転生とらぶる
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マクロスF
0715話
空へと飛び立ち、バジュラ達の注意を引き付け島にいる他の皆の安全を確保しようとガンポッドを撃ったのだが……
「ちっ、俺よりも魅力的なものが島にあるって訳か」
そのものが物なのか、あるいは者なのか。……後者ならやっぱりアルトである可能性が高いだろうな。
とにかく俺の方に向かって来たバジュラは1匹のみで、他の9匹は俺に構わずに島のジャングルへと向かって地上を進む。
不幸中の幸いだったのは、アイランド3に侵入してきたバジュラが雑魚バジュラ、上から降りてきた情報によると機動兵隊バジュラとかいう奴だったことか。そのハンマーヘッドのような頭部の先端にビーム砲とミサイル、尾の部分に近接戦闘用の刃を持つ相手だが、それでも赤バジュラ――重兵隊バジュラ――よりは攻撃力が低い分だけまだマシだろう。
……もっとも、機動兵隊バジュラはその数こそが武器であり、そういう意味では個人行動をしている重兵隊バジュラ1匹の方が対処はしやすかったかもしれないが。
「けど……やらせる訳にはいかないんだよっ!」
頭部の先端から放たれるビームを、ガウォークの足についているスラスターを噴射させつつ回避し、距離を縮めていく。
何が厄介かと言えば、俺の機体上部に装備されているビーム砲は威力が強すぎてこのアイランド3の中では使えないという事だ。……バジュラはそんなの関係無いとばかりにビームを放っているが、重兵隊バジュラと違って威力が低いからこそアイランド3が崩壊するような影響が出ていないのだろう。
もっとも、崩壊はしなくてもアイランド3内の環境的に考えればかなりのダメージであるのは間違い無い筈だ。
とにかく、そのビーム砲を回避しながら機動兵隊バジュラとの距離を縮め……
「沈めっ!」
殆ど密着したゼロ距離からガンポッドのトリガーを引く。
これもまた上から降りてきた情報だが、バジュラというのは脳みそが殆ど無いらしい。それどころか、頭部を破壊されても生きている事が出来るとか。その為、仕留める場合は跡形も無く爆散させるか、あるいは身体全体に満遍なく弾丸を撃ち込む事が必要になる。
「まず1匹! 次!」
さすがに密着状態から身体全体へとガンポッドの弾丸を食らえば、生命力自慢のバジュラでも生き残るのは難しいらしい。そのまま砂浜へと倒れ込んだ機動兵隊バジュラをそのままに、ジャングルの方へとゆっくりと歩を進めている残り9匹の機動兵隊バジュラへと視線を向け、ガウォークのままでスラスターを噴射させ近付いていく。
さすがに向こうも近付いてくる俺に気が付いたのだろう。ジャングルの中に着地していたうちの2匹が背後を振り向き、尾から生えている刃を振り回して同時にこちらへと攻撃してくる。
「っと、そんな単調な攻撃を受けるかよ!」
足に内蔵されているスラスターを噴射させ、その場で横に一回転してタイミングを合わせたかのように振り回された尾の攻撃を回避する。その最中に頭部に装備されているレーザー機銃4門を発射し、右側にいる方を牽制しながら近付いていき……
「はああぁぁぁっ!」
アサルトナイフにピンポイントバリアを纏わせ、そのままバジュラの頭部――より正確には胴体と一体化している頭部――へと突き刺す。
スラスターを噴射させながら突っ込んでいったので、その刃はあっさりとバジュラの頭部を貫く。だが、先程もそうだったようにバジュラは頭部を失っただけでは死なないので……
「ついでの土産だ、食らえよ!」
頭部を貫通したアサルトナイフを引き抜き、空中へと浮き上がってそのまま傷口にガンポッドの銃口を向け……トリガーを引く。
ガガガガガガッ! という銃声がジャングル中へと響き渡り、次の瞬間には機動兵隊バジュラはジャングルの木をへし折りながら地面へと崩れ落ちた。
次! そう思った瞬間、反射的にスラスターを噴射して今までいた場所から後方へと跳び退る。
一瞬前まで俺がいた場所を貫く無数の銃弾。先程攻撃してきた、もう1匹のバジュラによるものだ。
「大体、何でこんな島にお前達みたいなのが来るんだよ! どうせ来るなら、巣になっていた難破船でも……おい、待て?」
銃弾を回避しながら距離を縮め、先程同様にアサルトナイフとガンポッドによる攻撃で撃破しながら考える。
もしかして、本当にこのバジュラ共は俺達が確保したあの難破船を目当てに来たんじゃないだろうな? もしそうだとしたら、フロンティア船団はとんだ疫病神を抱え込んだ事になるが……いや、そもそもバジュラが自分達の巣をこっちに確保したと判断出来る訳が無いか。
のこり5匹のバジュラのうち、3匹がこちらへと向き直って弾丸とビームを発射してくるのを回避し、牽制としてガンポッドを発射しながら考える。
銃口から放たれた大量の弾丸は、俺の能力値とガンファイトの効果によって1発のミスもなくバジュラの身体へと命中していく。
身体中に弾丸を食らい、ジャングルの木を押し潰すかのようにして倒れ込むのを見ながらそちらへと視線を向けると、そこでは倒れてくるバジュラから離れようとしている俳優――鳥の人の主人公でもある工藤シン役――の姿があった。
……正直、済まん。まさかそこにいたとは思わなかったんだ。まぁ、無事だったんだし良しとしよう。
にしても、確かにあの小屋に避難したりヘリや船で逃げ出すよりはジャングルの中に避難する方が安全だったけど、これはこれでちょっとやりにくいな。バジュラを倒すのはともかく、そのバジュラが倒れ込んだ影響で怪我をされたら洒落にならない。
「っと!」
考えつつも機体を動かし、放たれる弾丸を回避しながら接近。ピンポイントバリアで覆ったアサルトナイフでバジュラの身体を斬り裂き、ガンポッドのゼロ距離射撃で撃破する。
既に流れ作業に近いやり取りをしつつ、ふと気が付くとバジュラの数は残り2匹まで減っていた。その中の1匹がこちらに向かい、残りもう1匹は懲りる様子も無くジャングルの中を探すかのように動き……不意に、そのジャングルの中を探しているバジュラの近くから強烈な光が瞬き、同時に大量の煙が噴き上がった。
閃光弾に煙幕弾。となると、あの辺りにミハエル達がいたのか。そうなると、恐らくシェリルも一緒にいるだろう。
シェリルを守る。その為に俺は雇われてここにいるのだから、それを見逃す事が出来る筈も無い。
「邪魔だぁっ!」
目の前に立ち塞がるバジュラに一瞬で接近。通り抜け様にアサルトナイフを一閃。頭部の先端を切断しながら横を通り抜ける。
頭部を破壊されても死なないらしいが、それでも動きに影響は出て来る筈だ。なら、今はそれで十分。それに機動兵隊バジュラ最大の武器でもあるハンマーヘッドのような頭部を切断すれば、こいつらの攻撃力は大きく落ちる。そして……
「こっちだ虫けら!」
ガウォークのまま、レーザー機銃をバジュラの背に連射しながら距離を縮めていく。本来であればガンポッドを使いたいところだが、知らないならまだしも、足下に味方がいると分かりきっている以上そんな真似は出来ないしな。
だが、バジュラにとっても背中を穿つレーザー機銃、それも4門の斉射は邪魔だったのだろう。素早くこちらへと振り向くと、頭部からこちらへとビームを放つ。
だが、先程の閃光弾で視覚を潰されているのか、放たれたビームは微妙に方向がずれており、砂浜へと命中して爆発を巻き起こす。
今のうちにっ!
ガウォークのままスラスターを噴射して近付き、未だに視界が聞かない様子のバジュラの前でバトロイドへ。そのまま鋭くアサルトナイフを一閃し、頭部の先端を切断する。
頭部自体は胴体に埋め込まれているような形になっているので、アサルトナイフで切断するような真似は出来ない。だが、ビーム砲とミサイルを内蔵しているこの先端を切断すれば、残る武器は尻尾のみだ。もっとも、VF並の大きさであるのを考えればその2本の足も大きな脅威にはなるのだが。
「離れていろよ!」
一瞬だけ映像に映ったミハエルやシェリル達に外部スピーカーでそう声を掛け、同時に頭部を失って尾を振り回そうとしている機動兵隊バジュラの足を手に取る。
本来であればVFで可能な近接攻撃は、プログラム的な問題で殴るといったものが大半だった。マクロスプラスのピンポイントバリアパンチなんかが代表的な例だろう。
だが、しかし。EX-ギアという操縦システムにより操縦されるこのVF-25は違う。技術レベル的にダイレクト・アクション・リンク・システムのレベルには至っていないが、それでも一応それなりにこちらの動きを反映させる事が可能だ。つまり……
「柔よく剛を制すって……なっ!」
バトロイド状態のまま、振るわれた機動兵隊バジュラの尾を回避。目の前を通り過ぎた尾を掴み、その勢いを利用して力点をずらし、俺の予想外の動きでバランスが崩れたところで……地を踏みしめている2本の足を払う!
VFと同じ程度の大きさを持つ機動兵隊バジュラが空を舞い、先程通り抜け様に頭部の先端を切断してきたバジュラへとぶつかり……
「おや」
俺にとっても予想外だった事に、投げられたバジュラがぶつかったのは頭部を俺に斬られて鋭利な槍の如く尖っていたその先端。つまりは……
「モズの早贄か」
ピクリ、と動きながら胴体を貫通されて血を流しているバジュラと、突然降ってきたその重量に押しつぶされた形のバジュラ。その2匹へと向かい、ガンポッドの銃口を向け……
「愛、直撃」
精神コマンドを使い、トリガーを引く。
精神コマンドにより、格段に威力を増したガンポッド。そこから放たれた弾丸は、エネルギー転換装甲を身に纏っているバジュラを……しかも2匹纏めて難なく貫き、それでもまだ威力を落とす事無く海の方へと飛んでいく。
そんな状態のまま、数秒。文字通りに身体中を穴だらけにされたバジュラは、頭部を失う云々といった話では無く、そのまま息絶え地面へと倒れ込んでいく。
「ふぅ。……おい、全員無事か?」
取りあえず襲ってきたバジュラを全て倒し終えたと判断し、外部スピーカーで外にいる面々へと声を掛ける。
「ああ、何とか全員無事だ! にしても、まさか生身でバジュラとの戦闘に巻き込まれる羽目になるとはな。こんな事はもう2度とごめんだぞ」
ミハエルは呟き、手に持っていた拳銃の安全装置を掛ける。
バジュラを相手に拳銃程度でどうなるものでもないとは分かっていたのだろうが、それでも無いよりはあった方がマシだと判断したのだろう。
色々と言いたい事はあるだろうが、生身でバジュラと応対したという経験は決して無駄にはならない筈だ。
「シェリルは?」
「あたしは大丈夫よ」
シェリルが手を振りながらジャングルの中から姿を現す。
こうして見る限り、怪我をした様子は無いな。他の撮影クルーにしても機材何かはともかく、怪我の類は一切していない。
バジュラに襲われた被害として考えれば、酷く小さい被害だろう。
そのまま安堵の息を吐き、カメラで周辺を見回し……
「へぇ」
アルトが脅えるランカを抱きしめるようにして庇っている光景を目にする。
後でオズマにでも見せてやるとして、この映像は保存しておくか。
そんな風にコックピットで作業を行っていると、地上にいるルカから声が掛けられる。
「アクセル君、さっきバジュラに何か特別な弾頭でも使いましたか?」
「いや、標準的にこの機体に装備されている弾頭だが」
「おかしいな。標準弾頭でバジュラのエネルギー転換装甲を2匹分纏めて貫通するなんて出来無い筈なんだけど……」
この辺、さすがVF-25を開発したL.A.Iの技術開発部の特別顧問といったところか。自分達が開発した機体や武器だけに、そのスペックは十分承知している。
まぁ、バジュラ2匹を貫通した弾丸は全弾海の方に飛んでいったから、見つけるのは非常に難しいだろうし、あるいは見つけて調べたとしても何の異常も見つからない筈だ。それは俺の機体が持っているガンポッドも同様で、精神コマンドという能力を理解しない限り攻撃の秘密を知る事は出来無いだろう。
だが、疑われて妙なボロを出すのもごめんなので、話を逸らす。
「けど、何でこのアイランド3にバジュラが来たと思う? お前の所でもバジュラについての解析は任されているんだろう?」
「うーん、残念ですが分かりませんね。アイランド4に向かったのなら僕達が確保した巣を取り返しに来た可能性もあるんですけど」
小さく首を傾げるルカ。
……もしかして、最初はバジュラも巣を取り返すつもりでフロンティア船団に向かって来たけど、その途中でどうにかしてアルトを見つけて、そっちの確保を優先した……とかか? いや、まさかな。ちょっと無理がありすぎるか。
内心でふと思いついた馬鹿な考えを一蹴し、その時になってようやく避難警報が解除されている事に気が付く。
俺がアイランド3に進入してきたバジュラを全部片付けたからか、あるいは外で陽動とかをしていただろうバジュラを新統合軍やS.M.Sが片付けたのか。どちらにしろ、何とかなったのは良かったと言うべきだろうな。
だが……
「この状態で映画の撮影、出来るのか?」
島の至る所がミサイルやビーム、弾丸により荒れ果てているような状況である。この状態で映画の撮影を続けるとしたら相当困難じゃないんだろうか。
そう思いながらも、取りあえずはS.M.Sへと通信を入れる。
尚、後日他の島で映画の撮影は続行され、マクロス・ゼロを主題にした映画鳥の人は無事に撮影を完了して公開される事になる。更に、ランカがヒロインでもあるサラの妹役でもあるマオとして出演することになり、一躍トップアイドルとして超時空シンデレラと呼ばれるようになっていくのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:710
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:651
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