「亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)」の感想

DD13
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双頭鷲武勲章の授与は、当然皇帝陛下の御手によって授けられるものということになるので、ヴァレンシュタイン委員長は新無憂宮の黒真珠の間まで赴かねばならない。
勲章授与式の後、オーディンからの帰途にイゼルローンに寄港して補給を受け、ハイネセンへ向けて出発直後に不幸な事故が起こる事も杞憂ともいえない。
もちろん、同盟議会で提案した賞には銀河に平和をもたらした彼の名前を冠される。

しかし、実態は女帝陛下を始めとする帝国の爺様たちの策謀(卿がヴァルハラに送った帝国人の穴埋めをしないですむのかと恫喝されたり、朝 起きたら頬を染めたエリザベートが顔を覗き込んでいたりとか)で既成事実(仮)の積み上げで堀を埋められたエーリッヒは帝国に留まらざるを得ず、人々が不幸な事故を忘れた頃に、リメス男爵家が再興され、後の女帝夫君であり稀代の政治家が帝国に誕生するという展開も面白いかもしれません。