「銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)」の感想


 
コメント
 トリューニヒトが諦めたのは、「非凡であること」ではなく、「アーレ・ハイネセンの理想を実現すること」だったのかもしれません。
「この世に生きている人間の大半は、所詮、アーレ・ハイネセンが望んだような、『賢明で理性的な市民』にはなれない。自分の目の前のことだけで精一杯で、国のこと、人類のことまで考える余裕が無い。アーレ・ハイネセンの理想は、結局は、実現不可能な絵空事にすぎなかったのだ」と、判ってしまったのかもしれない。
 それでも絶望してはいけないと考えて、たどり着いた結論が、エリヤ君に語った思想だったのかも。 
作者からの返信
作者からの返信
 
ハイネセンの理想は、同盟という国家にとっては呪いだったと思います。自由であれ、賢明であれ、理性的であれ。これほど強い呪いはありません。