マクロスF
0705話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「けど?」
「予想はしているだろうけど、こう見えて俺は色々と訳ありだったりする。そんな俺を受け入れてくれたS.M.Sに対しては愛着を持っていると言ってもいいだろうな」
そう。もしも俺を保護したのがオズマやジェフリーでは無かった場合、それこそどんな目に遭っていたかは定かではない。勿論俺としてもそのまま好き放題にされるくらいなら逆襲しただろうが、そうすればこのフロンティア船団にはいられなかっただろう。そう考えると、オズマとジェフリーのいたこのフロンティア船団に対する愛着というのは少なからずある。
「そうなの? まあ、確かにアクセルの年齢でPMCに就職しているって人は少ないでしょうけどね」
「そうでもないさ」
脳裏に浮かぶのは、ミハエル、ルカ、アルトの3人。
「それで……」
そう呟いた時、上着の中に入っていた携帯が着信を知らせる。
「っと、悪い」
もしかして、俺が抜け出したのがバレたか? まぁ、GPS機能に似たようなものがあればすぐに分かる事はではあるが。
『おいっ、アクセル。お前今どこにいる!? とっとと戻ってこい! ギャラクシーの生き残りの艦が発見されたんだ。それも、バジュラを嫌って程引き連れてな。その救助に向かう。遅れたら営巣入りだぞ。今の俺達は軍人扱いだってのを忘れるなよ! とにかくさっさと戻って来い!』
……ギャラクシーの生き残りか。フロンティア船団としては大統領があんな放送をした後だ、出撃しない訳にはいかないだろうな。
「……出るの?」
「ああ。一応こう見えてもS.M.Sの隊員だしな」
「……ふふっ、自分で自分を一応とか、こう見えてもとか表現する辺り、自分自身を良く理解しているわね」
一瞬心配そうな表情を浮かべたシェリルだったが、こちらを不安にさせない為だろう。意図的に軽い調子で返してくる。
「ま、それに……お前の故郷だろ? その程度、俺が軽く守ってやるさ」
「アクセル……全く、あんたってば本当に15歳なのかしら? こうして見ると、とてもそのくらいの年齢には見えないわよ?」
小さく笑みを浮かべ、俺が先程渡したイヤリングをそっとこちらへと差し出してくる。
「シェリル?」
「これ、持っていって。言ったでしょ? それ、幸運のお守りなのよ」
「……いいのか? お前の母親の形見なんだろ?」
これから戦場に向かう俺にそんな大事な物を渡してもいいのか。そんな俺の言葉に、シェリルは自らの膝を抱え込むようにして顔を埋める。
「あたし、ギャラクシー船団が嫌いだった。だって、あそこはあたしみたいな身寄りのない孤児が暮らすには最低だったから。でも……」
自らの心を開くかの如くそう告げるシェリル。そこにいるのは銀河の妖精ではなく、シェリル・ノー
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ