「銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)」の感想


 
コメント
佐藤大輔の作品だったと思いますが、こんなことが書かれていました。
古今東西を問わず、軍隊には、表現は異なれども、以下のような意味の言葉が伝わっていると。

『有能な怠け者は司令長官に、有能な働き者は参謀将校に、無能な怠け者は連絡将校にせよ。そして、無能な働き者には消えてもらえ』と。

無能な働き者が無能な怠け者より有害なのは、「周囲が尻拭いをしなければならないことを、次から次へとしでかす」からでしょう。 
作者からの返信
作者からの返信
 
>『有能な怠け者は司令長官に、有能な働き者は参謀将校に、無能な怠け者は連絡将校にせよ。そして、無能な働き者には消えてもらえ』と。

この格言はいろんな人物の言葉として語られていますが、実は出典が不明です。一見もっともらしいので良く引用されますが、中身のない言葉だと感じます。

実際問題としては、
指揮官は誰よりも有能で誰よりも積極的で誰よりも働き者でなければ務まりませんから、有能な働き者である必要があるでしょう。
参謀は積極的で勤勉であるに越したことはありませんが、積極性に欠ける人や勤勉さに欠ける人でも有能であれば務まります。
無能な怠け者というのは、能力が欠如している上に積極性も勤勉さも無い人ですね。世の中ではこういう人種が圧倒的多数派ですので、厳しく監督しながらルーチンワークに使うことになるでしょう。
無能な働き者は余計なことをするから銃殺しろというのに、同意する人が多いのは不思議な話ですね。こういう人は現場監督、規律の取締り、情報収集なんかを任せれば、良い仕事をしますよ。つまらないことを自発的にやる人というのは、組織ではとても役立つ存在です。指揮官や参謀にすると尻拭いしないといけないことをやらかしますが、物は使いようです。