第一話 大久保少佐!!剣が白銀に輝く漢その七
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尚智は尚武にだ、こう問うた。
「おい尚武出たか?」
「いや、まだだよ」
尚武はしゃがんだ姿勢のまま兄に答えた。
「出ないな」
「出ると思ったんだがな」
「いざって時は出ないよな」
「全くだな、明日だろ」
「ああ、検便持って行くのはな」
その日はというのだ。
「明日だよ」
「そうだよな、ったく検便の日が近いのに便秘なんてな」
「ついてないぜ」
「本当にな、出て欲しい時に出ないってな」
「因果なものだぜ」
「とにかく今はな」
トイレの中で、というのだ。
「出さないとな」
「そうだな、とにかくな」
「検便だからな」
出すのは義務だ、それでだった。
二人はそれぞれ気張っていた、しかし。
その二人が入っている扉がだ、両方共だった。
いきなり開いた、そしてその前にあの黒スーツの男達が立っていた、そのうえで彼等にこう言うのだった。
「二人共長官がお呼びだ」
「すぐに来てもらう」
「おい、ちょっと待てよ」
「何であんた達がここに来たんだよ」
二人共和式のところにしゃがみ込んだまま彼等に顔を向けて反論した。
「ここ学校だぞ」
「しかもトイレだぜ」
「それで何で入って来られたんだよ」
「入校許可得たのかよ」
「そんなことはどうでもいい!」
堀秀行さんの言葉でだ、リーダーの男が反論した。
「気にするな!我々は国家権力だ!」
「国家権力だと何してもいいのかよ!」
「というか国家権力でも万能じゃねえだろ!」
この余に万能のものなぞない、国家権力然りだ。だから二人もこう言い返したのだ、ただしズボンは上げていない。出てもいない、まだ。
「普通に学校入られるって何だよ!」
「しかも何で俺達の居場所わかったんだよ!」
「そんなことはどうでもいい!」
またこの言葉だった。
「ただ君達の体内に何かあれば自爆する探知用のセンサーを君達の意思とは無関係に入れ込んでおいたから見つかっただけだ!大したことはない!」
「全然大したことじゃねえよ!」
「俺達の意思と無関係って何だよ!」
「しかも自爆するって何だよ!」
「あんた達本当に日本政府の人間か!?」
「KGBかどっかの人間じゃないのかよ!」
「ナチュラルに非人道的なことしまくってんじゃねえよ!」
「そんな些細なことは忘れることだ」
一切だ、二人の抗議を聞かずに言うリーダーだった。
「君達に用件があるから来たのだからな」
「俺達も用件あるんですけれど」
「今用足し中なんですが」
まだ気張っている二人だった。
「あの、ですから」
「後にしてくれますか?」
「中々出なくて困ってるんですよ」
「明日検便なのに」
「そんな時はこれだ!」
何処からかだ、リーダーはあるものを出してきた。それは二つの瓶だった。
「
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