「銀河英雄伝説~その海賊は銀河を駆け抜ける」の感想

ななん
ななん
 
悪い点
交易を扱っている割に、同盟と帝国の生産性の格差を無視している点。
約1:1.7の生産性格差(人口(250億:130億)と国力(48:40)の比率からの単純計算)を問題にしない点。

 
コメント
そろそろ中央政府にこのまま同盟を征服しても、経済格差(生産性格差)で帝国本土内に失業者があふれる結果になることを指摘すべきですね。

農業一つとっても、帝国本土だと人の手により鍬で地面を耕す農法ですが、同盟がアメリカ的な大規模機械農業です(アニメ版の描写より)。
シューマッハ元大佐のアンボイヤ渓谷農場が潰れた根本原因は、帝国の人力農法による生産性の低さにより壊滅したものと自分は思っています。

このままだと、帝国本土内の臣民は、関税ゼロで入ってくる旧同盟領生産物により大打撃を受け、失業者が巷にあふれる結果になります。

このまま(帝国本土の各産業の生産性を挙げない状態で)征服しても逆に帝国本土のマイナス要素にしかならないことを中央政府に諌言すべきでは!
ローマ帝国末期におけるローマ帝国本国の多くの市民(農民)が奴隷落ちした現象の焼き直しになります(属州から安い物産が流れ込んだため)。

追伸:
略奪をしてなければ海賊(警備会社兼運送会社)の景況感は社会の景況感と連動しているはずですから、貴族領経済の大きな部分を握っていた貴族が居なくなった影響でしょう。
中央政府の税収が上がったと言っても、格地方の経済力が落ちては意味が無いので、その経済対策としての提言も必要でしょう。
少なくともオーナー(貴族)の居なくなった農場・鉱山・工場等の再編作業を同盟との生産力格差問題に絡めて進めるほか、効率的な物流網(海賊の領分)の再編が必要です。