「銀河英雄伝説~悪夢編」の感想

心障四文字
心障四文字
 
良い点
全てが皇帝とグリンメルスハウゼンの掌の上である点
 
コメント
更新お疲れ様でした。


>老人二人がゲームの駒を選んだ。ゲームの名は帝国の覇権。

グリンメルスハウゼンが無能を演じながら軍に身を置き続け、元帥府迄開いた理由が
皇帝の企画したゲームの駒として、エーリッヒを磨き上げるためだったわけですか。

これは、エーリッヒに「軍内部においての影響力」と 「将兵達からの畏敬の念」という武器を持たせて
ゲームを面白くするという目的も勿論あるのでしょうが、エーリッヒは覇権など欲しいと思っていませんし
人を見る目に長けた「皇帝の闇の左手」なるグリ爺さんが、その事実を見落とす筈もありません。
となると、政治的な後ろ盾を一切持たせず、時の権力者や門閥貴族勢に警戒や恨みを抱かせる事で
エーリッヒを無理矢理ゲームの盤面に乗せる為でもあったのでしょうか?
結果として、元々虚弱な体なのに右手に力が入らず右足首から先を失うという大怪我を負っていますし
リューネブルクという大切な戦友をも失って、馬鹿共を一掃する決意を胸に秘めています

「リューネブルクは犠牲になったのだ。皇帝達が作ったゲームの盤上に
 エーリッヒを縛り付けておくための、その犠牲にな……」

こんな台詞が脳裏を掠めるとともに、悪夢編のフリードリヒ4世は最後に暴君となり
狡猾な謀略家の顔を覗かせてヴァルハラへと旅立っていった。
そんな印象を受けました。


>多分ラインハルトは途中で脱落したのだろう

うーん……皇帝はラインハルトの才覚・野心・人為を十分に理解しているわけですからね。
アンネローゼを主人公に渡せば、憎悪の対象がエーリッヒに行くことくらい見越していそうです。
皇帝の中ではブラウンシュバイク公、リッテンハイム侯、リヒテンラーデ侯がエーリッヒに倒される事は予定調和であり
ラスボスとしてラインハルトという天才的な覇者を用意したとも考えられますね。
下手をしたらヤン・ラインハルト・キルヒアイス連合軍がエーリッヒに襲い掛かるかもしれない!?