「亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)」の感想

tukiyomi
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コメント
更新お疲れ様です。

ビュコック老人が宇宙艦隊司令長官に就任。
これ・・・同盟軍にとって無視できない先例になりますね。
これまで同盟軍では兵卒上がりの司令官は軽視されがちでしたけど、今回の一件で兵卒上がりでも実力があれば司令長官になれることになりました。
そしてビュコック提督はシトレ元帥も一目も二目も置く宿将。
当然、シトレ元帥も丁重に遇するでしょうし、副司令長官であるボロディン提督も同じ。ウランフ・ヤン・クブルスリー・ワイドボーンも反抗するはずはなく、カールセンやモートンのような同じ兵卒上がりだと諸手を上げて万歳。
これで兵卒上がりと言って侮った日には、確実に更迭・左遷が待っていますので、誰も文句を言える雰囲気にはならない。
これが積み重なることで「ビュコック元帥は兵卒上がりだったが問題なく司令長官として役目を果たした」までいけば、それが先例となって、兵卒上がりの司令官をバカにした瞬間、痛い目を見ることになります。

まあ・・・ビュコック自身は年齢も考えると中継ぎ程度で、本命はボロディンなのでしょうが。

それにしてもイゼルローンで反乱ですか。
門閥貴族は既になく、ラインハルトも政府の命令に従順。
そうなると反乱起こしたのは、イゼルローンの実質的撤退を嫌った要塞司令部の面々かなあ。彼らにしてみれば心情的に我慢できないでしょうし。
勿論そこに地球教やフェザーンの暗躍がないとは言えませんが。
地球教にしてみれば、難攻不落のイゼルローン要塞は、喉から手が出るほど欲しいでしょうし、ペイワードにしてみれば、イゼルローン回廊の不安定さを言い立てて、フェザーン回廊の優位性をアピールしやすいでしょうし。