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ソードアート・オンライン―氷の剣士―
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「ソードアート・オンライン―氷の剣士―」の感想
禍原
2014年 03月 08日 23時 52分
良い点
・《氷結剣》の詳細が気になる。
悪い点
・話と話が繋がっていない所がある。
・描写が少ない。
・設定集の情報量が少ない。
・本編の進捗と番外編の時間軸に差異がありすぎる。
コメント
どうも、禍原です。
御依頼に応じ、こうして感想を書かせて頂きました。
しかし、つぶやきにも書いた通り、かなーり厳しめな内容となっておりますので、どうか御覚悟の程を。ふふふのふ。
まずは現在の全話を読んでですが――――率直に申し上げましょう。
これは感想というよりも、《指摘の嵐》です。
正直に申しまして感想云々はまだ早い作品だと思われます。
では、以下が指摘になります。
まず最初に、目次を見て気になったのですが、各章の表示を繋ぎ合せると以下のようになります。
アインクラッド
第一層
第三十八層
アインクラッド
アインクラッド
番外編
INFORMATION
『アインクラッド』という章が二つ以上あります。
もしかしたら部と章の設定がちゃんとされていないのかもしれないので、ご確認ください。部と章が同じ名前になっている可能性もあるかもしれません。
一見して同じ名前の章が複数あるように見えるのは少しおかしいですからね。
以下、各話を見て気になった点です。
■序章
・描写不足
もっと詳細な場所の描写、人物の容姿などの描写を入れるとより良いかと思います。
リザードマンを倒したプレイヤーやレッドプレイヤーの容姿、なにより主人公の人物描写はより鮮明に書く事で、読者に主人公のイメージ像を思い浮かばせ感情移入しやすくなりますので。
・結果描写しかない。
何々をした。何々が現れた。何々が起こった。のように《結果》の描写しかなく、しかも簡潔過ぎるので、単調な文章になっていました。『時間』『場所』『容姿』『思考』『行動』などの描写を合間合間に織り交ぜて、単調な文章は避けるようにしましょう。
・誤字
『男が立っていた場所には、青いコートを纏った少年が立っていた。そして少年は、解読結晶を取り出した。』
『解読結晶』→『解毒結晶』じゃないですか?
この話を簡潔に言うと、『最前線で狩りをしていたプレイヤーがレッドに襲われて死にそうになったが、通りがかった主人公に助けられた』ですね。
《序章》というのは、簡単に言えば初見の読者の興味をこの物語に引き込むという意味と、『これから物語が始まります』という意味を持っている話です。この話を読んで『続きが気になる』と読者に思わせれば勝ちなのです。
しかし、この序章だと読者に『何』を気にならせたいのかがよく解りませんでした。
圧倒的な説明不足、ということですね。
例えば、この作品に出てくる《強い主人公》というのを読者に印象付けたいと思うのなら、主人公の戦いをもっと詳細に書くべきですね。話を見る限り、防御をしている相手にも関わらず一撃でHPをゼロにするほど強い主人公に見えましたが、だとしたらその《威力の桁外れさ》というのをもっと大げさに書くと良いと思います。
後は、《氷を操る》という前宣伝でしたので、それを使って敵を倒すというのも『その氷は一体何なんだ』と読者に気にならせることが出来るのではないでしょうか。
そして、序章の終わり方も中途半端ですね。
会話文で終わっていますが、それだけだと次の第一話への繋がりが不自然になります。
例えば……
~~~~~~~~~
「ありがとう・・・えっと、名前を聞いてもいいかな」
「別にかまわない、俺の名前はフブキだ」
「っ!君が氷の剣士だったのか。どうりで強いわけだ」
「じゃあ、俺は待たせてる人がいるから」
「ああ、本当にありがとうな」
男の感謝の言葉に、少年は無言で頷いて青いコートを翻した。
徐々に離れていく背中を見ながら男は思う。
――あの少年が噂の……《氷の剣士》なのか。
それは魔法の存在しないはずのこのSAO――アインクラッドで、唯一《氷》を自在に操る剣術を扱うプレイヤーに付けられた二つ名。
この物語は、《氷の剣士》と呼ばれたプレイヤー《フブキ》が、なんちゃらなんちゃらする物語である。
~~~~~~~~~
みたいにすると(かなり適当でしたが)、最初の話に繋がることが自然となると思います。
※上記は一例なのでそのまま使わないようにしてください。
序章に大事なのは《読者の気を引くこと》と《第一話に繋げること》です。
それらを意識して書くようにしましょう。
■設定 ゲーム開始時『Hubuki』
人物設定は出来れば物語の文章に盛り込んだほうが良いと思われます。私も以前突っ込まれたんですが、こうして設定として別に書かれると、本編での主人公の人物描写が希薄になりがちになります。そうなると、物語のインパクトというのも変わってきます。
例えば、主人公を格好良く登場させたいシーンで、ただ『主人公が駆けつけてきた。』というのと、『どの様な髪、どの様な瞳、どの様な顔立ち、どの様な体型、装備をした主人公がどの様な雰囲気で駆けつけた。』というのを詳細に書くのは、どちらの方が読者に主人公を印象付けられるでしょうか。
まあ当然後者ですよね。逆に言えばその話の時のインパクトをより強烈にするために、あまりこういった設定なんかで前情報を出しちゃうとその描写の表現が使いにくくなってしまいます。設定で書いた主人公の容姿の表現と、文章中で書いた主人公の容姿の表現が同じだと、二回同じことを書いているだけになってしまいますよね。
だからって設定で書いてるから文章中には書かないということになると、表現が薄っぺらい文章になってしまいます。
あくまでも私個人の考えですが、設定はあくまで本編の文章中で表現するべきかと。
まあ、ですが悪いとまでは言っていません。これは個人の作風の問題であり、設定にも文章にも書くというスタイルもそれはそれでありだとも思います。
大事なのは、本文だということを忘れないで下さい、という指摘です。
■デスゲームの始まりとそれぞれの歩む道
・ほとんど結果描写しかない。
序章と同じですね。
・茅場晶彦のチュートリアル
一気に圧縮して纏めているので、文章的におかしくなっています。
「君たちは自発的にログアウトする事はできない、また外部からの救済もありえない、ナーヴギアの停止または解除が試みられた場合、ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブにより諸君等の脳を破壊し生命活動を停止させる。この警告を無視しすでに213名のプレイヤーがアインクラッド及び現実からも永久退場している。また諸君等にとってこの世界は現実である、HPが0になった瞬間君たちは消滅しナーヴギアが諸君らの脳を破壊する。最後に私からプレゼントを用意した」
読んでみて解りませんか?
・展開が早い。
他の方の感想にも『高速展開』と書かれていましたが、先述した『ほとんどが簡潔な結果描写しか書かれていない』ことから、展開が早いと感じるのだと思います。
■《ホルンカ》
・誤認識?
『《リトルネペント》それがこいつの名前だ、リトルとつくが身の丈1メートルもある。』
『1メートル』→『1メートル半(つまり1.5メートル)』(※八巻 P376 参照)
・誤認識2
『それをよけ側面に回り込み、剣を弱点の茎に叩き込む。さらにもう一撃くらわす、するとネペントの補食器を、黄色いライトエフェクトがくるくると取り巻く。気絶(スタン)状態だ。』
『気絶(スタン)状態だ。』という点。スタンは『麻痺』とか『一時行動不可』のことですよ。気絶じゃないです。
・NPCの語りの部分の下に誤字。
『ようやくあかみさんが口を閉じ、視界左に表示されたクエストログのタスクが更新された。』
『あかみさん』→『おかみさん』
・リトルネペントとの戦闘に誤認識?
『リトルネペントがウツボ状の胴体をぷくっと膨らませた。腐食液発射の予備動作(プレスモーション)だ。』
『予備動作(プレスモーション)だ。』→『予備動作(プレモーション)だ。』
プレスだと圧力的な意味になってしまいます。
■出会いと発見
・二話と繋がっていない。
二話ではキリトと村で会おう的に別れたのに、そのすぐ次話でいきなり迷宮区(しかもキリトとは別々に行動している)というのは、物語の繋がり的におかしいです。
簡単な解決方法としては、二話の最後に、ホルンカ村でキリトと再会して、やっぱりお互いにソロで活動しようということになって別れ、それぞれの道を行くことになった。という終わり方にすれば、多少は違和感を無くせると思います。
・会話文が多く、各描写が少ない。
序章での指摘と同じです。最低限(本当に最低限は)せめてメルムさんの容姿ぐらいは入れた方が良いと思います。いきなりの新キャラですし。
・アラームトラップ発動の後、フブキのセリフに誤字
「まあ、さっさとこいつらかずけて街に戻ろうぜ。あっ、姉さんアラームの破壊よろしく」
『さっさとこいつらかずけて』→『さっさとこいつらかたづけて』or『さっさとこいつら片付けて』
■設定 登場時『Mrmu』
だから設定として書いてしまうと本文の肉付けが少なくなってしまいがちになると……
■決闘
この話を要約すると
・迷宮区の攻略を終えて街に戻ってきた主人公たち。
・突然現れた男が前触れ無く告白してきた。
・メルムがフブキを理由にフッた。
・キレたその男?がフブキに決闘を申し込んできた。
・決闘にフブキ勝利。
・アルゴに情報を聞く。
・アルゴとメルムの食事代をフブキが払う。
という感じになりますが。
告白男の行動が謎過ぎます。何故男はメルムにいきなり告白したんでしょうか? 何故フブキは『やっぱりそうか』と思ったのでしょうか? 何故男は勝負でメルムを賭けようとしたのでしょうか?
もし牙桜さんがこの男ならば、いきなり告白して、断られたからって相手の男に勝負で女性を賭ける、なんてことはするでしょうか?
メルムの事が好きすぎて――ということだとは《想像》出来るのですが、それはあくまでも想像。つまりは《読者の想像補完》によってなんとか成り立っているということです。
どうして勝負で賭けるまでにメルムが好きになったのか、そしてそんなにも好きなのに勝負で負けたからって素直に引きさがるのか。デュエルの後の男が一切書かれていないのでその点がまったく不明でした。
■第一層攻略会議
・原作の文章をそのまま使ってはいけません。
地の文をそのまま使うのは色々と危険です。それは著作権の侵害とか、パクリとか、文章を自分で考えることが出来ていないとか、そういわれても仕方の無いものです。二次創作作品だからという理由の範疇を越えています。
例え意味は同じだとしても、出来る限り牙桜さんの言葉に直しましょう。
全く同じ文章はいけません! ダメ絶対!
■ボス攻略戦
・原作の文章を(ry
■ビーター
・フブキのビーター宣言が遅すぎる。
察しの良いエギルや全容を何となく知っていたキバオウなどはともかく、キリトがビーター宣言して上層に消えた直後は、ボス戦に参加したプレイヤーたちは皆黙るというよりは殺気立っていたと思います。
「ビーターだからいろんな情報を知っている」と言ったキリト。
最初は唖然とするだけでしたでしょうが、キリト本人が居なくなった後は「なんだったんだよアイツ!」「ビーターだって? ふざけてんのか!?」「ディアベルさんを見殺しにした……!」などなどの文句が吹き荒れるんじゃないか、とは思いませんか? 嫌な奴が居なくなった途端に周囲の不満が爆発するのはよくあることですよね?
そんな所にフブキのビーター宣言。ぶっちゃけその場で殺されなかったのが不思議でなりません。火に油を注ぐような発言ですからね。
■一層クリア時『Hubuki&Mrmu』
あまり一話分に費やす内容ではないかなと思いました。この程度でしたらあとがきに入れた方がいいのでは?
■《アルケミス》
・やはり前話との繋がりに違和感。
いきなり三十八層にまで話が飛ぶのでしたら、《体術スキル》のくだりは要らなかったと思います。ビーターを名乗って去った所で終わった方が綺麗な終わり方だったのではないでしょうか?
・サブタイトルの《アルケミス》って?
もしかして三十八層の主街区の名前か何かでしょうか? 《アルケミス》という言葉について文章中にまったくなにも書かれていないので意味が解りませんでした。
・クエスチョンマークの色
これはオリジナル設定ですね。こういった無理の無いオリジナル設定はどんどん入れていくと良いと思います。そういったオリジナル設定が増えていくことで牙桜さんの作風というものが見えてくるはずですから。
しかし、少し疑問もあります。
文章中には、クエストの種類や難易度によって色が変わってくると書いてあります。
モンスターのカーソルは自分のレベルと比較して、自分よりもレベルが高いモンスターは濃い赤に、低ければ薄い赤になると言います。
クエストの難易度というのは、プレイヤーのレベルによって変わっているのではない、ということでしょうか?
例えば、Lv30プレイヤーでもLv90プレイヤーでも、NPCのクエスチョンマークの色の濃さは同じなのでしょうか?
私は、モンスターと同じように、自身のレベルによってクエストの難易度も変化すると思っています。
例を挙げると、第一層のアニールブレードのクエストなどでも、Lv40位のプレイヤーならば実を割ってリトルネペントが大量に湧いて来ても恐らく無双できるでしょう。レベルによって危険度、難易度は違いますよね。
そしてそうなのだとすると、『もう一つは、このクエストがいつでも受けられるとは、限らないからだ。さっき説明したとおり、このクエストはかなり過酷なクエストになっている。だが、過酷な分報酬も多い。そのため、この類のクエストは何日かに一回、何週間かに一回、数カ月に一回、はたまた一度切りなどの回数制限がある。』
という文章にも不自然な点が出来てしまいます。
プレイヤーのレベルによってクエストの難易度は変わるはずなのに、《回数制限の理由に難易度を挙げている点》です。
更に言えば、『過酷な分報酬も多い。』という所は《クエストの適正レベルよりも低いレベルで達成したほうが報酬が良くなる》という意味ではないですよね? そのままの意味だとしても、報酬が良いのを難易度を理由にするのはちょっと違和感がありました。
個人的な考えですがクエストにも色々と種類があると思います。
達成が難しいけど良い報酬。逆に難しいのにしょぼい報酬。
達成が簡単なのに良い報酬。簡単だからしょぼい報酬。などなど。
三十八層というまだまだ低層で、《難易度が高いから良い報酬》と簡単に断言してしまっていいのか、という疑問ですね。
もしも直されるのでしたら、普通に『街中でNPCの方からいきなり話しかけてくるなんていう珍しいクエストはめったに無い』という理由で十分だと思われます。
■クエスト仲間
・新キャラの容姿描写がない。
ほぼ会話文しかなかったので、せめてリーダー格の三人の容姿の描写は入れた方が良いと思われます。
■クエスト内容
・殲滅(スローター)系?
『スローター系のクエストは「〇〇というモンスターを〇〇体倒せ」や、「☓☓というモンスターが落とす☓☓を☓☓個もってこい」などという、時間と手間がかかるクエスト』
と前々話《アルケミス》に書いてありましたが、『三匹の別々の種類の獣を討伐する』というクエストなら、スローター系じゃなくて普通に討伐系では?
・NPCの回答に疑問。
キリトさnの質問「クエスト内容は解った、だが気になることがある。なんで依頼を受ける人数が少人数であんな場所で依頼を受けてもらえる人を探していたんだ?」
に対してNPCの回答「その獣はとても警戒心が強く、大人数で向かっても現れません。人が集まりすぎても人数が限られています」
『あんな場所で依頼を受けてもらえる人を探していたんだ?』という問いに対する答えがありませんでした。
・展開……
微妙に私の作品の展開(暁ではまだ投稿していないですが)に似ている……いやまあ偶然だとは思うんですけどね。
それはさておき。
色々と壮大な展開になってきましたね。
・魔物、合成獣が街に攻めてきている。
・第一防壁突破、第二防壁に迫る。
・戦闘術時を総動員、剣士に応援要請。
これらは実際に起こっている現象で街にいる他のプレイヤーたちも巻き込まれているのでしょうか?
それにしては皆の落ち着きようは緊迫感の欠片もないですけど。
そしてこれの起こったトリガーが良く解りませんでした。一体どうなったら魔物が街へ侵攻するのでしょうか?
《討伐》と《防衛》のクエストを依頼するNPCの家にプレイヤーが一定数以上集まったら? しかしそれだと、もし《討伐》の方にしかプレイヤーが集まらなかったら? 《防衛》の方にしかプレイヤーが集まらなかったら?
もう片方にプレイヤーが集まるまでずっと待機していなければいけないのでしょうか?
そしてこの時点ではクエストの詳細が全く不明。
何故、三体の獣を討伐しなければいけないのか。
何故、街がいきなり襲われたのか。
何故、NPCは《街》が襲われているのに、《別の場所》に居る三体の獣の討伐を急ぐように言ったのか。街の問題を片付けてからではいけないのか。
何故、それらの説明が全くないのか。
上記のことを理解していないのにプレイヤーたちが何の疑問も抱かずにクエストを受諾したことが不自然でした。
この話で詳細な説明を書いたとしても、次話でこのクエストの対となっている《街の防衛クエスト》が判明するでも良いと思いますよ。
・助っ人
大人数はダメだと言われたのに、その場に居なかった人達に助っ人を求めるのはありなんでしょうか?
大人数の基準が良く解りませんでした。
そして助っ人の表記が簡単過ぎます。
『助っ人としてギルド《海神の槍》とギルド《エンジェルスウィング》は――』みたいに、せめて一言『ギルド』は最低限入れましょう。突然《海神の槍》《エンジェルスウィング》《ブラッディレイン》とか知らない名称をただ出されても読者は困ってしまいます。
本当ならばそのギルドの特徴と何故助っ人に来てくれたのかをまず入れてほしいですけど。
■番外編 ハロウィンパーティ
・ハロウィンなのに『8月31日』? 10月末では?
・フブキ女の子化計画?
またいきなり出た新語ですね。どこから出てきたのでしょうか?
・フブキのヒースクリフに対する固執
こうなった原因すらまだ本編で出ていないのにいきなり書かれても読者側としては混乱します。
・カット
…………カット?
この番外編はまだ出すのが早いと思われます。
せめて本編でフブキが《氷結剣》を習得してからじゃないとかなりのネタバレになっていしまっているのでは? というか番外編なのでしょうかこれ……?
白いカボチャ――魔術師ルーンのことはこれから明らかになるのでしょうか?
それともこれだけ? これだけだとするとかなり意味不明な話になりますね。
ルーンは何者なのか。
何故フブキなのか。
一切不明なままですね。
・以下、文章内に指摘点。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ルーンは腕を前に翳(かざ)して呟いた。
「《リバース》」
ルーンが呟き終わるのと同時に、後1メートルのところでスキルが中断され、体が後ろに弾かれる。同時に長剣が手から離れて、剣先を俺に向けて、俺に向けて飛来する。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『翳(かざ)して』がルビになっていない。
『剣先を俺に向けて、俺に向けて飛来する。』→『俺に向けて』が二回書かれている。
■INFORMATION
つまりこれは設定集の章というわけですよね?
だったら主人公たちの設定もこの章に纏めては?
あと、設定集にしては全ての情報が少なすぎます。
設定集にするほどの情報量ではないということです。
例えば、人物の設定の場合、容姿や性格をより詳細に。あとは生立ちなどを入れるとか(それでも少ないですが……)。武器の詳細な説明を入れるとか。
ソードスキル集は《この作品でのオリジナルだけ》その技の効果をより詳細に書いていただければそれで良いと思います。別サイトに既に纏めがありますから。
ギルドデータも情報量が少ないですね。こうして一話分を使うのならば、一人ひとりの容姿や性格、各ギルドの特徴なんかを書いた方がいいのでは?
デュエルについては、この程度の情報でしたら私は要らないと思います。牙桜さんも書かれている通り原作などで既に知っていることでしょうし。改めて書くほどのものではないと考えます。
それでも書きたいとおっしゃられるのならば、何か牙桜さんなりのデュエルについての考察的なものを追加してはどうでしょうか。私も自分の考察を別章扱いで書いていますし。
■全話を通して
幾つかの話にも書きましたが、やはり全体的に描写が少ないですね。
簡単な結果描写と会話文がほとんど。
つまりは『読者の想像補完に頼っている文章』になってしまっているということです。
他の方の作品の感想にも書いたことなのですが、小説というものは各場面の状況を文章のみで説明しなければいけません。
基本的に、『時間』『場所』『容姿』『思考』『行動』の五つです。
時間は陽の位置や周囲の明るさなどにも関わってきていて、それらの説明を追加すればその場面の情景の『イメージ色』が解り易くなります。
昼なら『明るい色』、夕方なら『濃い赤やオレンジ』、夜なら『黒や藍』など。
更に『場所』の説明も大事です。場所の名前だけよりも、どのような特徴を持った場所なのかを細かく説明することが読者が場面をより鮮明にイメージ出来る手助けとなります。
次に『容姿』。オリキャラが多数登場する作品なので、より鮮明な描写が望ましいですね。
そして『思考』。主人公の考えていることですね。ひとくちに思考と言っても色々とありますが、大きく分けると『今に至るまでの経緯』、『今自分が対面している人間や出来事に対する感想』、『その感想に関して自分はどうするのか』というようになります。
最後に『行動』。思考によって出た結論を行動に移した結果を書く事ですね。牙桜さんの作品はこの『行動』の描写がほとんどなんですね。
上記は見直せばすぐに改善できる点だと思います。
ただ、先述したように、先走った所が多々あります。番外編しかり、設定集しかり。それらを出すのは物語がある程度進んでからの方が情報量も増えるので、その方が設定集として機能するのではと思います。
恐らく牙桜さんは、自身の作品での主人公がオリジナルスキルで活躍する場面の想像が溢れてきて、本編の進捗具合を置き去りにしてしまったのではないかと思いますが、どうでしょうか?
ちなみに私はそういうところがあります。しかしそれをやると読者も置き去りになってしまうので必死に堪えています。
物語の順序立てはしっかりと考えましょうね。
この作品の場合ならば、しっかりとフブキが《氷結剣》を習得してから番外編を入れた方が良かったかと。本編とは違う番外編でオリジナルスキルの名前やソードスキルがネタバレになっているというのもおかしな話だと思いますので。
物語の内容についても感想を書こうと思いましたが、物語も切りが良くないところで止まっていますし、あまり内容について私も他の方もあれこれ言えない状態だと思いました。
感想――指摘は以上とします。
説明が回りくどく、解りずらい場所などがあったら申し訳ありません。
此処の指摘の意味が良く解らないなどありましたら、再度説明させて頂きます。
今後の《氷の剣士》の活躍と、牙桜さんの作品の向上を楽しみにしています。
《厳しめ》がキーワードとはいえ、上から目線で申し訳ありませんでした。
それでは、長文悪筆、大変失礼致しました。
作者からの返信
2014年 03月 09日 09時 53分
禍原さん、感想(指摘)をありがとうございます。
準備はしてましたが、最後にはメンタルの豆腐が崩れ去りましたよ。(笑)
禍原さんの、お言葉をしっかりと受け止め、これからの話の向上に努めます。
本当に、ありがとうございました。
長文お疲れさまでした。
2014年 03月 08日 23時 52分