「銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)」の感想


 
コメント
 ドーソンの一番良くないところは、『人間を含めて、物事を、自分の個人的な好みで判断しがち』なこと。
 それが、おそらく本人も気づかない内に、表面に出てしまうことですね。
 それでは、「えこひいき」と言われても、仕方がない。

 しかもドーソン自身は、『自分が、結果としてえこひいきをしていること』を、自覚していない。
 当人はいたって真面目な性格で、そのような「公正でない行い」は、大嫌いだからです。
 だからこそ始末に負えない。

 おそらく、かなり思い込みの激しいタイプで、先入観や第一印象にとらわれがちなのでしょうね。

 しかしこれなら、ドーソンが周囲から嫌われながらも、あそこまで出世した理由が、よく解ります。
 帝国のオーベルシュタインとは別の意味で、『誰もが、嫌いながらも、高く評価せざるを得ない』タイプだったわけですね。 
作者からの返信
作者からの返信
 
オーベルシュタインは公正すぎて嫌われ、ドーソンは不公正すぎて嫌われたのでしょう。オーベルシュタインは嫌われても尊敬されますが、ドーソンは尊敬されないでしょう。誰もが能力を認めるけどまったく尊敬されてない人っているでしょう?ラングみたいに。