[カウンターストライクep1 ]の小説情報

あらすじ
コンコン、とノックの音が響く。回転式の椅子に腰掛けた男性は手元のコンソールを操作して扉を解錠した。
小さな解除音が鳴った後間もなく、白銀の髪を靡かせながら一人の女性が入ってきた。

「失礼します。支部長、例の青年を発見致しました。コンタクトの許可を。」

男は報告を聞き、身を乗り出し気味にしながら興奮したように言った。

「そうか!やっと見つけたか!彼は最も重要な人物の一人だ、失敗は許されんぞ。」
「分かっています・・・接触してよろしいですね?」
「あぁ構わない。よろしく頼むぞ、恭くん。」
「了解しました。では、失礼します。」

[恭]と呼ばれた女性は丁寧に一礼した後、部屋から退出した。
扉が締まり、足音が遠ざかる。
男は机の引き出しから資料の束を取り出して捲りながら呟く。

「そう・・・彼はとても重要だ。我々にとって、そして人類にとってね。」

男・・・国際Dips対策総司令軍日本支部長、[如月厳《きさらぎ げん》]は資料を置いてコーヒーを啜る。
その資料には、鋭い眼光を携えた青年の顔写真がクリップで留められていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一人の青年が歩いていた。
その眼光は鋭く、ただ前だけを見据えている。
一度視線を横に向けると、飢えて倒れている若者やボロい布切れを羽織って蹲っている老人、金品や食料を強奪している悪人が蔓延っている。
危険の赤も、安全の青も示さない信号機。今にも崩れそうなビルディング。コンクリートがひび割れた道路。この退廃した都市が現代日本だと、誰が信じられるだろうか?しかし、事実は無情にも揺らぐことは無かった。

「・・・・・・・・・・」

青年は、ただ黙々と歩き続ける。
このような現実を受け入れて、それでも諦めまいと進み続けた青年の目にも、諦めの色が浮かび始めた。
その時、ある一つの音が響い...
種別 連載〔全1話〕
年齢制限 なし
文字数 3,331文字
1話当たりの平均文字数 3,331文字
掲載日 2013年 09月 30日 00時 35分
最終投稿日 2013年 09月 30日 00時 41分
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キーワード 反撃 Dips
原作
ジャンル SF
作品の傾向・要素 シリアス 
時代/世界/舞台 近未来 
主要登場人物 戦士