魔法少女リリカルなのはGK《ガイキング》 ~炎の魔竜伝説~
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第4話 宝石-それは危険な落し物なの-
前書き
以前書いたものの更新していなかったのでを少し修正し再開することにしました。
規制対象にならないことを祈って・・どうぞ!
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太陽とユーノは、静かに浮かぶ青い宝石3つを回収し、なのはがいるビルの屋上へと向かった。
そこには、杖を抱えて尻餅をつくなのはがいた。
「おーい、なのはちゃん。大丈夫か?」
「あの、大丈夫ですか?怪我とかは?」
太陽の肩に乗ったユーノと太陽は、なのはに駆け寄り声をかける。
「・・・え?・あ!う・・うん!私は大丈夫だよ!それより2人は?怪物が2匹出たって言ってたけど」
声をかけられ、ようやく放心状態から抜け出したなのははそう返事をした。
「こっちも大丈夫です。後で出てきた2匹は太陽が追い払ってくれたから」
「ま、結局追い払うだけでなのはちゃんみたいに倒せてないけどなー。」
そうなのはに2人は答え、そして太陽は手に持っていた3つの青い宝石を見せた。
「さて、ユーノ。お前はさっき『コレ』を回収するために『この世界』に来たって言ってたよな?」
「・・・・・」
「つまりお前『も』別の世界から来たってことでいいのか?」
「!・・じゃあ、やっぱり君も・・・うん、僕はこの世界の『外』、違う世界から来たんだ。この『ジュエルシード』を集める為に」
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なのはside
ユーノくんは、
なんか2人だけで盛り上がってるなー・・。
そんなことを思っていると太陽君の肩から飛び降り私たちの正面に立った。
「えっと、そういえばまだちゃんとお礼言ってなかったですね。2人のおかげで助かりました」
そう言ってペコリとユーノ君が頭を下げてくる。
正直、夢中でやったことだからあんまり感謝されても恐縮するとゆうか・・
「あと・・・ごめんなさい・・君たちを巻き込んでしまって」
そう頭を下げたまま搾り出すような声で謝ってきた。
「え!?そんな、巻き込まれたなんて思って・・「でも!」・・!?」
私が訂正しようとすると、ユーノ君が強くそれを遮って話し出す。
「僕が一人で封印できていれば二人を危険な目に合わさずに済んだし・・・それに、ジュエルシードは・・・」
・・・ダメ・・ダメだよ。独りでなんて・・そんなのきっと寂しいよ・・。でも、そう言おうとするけどどう伝えていいのかわからなくて・・そうしている内にユーノ君は話続け
「だから、ここからは、僕一人でジュエルシードを集め「てい」まきゅ!??」
言い終わる前に太陽君に指で顔をつままれた。・・・・え?
なのはside out
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アルside
ユーノさんの顔をつまんだままマスターは話し始める。
「あのな、ユーノ。俺は別に巻き込まれたわけじゃないんだが?そこんとこ分かってるか?」
「?」
なんか顔つまんだまま話してると脅しているように見えますよマスター?
「俺は、声が聞こえた先で二人が危ない目にあってるのを見て『助けたい!』って思ったからそうしただけだ。だから巻き込んだってのは間違いだ」
そういえば、あの時まったく迷わず飛び込んでましたねー。お人好しといえばそれまでですけど・・
「あ・あの、私も!」
・・ん?なのはさん?
「私も太陽君と一緒だよ。怪我してるユーノ君を見て助けたいって思ったからそうしたんだよ。だから、そんなふうに謝られると寂しいよ・・」
あれま、このコもですか。多いんですかねこの世界にはこうゆう人が?ま、嫌いじゃないですがね・・。あ、マスターがユーノさんを離しましたね。
「・・・だけど・・」
「ほらな、ユーノ、俺もなのはちゃんもそんな謝られることなんか望んでねーんだよ。だから気にすんな!」
「うん!そうだよ、ユーノ君」
「二人とも・・」
「太陽だ」
「なのはだよ」
「わかったよ。でもコレだけは言わせて・・・・・なのは、太陽・・ありがとう!」
「おう!」
「どういたしまして!」
そう言って笑いあう三人、微笑ましいですねー。とはいえ、そろそろ話を進めないといけませんし・・空気読まない発言は気が進まないんですがねー。
<あー、えーと、友情を深めてるところ大変恐縮なんですけど・・そろそろお互いの事情説明始めませんか?>
「「「あ!」」」
とりあえず、思い出したようですねー。では、はじめますか。
アルside out
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ユーノは、三人の目の前に浮かぶ三つの宝石を指差し、
「これが『ジュエルシード』・・なのは、レイジングハートで触れて」
「えっと・・こう?」
ユーノの指示に従ってRHを近づける。すると、
「Internalize No XVIII、XX、XXI」
レイジングハートの音声と共に、三つの宝石は吸い込まれるようにレイジングハートの中に収納された。
すると、周囲に張られた結界は収縮していき、やがて溶けるように消えていった。そして、なのはのバリアジャケットが光り光が収まるとそこには白を基調とした格好から普通の服に戻ったなのはがいて、その光景を見た太陽は驚いていた。
「じゃあ説明するね。・・信じてもらえるかわからないけど、僕はこの世界の『外』・・別の世界からきました。そして、二人が戦ってくれた怪物は僕たちの世界の危険な古代遺産、『ロストロギア・ジュエルシード』」
「それってどんな物なんだ?」
ユーノの説明に太陽は質問する。
「あれは、ちょっとしたきっかけで暴走してさっきみたいに暴れだすこともあるとても危険なエネルギー結晶体なんです・・」
「そんな!・・そんなものがなんで家のご近所にに?」
なのはが不安そうに疑問を口にすると、ユーノは顔を俯かせて、
「それは・・・僕の・・せいなんだ。僕は、故郷で遺跡発掘を仕事にしているんだ。そして、ある古い遺跡の中でアレを発見して・・管理局に依頼して保護してもらおうと思ったんだけど、僕が手配した次元船が途中で事故にあったみたいで・・・21個のジュエルシードがこの世界に散らばってしまった。回収できたのは、二人に手伝ってもらった三つだけ・・・」
「あと18個か・・」
なのははため息をつく。すると、
<いえ、17個ですよー>
と、アルがそう発言した。
「「「え?」」」
三人は一斉にソルに注目する。
<マスター、左ポケットを>
「え・・んーと・・」
アルに言われたとおりにポケットを探ると、中に何か入っており、まさかと思い太陽がそれを取り出すとそこには
「・・ジュエルシード?・・」
XVIと刻印された、先程の宝石と同じものがあった。
「た・・太陽!?それ、どこで?」
ユーノは驚きながら聞いてくる。
「えーと・・・」
太陽が答えあぐねていると
<それについては私たちの状況説明をしなければいけないんですよー>
アルはそう言い、引き継ぐように太陽は、
「ま、正直ユーノの話以上に信じてもらえるかわからない話なんだけど・・聞くか?」
アルの問いになのはとユーノは
「「うん!」」
<じゃ、封印したら説明始めますねー>
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なのはside
<・・・とゆーわけなんですよー>
そう言って、アルちゃんは説明を締めくくりました。聞き終わった私たちは、
「「・・・・・・」」
呆然としながら聞いた話のいくつかを反芻してました。
宇宙・・大空魔竜・・ゼーラの門・・宇宙怪獣・・ユーノ君の世界の話も驚いたけど、太陽君の世界の話もすごかったの!しかもアルちゃんがBGM付で話を盛り上げようとするからけっこう夢中になって聞き入ってたし・・ユーノ君もハラハラしながら聞いてたもんねー。
「あー、少し話がずれたが、そういう訳で『向こう』の世界にあったジュエルシードを拾って、気がついたらココにいたってことだ」
よその方を向きながら太陽君がそう言いました。・・・?、太陽君様子が変だけど・・・アレ?顔が赤い?・・・・あ!そういえば、太陽君が活躍してた話もあったっけ、照れてるんだ。まあ、そうだよねー。
そんなことを考えていると、
「そっか・・・じゃあ、太陽は『次元漂流者』なんだね」
「「次元漂流者?」」
また知らない単語がでてきたの。
「『次元漂流者』っていうのは、簡単に言えば何かのトラブルで違う世界に来てしまって、迷子になってしまった人たちのことなんだ」
おおー!ユーノ君の説明分かりやすい・・・って、
「それって・・太陽君、元の世界に帰れないってこと!?」
「・・・絶対にってわけじゃないけど、太陽のいってた世界みたいなところは聞いたことが無いからたぶん『管理外世界』だろうし・・そうなるとその世界を探すのにどれくらいかかるか・・。運がよければすぐ見つかるかもしれないし・・・悪ければ・・・」
そ・・そんな!?家族とずっと離れ離れなんてあんまりだよ!・・・どうすれば・・・
「やっぱり、僕のせいで・・・」
ユーノ君と私は、考えていた以上に重い事実に悩んでいると、
<あのー。マスターの為にそこまで親身になってくれるのは大変ありがたいんですが・・・その件についてはマスター自己完結してますから気にしなくていいですよ?>
え?・・えーと・・
「ちょ・・ちょっと待って、自己完結ってどうゆう・・帰れないかもしれないんだよ!?」
ユーノ君が驚いて聞き返す。
<いやね、私もそう言いましたよ。でも本人がー>
「まあ、今のところ帰る方法は分からないんだし、目処もついてないけど・・・ま、なるようになるだろ。ココに来たってことは、向こうにもいけるってことだろうし・・・とりあえず、今は目の前の問題からかたずけるさ」
・・・・えーと、ホントにそれでいいの?それに、目の前の問題って・・
「まずはユーノのジュエルシード集めの手伝いかな」
「「!!」」
ユーノ君と私は驚いた。そして、ユーノ君が
「な・なんで!?・・太陽はそれどころじゃ・・」
すると太陽君は
「他に情報も、行くあても無いしな。だったらやりたいことをするさ」
笑ってそう答えた。
「どうして?・・・どうして太陽は僕なんかの為に・・」
「『友達』助けたいってそんなにおかしなことか?」
・・・!!
「と・友達って!まだ会って少ししかしてないし、それに、僕の問題に君を巻き込んで・・」
ユーノ君・・・
「あの怪物と一緒に戦ったし、笑ってお互いの名前も呼び合えた。これだけあれば十分『友達』だって!それにジュエルシードの件は、別にユーノのせいじゃないだろう?」
あ、それは私もそう思うの!
「でも!・・あれを見つけてしまったのは僕だから・・全部見つけて、あるべき場所に還さないとだめだから・・!」
・・なんとなくだけど・・ユーノ君の気持ち分かるかも・・・
「真面目だな・・ユーノは」
<ですねー>
「うん・・」
あはは・・、太陽君もアルちゃんも同じ事思ったんだ。
「え?」
ユーノ君はわかってないみたい。
「そういうお前だから手伝うって決めたんだよ。あ!断っても無駄だぞ。もうやるって決定事項だからな!」
太陽君はそう言って悪戯っぽく笑った。
それを見たとき、私の中で決意が決まった。
「あ!ユーノ君、私も手伝うからね。これも決定事項!!」
なのはside out
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ユーノside
正直、とても嬉しかった。一人でこの世界に来て心細かったから、そう言ってもらえるだけで救われた気がした。なのはも太陽も優しい人だ、だからこれ以上危険には巻き込みたくない。だから、
「ありがとう二人とも・・でも、大丈夫だよ。今はまだ傷を治すのに魔力を使ってるから無理だけど、一週間・・いや・・五日あれば力も元に戻るんだ。そうすれば僕一人でも・・」
そう、だからもう二人が危険な事をしなくても・・
「却下」
「ダメ」
<イヤ、無理でしょー>
<不可能です>
・・あれ?即答?・・しかも二人どころかデバイス二機にまで全否定された!?
「さっきも言ったが、お前の意見にかかわらず最後まで手伝うからな」
「うん!私も!」
え?・・ええええ!!?
<とゆうか、小動物一匹ごときで片付く問題ですかー?>
<そもそも、始めの一匹目でボコボコにやられていたと記憶していますが?>
前の二人はともかく、この二機容赦ないね・・
「ん?そうなのか?」
<はい。初めて異相体と遭遇したときは最初こそ良かったですが、すぐ追い詰められて負傷し撤退を余儀なくされました>
・・・・・・・
<だいたい、私の出力設定の基準も満たしてないのに何故私を使用デバイスに選んだのか理解できません。>
・・・レイジングハート・・・・
<ふーむ。実際ユーノさんって魔導師としてはどうなんですかー?>
<補助・治療に関しては優秀な魔導師ですよ。あくまでそれに関してだけですが>
<それ、明らかに戦闘に不向きですよねー。どうやって異相体とやりあうつもりなんですかー?>
・・・・・・
<さあ?責任感が先走って失念している可能性もありますが。まあ、どんな理由にせよ無謀以外評価しようがありませんし。有体に言えば・・>
・・・・・・えっと(涙)・・
<<馬鹿ですね〔-〕>>
・・・自分の中でナニかが折れる音がした・・・
「・・あの・・グスッ・・すみません・・力を貸してください(泣)」
<<最初〔ハナッ〕からそう言えばいいんですよ〔-〕>>
その言葉を聞きながら僕は、崩れるように膝を突いた。
ユーノside out
--------------------
<<マスター、説得終わりました〔-〕>>
そんな其々の相棒の言葉を聞きながら太陽となのはは、顔を引き攣らせていたが、結果的にユーノとの協力を取り付けたので追求しない事にした。そして心の中で
((ゴメン、ユーノ〔君〕))
そう謝罪しフォローにまわる。
すると、
<ところで、なのはさん。>
「大丈夫だよ、ユーノ君は・・・って、え?何、アルちゃん?」
ユーノを励ましているなのはにアルが話しかける。
<いや、そういえばなのはさんは大丈夫なんですか?>
「?」
なのはは、アルの質問に首を傾げる。
<時間ですよ。もう結構な時間ですし・・親御さんとか心配しませんか?>
それを聞いたとき、なのはは顔を青くしてケータイの時計を確認する。
23:17
「あああーーーーーーーー!!!!!」
なのはが家を飛び出してからかなり時間がたっている。
「すぐ帰らないと!!」
慌ててなのはは走り出そうとするが躓いて転びそうになる。
「ふえ!?」
倒れる寸前で太陽が支え
「落ち着けって、送ってくから」
「あ・・ありがとう、太陽君」
<そうですねー、なら今日はそこで解散ですねー。じゃ、すぐ行きましょうか。私たちもねぐらを探さないといけませんし>
そのアルの提案に
「ねぐら?」
なのはが聞き返す。
<はい。こっちじゃマスターは拠点がありませんからねー、とりあえず雨露凌げる所を探さないと>
そう、アルは答える。そして、ユーノも
「じゃあ、僕も一緒に、僕がいれば太陽たちもなのはと連絡取れるし・・」
「そっか、じゃあ明日の・・なのはちゃん学校あるだろうし・・夕方頃連絡するから、なのはちゃんの家の近くで・・」
そうして、太陽とユーノが連絡方法を話していると、先程から何か考えていたなのはが
「えっと・・じゃあさ、二人とも・・ウチに来る?」
<「「え?」」>
そう提案してきた。
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