない奴がいるとしたら、そいつは脳が腐ってる。
「じ、じゃあ…少し片付けてくるから…居間で待ってて…?」
「ああ?別に散らかってたってかまやしねぇって。」
「ボクが気にするんだよ!」
そう叫んで、小鷹はドタバタと音を立てながら二回の部屋に駆け込んだ。
「ったく…そこまで信頼されて無いかね俺は。」
小鷹の慌て具合に呆れ半分悲しみ半分で先ほど出されたお茶を啜る。改めて感じたのだが小鷹は以外と家庭的だ。いつも弁当持参だし、このお茶も彼女が入れたものだ。これがなかなか美味い。
ーあいつ、顔も悪くないし料理も美味いし、もしかしたら目つきを治したらいい女か?
一瞬その考えが頭をよぎったがすぐに振り払った。なぜこの俺がそんなことを考えなければならないのだ?ありえない。俺が小鷹を気にかけているのはただ単に過去の恩を返すだけで…
と考えたが、やめた。そもそも小鷹のことをなんとも思っていなかったらこんな弁明じみたことを言う必要もないのだ。
ガチャリと玄関から音がし、夜空の意識が引き戻される。誰かが帰ってきたのだろう。足取りに遠慮が無い。誰であろうか?小鷹の家族構成は、聞かされていない。
「くっ〜くっくっ。我が眷属よ。今夜のおかずは………………」
「あ…えっと…お邪魔してます…」
玄関からリビングまで来たのは女の子だった。小鷹とは違いくすんだ色ではなく、美しい星奈の色に近い。背は低く、夜空の胸辺りにも届かないだろう。発育もしていないところを見ると小学生ぐらいだろうか?
だが、少女には他にも特筆すべき点があった。服装だ。少女は俗に言うゴスロリの格好をしていた。
互いに固まる。少女の方は誰じゃこのイケメンは⁉︎と、自問自答を繰り返し、夜空の方は、小鷹の…妹?いやいやあの中古女からこんな新品女が生まれるわけが、あ、別に姉から妹が生まれるわけじゃねえ。
「あれ?小鳩ちゃん、帰ってきたんだ。早いね。」
その時、二階から小鷹が降りてきた。
服装は少し大きめのパーカーにショートパンツ。それ故に下には何も履いてないように見えてしまう。
だから…夜空がほんの少し。一秒にも満たないほどの一瞬、見惚れてしまったとしても仕方ないことだろう。
「姉ちゃん………グスッ」
「ちょっ、小鳩ちゃん⁈どうしたの⁈なんで涙目なの⁈おい、英雄王!あんた我が家の天使に何をした!」
「なんもしてねえ‼︎挨拶しかしてねえ‼︎むしろそれしかしてねぇ‼︎」
「嘘つけぇ‼︎ウチの小鳩ちゃんは挨拶程度で泣くようなひ弱な天使じゃないわ‼︎泣く最低ラインはチワワに吠えられた時くらいだ‼︎」
「それ結構ライン低いぞ‼︎あ、でもそれくらいか?」
「姉ちゃん‼︎」
「「はいっ‼︎‼︎」」
小鳩が叫び小鷹と夜空は気をつけをしてしまう。一体どんなことを言われるのかと二人は身を引き締めた。が、小鳩の口から放たれた言葉は予想の斜め上を行くものだった。
「遂に彼氏ができたんやね!おめでとう!」
「は?」
「おいおい…」
どうやらこの娘。小鳩は夜空と、小鷹が恋人同士に見えたのだろう。
正確に言うと、小鷹が男どころか他人を連れてくることなど小鳩の短い人生の中で生まれて初めてなのである。故に小鷹が異性を連れてくる=彼氏という式が自動的に成り立ってしまうのだ。
「えっと…小鳩ちゃん?何か勘違いしてない?お姉ちゃんはこの人と付き合ってなんか…」
「そんなこと言わへんでええよ!照れ隠しなんて!」
「おい、小鷹。お前の妹?阿呆なのか?」
「違うわ‼︎小鳩ちゃんは少しおつむが足りないだけだ‼︎」
それからたっぷり一時間。小鷹と夜空は小鳩の説得に持てる言語力の限りを尽くしたのだった。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「は〜…昨日は疲れたな…」
「誰のせいだと思ってるのさ…」
昨日の小鳩ちゃんの勘違い事件から一日が経過し、小鷹と夜空は同じバスで辟易としていた。小鳩の勘違いを正すのは口八丁が得意な夜空でも骨を折った。結局、小鷹がその日の晩御飯にこってり豚骨ラーメンを作ることでとりあえず手を打った。手の打ち方は単純な物で親に言わないと言うごく単純な物だった。もしも父親に知らされたら少し面倒なことになる。
「お前の妹…なんだよな、あれ?」
「そうだよ…悪かったね。あんな可愛い天使がボクの妹で。」
ーいや、その目つきさえ直せばお前はあの妹にも負けないくらいの美人さんだぜ?
と、言いそうになった。だがやめた。理由は今この状態で言ったとしても過剰に卑屈な小鷹は皮肉と受け取ってしまうと考えたからだ。それは良くない。今でさえ卑屈なのだ。これ以上は良くない。だから、夜空は心に思ったこととは逆の言葉を発する。
「ああ、そうだな。お前の妹があんなのなんてびっくりしたぜ。突然変異ってすごいよな。」
「ぐっ…言い返せない自分が悔しい…」
頭を抱える小鷹。そんな姿も面白く思えてしまう。
ーこれは、親バカのようなものか?
そう思う夜空なのだった。
六時間目終了のチャイムが鳴り、小鷹は帰る支度を始める。夜空はと言うと
「って、居ないし…」
六時間目どころか、朝一緒に登校してから教室で一度も見たことなかった。サボったのだろう。あの人は…と、ため息を尽きながら夜空のいそうな場所を少し考えてみる。そんな時だ。
「ちょっと。」
「へ?あっ……なんですか?」
小鷹に話しかける声があった。小鷹に話しかける人など夜空しかこの学園ではおらずいたとしても直ぐに逃げていく人ばかりだったのだが、今回は違った。いつもなら喜ぶべきことなのだが、これはダメだ。彼女はダメだ。柏崎星奈だけは、ダメだった。
「あの、なんですか?」
一行に話し出さない星奈に催促する。これくらいは許されるだろう。この前あんな酷いことを言われたのだから。
「あんた、隣人部とかってのを夜空の奴とやってるんでしょ?」
「それがなにか?」
「入ってあげてもいいわよ。」
「お帰りはあちらですので下僕共を連れて気をつけてお帰りください。」
「ち、ちょっと待ちなさい!そんな引っ張らないで、てか力強!何あんたゴリラなの‼︎」
仕方ないので話してやる。まったく、めんどくさいお嬢様だ。
「あの、冷やかしならやめて欲しいんですが…」
「ひ、冷やかしじゃないわよ‼︎あの、その…」
モジモジと目線を逸らす。おそらく小鷹が男子ならドキりとしていただろう。だが小鷹は女子だ。某ぼっち系ライトノベルのハーレム主人公ではない。故にドキりとはしないが、感性が少しズレてる小鷹は女子でも可愛いと思う星奈を
ーうっわ、なにモジモジしてんだろ、気持ち悪。
としか思えなかった。(星奈派の人達すみません)
だから、彼女の次の言葉に少し驚きがあったのは否定出来なかった。
「あ、私もリア充になりたいのよ‼︎」
「………………………………は?」
後書き
夜空「で、小鷹。結局部屋で何をしてたんだよ。」
小鷹「えっと…ラノベとか、ダビング装置の整理を…」
夜空「お巡りさんこっちです!」
小鷹「ちょっと英雄王⁉︎」
ダビングは犯罪です‼︎
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