「亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)」の感想


 
良い点
相変わらずココア閣下が徹頭徹尾リアリストであり、人が目をそむけていたいところを的確につくところ。
 
悪い点
同盟にも帝国にも思い入れがないから、言い換えれば軸がないから、国を超えて正しい選択を選び取れる自分の立場をココアさんが特別と思っていない点かな。
私は原作のヤンも好きではないのですが、それでも同盟人であるヤンが帝国人であるラインハルトに仕えるというのは無理があるように思います。




 
コメント
専制政治と民主政治が共に欠陥を持ち、運用する人間次第の制度であることは正しいと思いますが、中身はかなり違うと思います。
民主主義は、国民の人権が保障されている点で専制政治に勝る思います。
だから民主主義においては、専制国家の国民のように、支配者の気まぐれで蹂躙されるということは滅多にありません。また支配者の圧政に対する手段が国民にあることも違うと思います。

ココアさんの意見は、どちらも国民の権利が最低限保障されていることが前提でしか成立しえないものだから、システムの優劣ではなく、その中身を問う形で議論すればヤンも少しは善戦できたんじゃないかと思います。

続きを楽しみにしています。