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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
一族の物語 ―我/汝、悪である― A
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一輝とアジ=ダカーハは、上空でぶつかりあっている。
アジ=ダカーハの繰り出した拳を一輝はサトリの能力で察知して避け、ジャックの力で炎のスプリングを作り出して一気に跳び、手の中に作り出した空気の爆弾をぶつけてその血を流させる。
アジ=ダカーハもやられっぱなしというわけではなく一輝に向けて何度も攻撃を放ち、サトリの力でもよけきれなくなってきている分は素直に喰らって、それを蛇の生命力で無理やりに治して勢いが衰えることなくアジ=ダカーハへと進んでいく。
『ここまで血を流してもなお倒れぬとは、一体、』
「その考察、自分でしないと意味がないぜ!」
一輝からそう言われて、アジ=ダカーハはゲームのルールを一つ、理解した。
《つまり・・・このゲーム、こやつの存在を自ら読み解かねばならないのか。》
だがしかし、そのためには一つの矛盾を解決しなければならない。
即ち、一輝が人間でありながら神霊として確立し、その二つが独立して存在している、という事実を。
さらに、なぜ一輝が神霊として生まれることができたのか。その神霊となるだけの信仰はどのようにして得ることが出来たのか。そもそも、鬼道というのはどのようにして生まれ、どのような役割をもっている一族なのか。
様々な世界に存在する神話の神々ではなく、一輝がいた世界にしか存在しない神霊の情報を、得るだけではなく読み解かなければならない。
中々に難易度の高い、かつチンタラしていたら一輝があっさりとクリア条件を満たしてしまうような、そんなゲーム。
それを開催できたのは、それもまた鬼道という一族の功績によるものだ。
「考え事をしてると、相手の術中にはまるぞ!」
そう言った瞬間、アジ=ダカーハをミキサーにかけられたようなダメージが襲う。
なんてことはない。一輝が空気の刃を形成し、さらに蚩尤の力で強靭な刃の属性を上乗せしてミキサー状に操っただけ。
だがしかし、その攻撃は単純であるがゆえに操作が簡単であり、一度術中にはまってしまえばどこに動いてもついてくる。
アジ=ダカーハの動きに合わせて一輝はそれを動かし、アジ=ダカーハはそれを打ち破ろうと様々な恩恵を使う。
イタチごっこのように繰り返されるその攻防は・・・いつか、その心臓をむき出しにするであろう。
「さて、お兄さんがあそこまで頑張ってるんだからこっちも頑張らないとね〜。」
そう言いながらもヤシロは神格を与えられているために使える状態の魔道書を使い、どんどん分身体を潰していっている。
それだけではなく、タイターニアより与えられた恩恵で一時的に神霊化している音央に、ヤシロと同じように一輝から神格を与えられている鳴央、スレイブの二人もどんどん分身体を倒していき、元々そこにいた人たちと変わらない。それどころかそ
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