でんきタイプで縛りプレイ
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8話:ハナダの人魚伝説
前書き
サブタイはテキトーです。文章もテキトーです。
ハナダの人魚伝説……そんなものは聞いたことがないがな。
ハナダジムにはたくさんの人魚…みたいな優雅で可憐にプールを泳ぐビッチ共が沢山いるので有名だ。
ごめん、ビッチだけじゃない、普通の女の子もいる。海パン野郎だっているさ。
水着姿でキャッキャウフフされると引きこもりだった俺は挙動不審になったり目のやり場に困ったりたぶんキモかった。
「ガキんちょのくせに何顔赤らめてるのよ、アンタ」
「……ほっといて」
今、俺の目の前にも人魚がいる。
おてんばな人魚。しかし、どの人魚よりも人魚という言葉が相応しいと思えた。ガキだけど。
「ははーん、そんなに私のことが魅力的だったのね? このマセガキ」
「……うるさい、さっさと試合してくれ」
こんな、くそっ、頬が赤いのはきっと夕日のせいだ。室内だけど。
俺がこんなガキに頬染めてどうするんだよ、ロリコンなのだろうか……ちょっとショック。
「さあ、ガキんちょハルト。お互い良いポケモンバトルをしましょ」
「……ふん。よろしく」
さて、ハナダジム戦、バトル開始だ。
今回のバトルフィールドは一言で表現すればプール。水中戦が得意な【みずタイプ】のポケモンが有利に戦えるように作られたフィールドだな。
さっきまでビッチな人魚たちが泳いでいた大きめのプールの中央に浮いている正方形の足場。その周囲には数十箇所小さめの足場がある。不安定な足場。
完全にアウェイだ。ニビジム戦とはえらい違い、難易度が一気に上がった気がするな。
「なぁ、これって俺のポケモンが水中に落ちて失格とかないよな?」
俺はレフリーな人魚みたいなお姉さんに訊いてみる。このビキニのお姉さんは意外とまともな人種だと判断したからこの人をレフリーに指名したりもしたんだがな。
「はい、落ちても問題ありません。ただし戦闘が続行できない場合は戦闘不能とみなしますので。まぁ基本は戦闘不能状態になるまでは失格になりませんね」
「ん、ありがと」
「は、はい……///」
「………」
……これからこのスマイルは封印しようか。
恐ろしいなこの顔面フェイス。まともな女性もビッチ化させてしまうのだろうか。
「アンタ、私の時とえらく態度違うくない?」
「……そんなことはないさ、たぶん」
さて、バトル開始だ。
「私の一番手はこの子よ」
「ヘヤッ!」
ヒトデマンか。ゲーム通りだな。
「じゃあ俺は……いけっ、ピカさん。くれぐれも足滑らせてプールに落ちるなよ」
「ビカッ(ははっ、そこまでマヌケじゃないぜ旦那)」
不安なのはお前のその体型だ。
「……ちょっと、そのピカチュウちゃんと運動させてるの?」
「……ほっといて。バトルの時は輝くからいいの!」
「というか、バトル中にお菓子食べさせないでよ!! しかもプールの真ん中で!!」
ピカさんは今日も平常運転でポテチをほうばっていやがった。
「あぁ、もういいわ。隙ありよ、ヒトデマン【みずてっぽう】であのポテチを狙いなさい」
「ヘアッ!!」
ヒトデマンの【みずってっぽう】は器用にもピカさんからポテチを吹き飛ばし、それは俺の手元まで飛んでくるのかなーと思ったけども飛距離が足りずプールに落ちた。
それだけでピカさんは激オコだけどな。
「ビカッ、ビカチュウ!!(お前は俺を怒らせた)」
なんとかインフェルノだな。
「ピカさん、ポテチの恨みを晴らしてやれ。最大火力で【でんきショック】だ」
「ビカッ!!」
どれだけ本気を出しても【でんきショック】だが【みずタイプ】には効果抜群だ。
「甘いわ、ヒトデマン潜って躰すのよ!」
「ヘヤ!!」
水面に浮いていたヒトデマンはプールに潜って紙一重で回避したか。だったら…
「だったらプール諸共【でんきショック】だ!」
「ビカッ!!」
感電してくれるよな?
「だから甘いって、ヒトデマン【スピードスター】よ!!」
「躰せピカさん!」
いつの間にか水面から飛び出しては背後に回り込まれていた。
いや、足場の下を潜ってきたんだ。それもかなり速いスピードで。
「ビカッ!!(足滑った!!)」
ピカさんは相手の攻撃を躰そうとして、さっき注意したのに滑りやがった。
滑っただけだったらよかったが、相手攻撃をまともに食らってプールに落とされた。
くそっ、これじゃ対戦相手の思うつぼだ、はやく足場あるフィールドに戻らないと……とピカさんに命令したかった。
「ビカッ! ビカッ!!(溺れる助けてくれーーー!!)」
「……オワタ」
思わぬ番狂わせだ。
ピカさんは戦闘続行できる状態じゃなかったので、戦闘不能と見なされた。
今度、泳ぎの特訓してやるか。
「ピカさん戻れ、サンダース頑張ってくれ」
「ギャウ!(ハルトとプールデートキタコレ!!)」
相棒に2匹KOしてもらう他はない。
「あら、また【でんきタイプ】なのね……ちなみに訊くけど、あのタケシに【でんきタイプ】だけで戦ったんじゃないでしょうね?」
「……そうだけど何か文句ある??ピカさんも今日と違って活躍してくれたんだぞ」
「いや、別に文句はないけど……」
相当警戒してるな。
「先手必勝よヒトデマン、【スピードスター】でプールに叩き落として!」
「ヘヤ!!」
「サンダース、周囲の足場も使って攻撃を躰わせ!!」
「ギャウ!!(なになにちょっとしたアスレチック??)」
サンダースはヒトデマンの攻撃を回避してはメインの足場の周囲にある小さい足場を、まるで子供がはしゃぐように次々と飛び移っていった。
水面に揺られる不安定な足場だっていうのに速い速い…
「サンダース、【にどげり】でヒトデマンをプールの中へ叩きつけろ!!」
「ギャウギャウ!!」
高速で飛び移るサンダースが最後に跳躍しては、
「お願いヒトデマン避けて!!」
「……遅い」
カスミが命令を下し終えるよりも先に相棒の攻撃がヒトデマンを捉えた。
ちょっとした爆発物が水中で爆発したんじゃないかってぐらい水しぶきがあがる。
「ギャウ!」
攻撃を仕掛けた本人はヒトデマンを足場にしたかのようにもう一度跳躍してはメインの足場まで戻ってきていた。
「はっ……ヒトデマン、戦闘不能!!」
レフリーなビキニのお姉さんの反応が遅れる。
「……よくやったわヒトデマン」
「ヘ、ヤ……」
カスミはヒトデマンをモンスターボールに戻して次のポケモンを繰り出してくる。
「相当やるわね、アンタのサンダース。でも、私のポケモンは【でんきタイプ】のポケモンにだって負けないのよ! いきなさい、マイステディ!!」
「ショワ~~~!!」←鳴き声テキトー
「スターミー、【バブルこうせん】よ!!」
「避けて【ミサイルばり】だ!」
「ギャウ!」
相棒は小さい足場に飛び移っては【ミサイルばり】を放った。
相手は【エスパータイプ】でもあるんだ、効果抜群だろう。
「スターミー【こうそくスピン】!!」
「あっ……」
そういう手もあるのか。高速回転により弾かれているのか。
俺の選択ミスだわ。【10まんボルト】なら一撃だったか。
そして、俺のこのミスで相棒は窮地に立たされる。
「スターミー! このまま【こうそくスピン】でサンダースに突撃よ!!」
「くっ、避けろ!」
「もちろん回避するのも想定済みよ!」
回避しようがブーメランの如く戻ってくるスターミー。
相棒がたまらず反撃しようとするが足を滑らせた。馴れない足場なんだ、しかしなんてバッドタイミング。
高速回転したスターミーの一撃が襲う。
「ギャウ!?」
水しぶきが上がる。
相棒がプールに叩き落とされた。
「まだ攻撃は終わってないわ! トドメよ、スターミー!【サイコキネシス】!!」
「ちっ、このタイミングで……」
スターミーは水中にいるであろう相棒を追っては【エスパータイプ】最高峰の必殺を放った。
相棒の悲鳴が聞こえた気がした……
どうなっているか状況が把握できない……
水中にいる相棒に俺の声は届くだろうか。
「サンダース、【10まんボルト】だ!!」
……反応は無い。
「どうやら勝負あったみたいね」
「ショワ~~~」
「………」
スターミーだけが浮上してきた。
相棒は姿を見せない。
まさかの敗北なのか……
否。
あの改造ポケモンがこんなところで負けるはずない。
俺が相棒を信じなくてどうするんだ。
ゴメンな、サンダース。一瞬でもお前を信じてやれなくて……
次の瞬間、水面が電撃を帯バチバチバリバリと光りだした。
「なっ、もしかしてアンタのサンダースが!?」
「あいつ……【10まんボルト】でプールの水を利用して自分に感電させたんだ」
「サンダースの特性【ちくでん】……ッ!??」
ちゃんと声は届いていた。
「だったら、もう一度攻撃すればいいだけの話よ。スターミー【サイコキネシス】」」
「その攻撃はそっから当たるものか?」
「くっ……」
水中で姿を見せずにバチバチしてらっしゃる相棒だが、どこに潜んでいるか分からないのに攻撃対象になるはずもない。
だから、スターミーはさっき水中に潜って攻撃をしかけたのだ。
今はずっとバチバチ目くらまし状態だし電気プールに飛び込む自殺志願者でもない限りは近づけないだろう。
ここしかチャンスがなかった。
「もう一度だ、サンダース。【10まんボルト】だ!!」
「ギャウ!!」
「くっ、スターミー【サイコキネシス】よ!」
「ショワ~~~!!」
水面を飛び出した相棒の方が早かった。魚類じゃなくても水面を跳ねれるんだ。
背後から飛び出してきた相棒にスターミーは振り向くというムダなモーションのせいで攻撃が遅れた。
「スターミー!!?」
「ショワ……」
当然、効果抜群でスターミーは戦闘不能。
「勝者、チャレンジャー・ハルト!!」
よしっ、カスミに勝った。
「くやしいけど、私の負けね。良い勝負だったわ」
「うん」
どっちが勝ってもおかしくなかったもんな。
「はいこれ、ブルーバッチよ。受け取って」
「ありがと」
これで2個目のバッチゲットだぜ。
これほど嬉しいことはない。
「あと、こんなにも熱くなったのは久しぶりよ、お礼にキスしてあげる」
「イミガワカラナイ。やっぱりビッチじゃねぇか……ッ!?」
「ほ、ほっぺたにちょっとチュウするだけじゃない、それの何が悪いのよ!」
これほど嬉しくないと思ったことはない。
おてんば人魚もビッチ疑惑浮上してショックだ。ガキんちょは趣味じゃないはずだよな……??
「でも、私決めたの。アンタがあと少し大きくなるまでキープしておこうと。やっぱり自分よりポケモンバトル強い男が彼氏じゃないと嫌だしねー」
「えー、それ本人の前で言わないでほしい……」
キープとかいう言葉が一番嫌いかな。人のこと言えないかもだけど。
「ああ、あと、私情抜きにして、クチバの豪華客船に招待されたんだけど、アンタも来なさいよ。いろんなトレーナー招待されてるから良い経験できると思うわ。はい、これ私の券の余りの分。残り一枚」
……それってアレじゃね?あの彼氏っぽい少年に渡すはずだったやつとかじゃね??
「……いや、俺は大丈夫。変態のマサキに一枚貰っているから、それは他の人にあげたって。あの少年にもう1回アタックしてみたら??」
「……ふぇぇ」
泣かれた。俺が泣かしたのか。昼のこと、思い出して泣いているんかい。
これは悪いことした。
「ハルト君……」
あ、ビキニのお姉さん。この状況どうすればいいんですか、助けてください。
「カスミちゃんはハルト君と行きたいのよ。我慢しなさい」
「ふぇぇ……」
それはあんまりだよ、いろいろと酷いよビキニのお姉さん。
やっぱり他人を簡単に信用しちゃダメだな。
まぁカスミたんはそこまで悪くないとは思うが、な……
後書き
最後のやり取りは次話の冒頭にもっていくべきかな、と悩みましたが、もうこれで投稿しました
感電で【ちくでん】は本当にできるのか知りませんが、そこらへんはテキトーです
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