ドリトル先生と伊予のカワウソ
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第四幕その三
「お風呂はいいよ」
「そうだね、ただね」
「ただ?」
「今の先生ってね」
そのほっとしているお顔の先生を見ての言葉です。
「完全に日本人の顔だよ」
「そうなっているんだね」
「うん、お風呂を楽しんでいてね」
「実際に楽しいよ」
「顔立ちもそんな風かな」
日本人のものになっているというのです。
「日本人になってるよ」
「ううん、お風呂の中だと特にそうなるのかな」
「なってるよ」
「そうなんだね」
「そうした感じだよ」
「シャワーだとこうはいかないんだよね」
先生は今も満足しているお顔です、そしてなのでした。
先生はお風呂の後でお酒も楽しみました、その次の日の朝はです。
鯛飯です、先生はその鯛飯を食べて旅館の人に言いました。
「これも美味しいですね」
「はい、松山の名物です」
「そうですよね、いや朝からご馳走ですね」
「折角だと思いまして」
それでだとです、旅館の人は先生に穏やかな笑顔でお話します。
「朝に出させてもらいました」
「そうですか、では」
「その鯛飯を召し上がられてですね」
「それからです」
こう言うのでした、先生は一日のはじまりに言いました。
「お風呂に入って」
「出ていかれますね」
「お仕事に行ってきます」
「頑張って下さいね」
「有り難うございます、それでは」
先生は旅館の人と笑顔でお話してでした、そのうえで。
鯛飯を食べてお風呂も楽しんでなのでした、動物達と一緒に旅館を出てです。そうして学会に出たのでした。
そしてお昼はです、加藤さんが先生にお勧めするものは。
「では今日のお昼は」
「何にされますか?」
「坊ちゃんはどうでしょうか」
笑顔での言葉でした。
「いよいよ」
「天ぷらそばですね」
「はい、これです」
それを食べようというのです。
「これを食べませんか」
「三杯ですね」
「ここは」
「いいですね、実は僕は日本に来て」
「お蕎麦もですね」
「大好きになりました」
そうなったというのです。
「おうどん以外にも」
「そうですね、それでは」
「お昼はですね」
「天ぷらそばを食べましょう」
こうお話してでした、そのうえでなのです。
皆で、です。笑顔でなのでした。
あるお蕎麦屋さんに向かうことになりました、その途中に行く為に乗ったものはといいますと。
バスです、その鮮やかなバスの中で、です。加藤さんはこう先生にお話しました。
「このバスも坊ちゃん由来のものでして」
「そうなのですね」
「マドンナバスといいます」
加藤さんはこのバスのことも先生にお話するのでした。
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