第一話 クールな保護団員、ツヴァイ
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「なんなんだテメェ!」
「僕はポケモン保護団。そのポケモンは絶滅の危機になってるから捕えちゃいけないんですよ?」
本当は今すぐにでも叩き潰したいが、保護団員でもあるため努めて平然を装っていた。
目の前にはとても許しがたい光景がある。
ラプラスが鎖で縛り付けられている。ボロボロになっていて瀕死状態だ。
ラプラスの状態を見るに一週間は経っているのではないだろうか。
やせ細っていて食べ物もロクに食べさせてもらえてないような様子だ。
トレーナーは二十四時間以内に瀕死の状態のポケモンを回復しなければならないという義務がある。だが、少なくとも一週間は経過しているため下手すれば命の危機にさらされていることになる。
「うるせぇ!ガキには関係ないだろ!」
やはりそう来たか…と諦めたような表情になった。
ポケモンを密猟するくらいなのだから何を言っても無駄なのはわかっていた。
「なら、力づくでも止めるまでです。」
そういってボールを投げるとグレイシアが現れた。
「テメェ…大人をなめるんじゃねぇ!」
現れたのはブニャット。まさに悪人らしい。
「グレイシア、吹雪。」
「グゥゥゥゥレェェェェ!」
高い特攻から放たれる一撃は辺りを一瞬にして凍らせた。
「ッ、ぐ…だが、厚い脂肪を持つブニャットには効かないぞ!」
「だろうね、だけど僕が真に狙っているのはダメージじゃない。」
「負け惜しみを…ブニャット、切り裂くだ!」
しかし、ブニャットの反応はない。
「おい、ブニャット…切り裂く……!?」
吹雪の勢いはまだ終わっておらずやっと勢いが収まるとブニャットが氷漬けになっていた。
「ブニャット!?…凍り状態…まさかこれを…ッ」
「その通り。グレイシア、シグナルビーム!」
「グレイッ」
グレイシアから強力な一撃をゼロ距離から発射した。
「くっ…ブニャット!?」
「さらに吹雪!」
またさらにゼロ距離から吹雪が放たれた。
「ぐっ…ブニャット…ッ。」
二度の吹雪を受けてブニャットは倒れた。
「可哀想に、ブニャット…。こんな奴のパートナーだなんて…。」
「ぐっ…だがラプラスはもらっていくぞ。」
「させない、グレイシア!」
グレイシアが冷気を浴びせて男の足を氷漬けにした。
「うっ、ぐ…うう。」
「鎖を切るんだ、ドンカラス!辻斬り!」
ヒューンと現れるとラプラスに近づき辻斬りで鎖を切った。
「ドンカラァ!」
ラプラスは怯えた目でドンカラスを見ていた。
散々なことをされてポケモンや人を信頼できないのだろう。
『ラプラス譲さん、私が来たからには安心です。…さあ、これを。』
ドンカラ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ