「銀河英雄伝説~悪夢編」の感想

雑兵I-13
雑兵I-13
 
コメント
キルヒアイスとアンネローゼの年齢差は5歳。アンネローゼが15歳の時に知り合った。ラインハルトと同年代だし、弟の友達意識が勝ち異性と意識させる方が難しい感じがします。
どのシリーズでもアンネローゼは半ば世捨て人だから相手が悪魔でも悪神でもエーリッヒでも拒む感じがしません。下手にごねれば宮廷で潰されるのは目に見えていますし、弟に累が及びかねない事は周囲を観察する冷静さがあれば分かります。弟のために残して置きたかった伯爵領と爵位をエーリッヒの意向通り手放す以外の選択肢がないです。アンネローゼにとっても悪夢だった。アンネローゼの人生の対価(伯爵領と爵位)は露と消え。弟に安定した生活を送らせるささやかな夢(予想)はここで潰えた。とは言え、今回の事件を収めるには爵位、領地の奉還が一番と本人も分かっているでしょうから己の不幸を密かに嘆く以外の事が出来ない。悪夢シリーズの看板に偽り無し。
ブラウンシェバイクはエーリッヒを皇帝、帝国に仕えているので国益と家の利益を一致させていれば毒を吐いても忠実に仕事をこなす有益な駒だと見抜いているだろうけど、それでは収まらない取り巻きに頭を悩ませる事になりそうです。