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駄目親父としっかり娘の珍道中
第61話 親子の絆は死んでも続く
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は親に似ると言うか、とにかく扱い辛さは銀時並と言えた。下手にヘソを曲げられると立ち直らせるだけでも一苦労であろう。そんななのはをとりあえず下らせて、新八は身構えた。




 新八が殺人メイド達との激闘を開始したのとほぼ同じ頃、銀時とたまは二人で伍丸弐號に攻撃を開始していた。互いに双方から同時に切り掛る。それをさも当然の如く両腕を翳し、手の平から防御結界を張り自身への直撃を回避してきた。
 ちっ、やっぱりこいつも使えるのか! まぁ、そうだろうとは思ったけどよ。
 内心予想はしていたが、実際にやられるとかなり面倒だった。何しろ、こいつが相手の場合世界の垣根が全く通用しないのだから。

「無駄な事だ。この世界でしか戦えない貴様に私を傷つける事など出来はしない。只の侍にこの私を傷つける事など不可能に等しい」
「御託は良いんだよ。一回斬って駄目だってんなら十回斬ってやらぁ! それでも駄目ならてめぇを切り倒すまで何度でも切り掛ってやらぁ!」
「それが貴様の言う侍とやらか?」

 蔑むかの様に伍丸弐號が銀時を見入った。明らかに無駄としか言いようのない行い。負けると分かっていながらも果敢に戦い挑むその様は、あまりにも滑稽でいて、あまりにも無様としか言いようがなかった。

「貴様が私を十回斬る前に私ならば貴様を一息の元に殺せる事が出来る。だから貴様が私を倒すことは無理に等しい事なのだ」
「たかが結界を張ってるだけで勝ったつもりか? 守るだけで勝てる戦いなんざこの世にねぇぜ。それとも、何か隠し玉でもあるってか?」
「私の性能が貴様達の倒してきたのと同型と思っているのならば、その思い上がりを後悔させてやろう」

 突如、伍丸弐號が両腕を目の前で折り畳むように構える。そして、両肘の角から勢い良く薬莢が左右に1発ずつ、計2発飛び出したのが見えた。初めて見るその光景に銀時の首筋の後ろ側がジンとした。
 こいつ、何かしでかすつもりだ―――!

「銀時様!」

 傍で芙蓉の声が響いた。まさに一瞬の内の出来事だった。伍丸弐號の両肘から薬莢が飛び出したのを目視したその刹那、突如として伍丸弐號の両腕がまるで鞭のように長く撓り、銀時目掛けて襲い掛かって来たのだ。最初に右腕が、それをかわした後に続けて今度は左腕がしなって襲い掛かって来た。
 どちらの腕も木刀で辛うじて防いだ為に直撃こそなかったもののその威力は防いだ自身の腕が物語っていた。

「無事ですか? 銀時様」
「何とかな。しかし何て馬鹿力だ! 腕が痺れてプルプル震えてやがらぁ」
「お気を付け下さい銀時様。林博士は自身をからくり化した際に両腕に特殊な何かを仕込んだ様なのです。あの薬莢を使用する度に、腕の力は倍以上に膨れ上がるみたいです」
「とんだ隠し玉を持ってやがったな」

 悪
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